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音楽の聴き方

僕の関係者、フォロワーの方々は音楽業界の方と音楽好きの方が殆どだと思います。

みんな、それぞれに音楽を楽しんでいますが、その聴き方や楽しみ方は様々です。今回はそんな音楽の聴き方について書いてみようと思います。

音楽にはざっくり、二つの聴き方があると思います。

「何となく良いなあ」[歌詞が泣けるなあ」「テンション上がるなあ」「顔がイケメンだなあ」というような主観的・感覚的・感情的な聴き方

「このコード進行秀逸」「テクニックすごい」「グルーヴが良い」「音作りが良い」と言った客観的・理論的・技術的な聴き方

僕はもともと前者でしたが、音楽を知れば知るほど後者になっていきました。勿論、前者的な感覚もまだ残っていますが、職業病的に後者になってしまいます。

僕は小中学生の頃ミスチルオタクでした。当時桜井さんが病気で活動休止だったにも関わらず、90年代前半のCDを探し回っていました。この時は理由もなく純粋に「好き」だったんですよね。

純粋な人の「好き」に理由は無いんですね。盲信的に全ての曲が好きでしたし、歌詞の意味が分からなくても全部暗記していました。

J-POPには音楽を知らなくても盲信的に魅了する力があります。シンプルな音楽ゆえ、歌と歌詞だけに集中出来るので、素人さんでものめり込めます。今思えば、ミスチルは玄人目に見ても素晴らしいので本当に素晴らしいのですが。

高校に進学して楽器を始めると、今度は「インスト」が好きになります。スーパーや喫茶店でかかっているBGM的なアレです。

もう歌詞も無ければメロディもアドリブみたいな感じで、楽器をやっていない人には良さが分かりづらいでしょう。僕の場合は楽器にのめり込むと、歌よりも歌の周りを作っている音楽や楽器のみの音楽に感動を覚えるようになったのです。

家で言えば外観よりも構造に興味を持つような。15歳〜19歳くらいまではJazzとFusionこそが至高の音楽だと信じ切っていました。

音楽的な構造とアドリブテクニックがモノを言う音楽に魅了されてジャムセッションに通いまくり、ジャズフェスに行ったり…当時は複雑なハーモニーやアドリブテクニックのないポップスなんか…とすら思っていました。

そんな僕が今はポップスのバックバンドをやり、アイドルの音楽を作っています。笑

何が起きたのでしょうか。

インストやブラックミュージックに明け暮れた20代前半でしたが、音楽活動を続けるうちにプロフェッショナルと触れ合うことも多くなりました。

セッションで憧れていたプロのミュージシャンは普段ポップスをやっていたんですね。セッションで磨いたテクニックやアンサンブル能力で作品を作る、それがポップスなんだなと思いました。

先輩達に恵まれて、ポップスのサポートや作曲家の方々と過ごして行くうちに、気付けばそちら側にのめり込んで行ったのですが、ライブや曲作りは結局、一般のリスナーに届けるもので、自己満足では終われません。

音楽家は技術と経験を駆使して、純粋だった10代の気持ちを思い出しながら音楽をやっています。昔バカにしていたJ-POPは、実はプロの技術の賜物だったんですね。

今では「何でこの曲は泣けるのか」「心を掴めるハーモニーとは何か」「テンションが上がるリズム」とか、人の心を揺さぶる方法を常に模索しています。

ミュージシャンは日々腕を磨いて、人の心を動かすメロディとアレンジ、伴奏を創っています。

リスナーの方には音楽を聴く時、顔と歌詞ばかり注目しないでくれたら嬉しいです。ハーモニーの理論が分からな方も大丈夫です。

ここのハーモニーが何となく良いなとか、ここのドラムとかベースがカッコいいなとか、音が良いなとか何でも良いんで、是非音楽に耳を傾けてくれたら嬉しいし、楽しみ方の幅が広がると思います。

今回は音楽の聴き方について書いてみました。

記事をお読み頂きありがとうございました。

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