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駆け出しの頃と今にまつわる指揮の話

おはようございます☀

音楽家、チューバ奏者、指揮者、金管バンドディレクターの河野一之です。

お酒を飲まず、9時には寝て朝5時から活動をする素晴らしさはわかっているのに、やっぱりお酒大好きな河野です。昨夜は飲まずに寝たので絶好調でございます。

以下お知らせ続きますので、だるかったらタイトルを押して頂き飛んでください。

お知らせ

みなさまのご来場をお待ちしております!
詳細は河野か各団体様へお問い合わせください🙏

出演情報12月版

12/13(水) 金管バンド指導法研究会 埼玉
12/23(土) IBE 大阪
12/24(日) RBB 東京
12/28(木) Solo 東京
1/13(土) Nexus 茨城
1/20(土) BiR 14th 埼玉
1/21(日) ブラスバンド体験会 茨城
2/12(祝月)獅子座 埼玉
3/20(祝水) Nexus 茨城
3/24(日) 浜松BB 静岡

#Nexus Brass Band
#ネクサス・ブラスバンド
#Immortal Brass Eternally
#Riverside British Brass
#リヴァーサイドブリティッシュブラス
#浜松ブラスバンド
#brassbandleo #ブラスバンド獅子座
#AIPHONE管楽器バー

駆け出しの頃と今にまつわる指揮の話

指揮者として活動させてもらい始めてから10年経ちました。

指揮をし初めの頃は、なぜ曲に関して奏者に抽象的なアドバイスをするのか理解ができませんでした。

(例えば、川の流れのようにとか、もっと温度が高い感じとか、ムワッと湿度が上がって息苦しい感じとか)

ともすればわかりにくいし、非効率ではないのかと思っていたぐらいでした。

ですが、チューバ奏者として、そして指揮者として音楽家を続けていく中で自分のこの考えがなんと幼稚でレベルの低い考えかと思うに至りました。

今日の内容、先に自分が見つけた答えを書くと、抽象的なアドバイスの方が

出てくる音楽の幅が広がる

音楽を学び、指揮を通して奏者と共にお客様にその音楽をお届けする。

この過程の中でリハーサルがあり、その場であーだこーだと音楽を創作していくのですが、この場で「自分の頭の中にある音楽を完全に作る」というのはただの再現なだけなわけです。(再現自体も超絶技巧なのですが)

金管バンドであれば約30名いる奏者の皆さんと河野とで、演奏する曲、そしてホールなどの箱を使って、さらにお客様とのコミュニケーションを持って何かしらファンタスティックな「化学反応」のような未知の音楽を創るのが大事なんじゃないかと思っています。#ちょっとわかりにくいかと思いますが、頑張ってついてきてください

この化学反応をもたらす中で、河野の頭の中に創っておいた音楽"のみ"で勝負をするというのはなんと世界の狭いことだと思うわけです。

駆け出しの頃のアドバイスはとにかく具体的(息のスピードとかピストンしっかり動かすとか奏法の話や楽譜に書いてあることを忠実にとか目で見てわかるような具体性の高いことばかり)な内容が大半を占めていました。

しかし、徐々に会心の演奏というかファンタスティックな演奏というか、そういうものはそういう具体性の高いアドバイスだけではでなくなってくるわけです。(自分の中でそう思った)

この原因は僕1人の音楽力で挑もうとしていたからです。

でもチューバも指揮も1人でできることなんてタカがしれています。

先述した化学反応があれば、誰も知らない未知の素晴らしい音楽が生まれる可能性が高いわけです。(その逆ももちろんあります。)

それを出すためには、河野の頭の中にある音楽を具体的、つまり河野の音楽という"枠組み"だけで創作していくだけでは足りない、狭いわけです。#全然ダメ

もっと奏者も、お客様も、そして作品という楽曲も自由で可能性に満ちていて、いつだってこの組み合わせ次第では無限の可能性があるはずなのです。

これに感じ始めてから、演奏も口から発する言葉も変わってきました。

例えば、ある箇所を説明する時に先人の素晴らしい指揮者のように抽象的に、その先にどんな音が奏者から出てくるかワクワクするような期待を込めて発します。

例:
1.ここは何かを思い出すかのような、でもその思い出は決して良い思い出ではなく、思い出したら辛いかもしれない、でも気になって仕方がない。そういう箇所です。

これが最初の段階です。奏者やバンドにもよりますが、少し抽象的過ぎて伝わりにくそうだったらこの後に

2.なので楽譜にこう書いてありますよね、もう少し〇〇(例えばcresc.とか)を控えめにしてみてください。そして何小節目の四拍目を次の頭に持ってくるように

のように少しだけ具体的に話します。それでも難しい場合はより具体的にご説明します。

しかし、

「初めから河野の頭の中の音楽を再現するためだけの具体的なアドバイスだけではなく、奏者や曲と共に本当の意味で協奏をするためのアドバイス」

を心がけています。これが抽象的なアドバイスのすごく大きなメリットだと気付きました。

大口を叩いて、アドバイスの抽象性を疑問視していましたが、音楽を続けていく中でその重要性と効果に気づき感動しています。(あれはあれで必要でしたが、当時の僕に会えたならハイキックすると思います。)

音楽は学べば学ぶほど奥深く、さすが紀元前から存在するもの、学問で、その昔数学や天文学と並び神の世界を説明するためのものだっただけはあります。

短く儚い人生を歩む我々人間だからこそ生み出せた文化だと思いますし、こういう事に気づいた時こそ30代の自分があと何年間こうして学び続けられるのか、死ぬまで後たった30〜50年?、何をどこまで知ることができて、僕自身が何を残せるのか

楽しみでもあり、儚く短いであろう我が人生に少し切なさを感じます。

今日はそんなお話でした!

今日もありがとうございました!

Thank you

Kazz

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