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留学先に出願する

学校選びと並行して行っていたのが出願書類の準備です。日本で大学受験といえば、受験生が一斉に試験を受けて合否を決めるイメージが強いですが、イギリスの大学受験は書類審査(と面接)が一般的です。

出願に必要だったもの:
・志望理由書(Personal Statement)
・IELTSのスコア
・英文職務経歴書
・推薦状 1通
・最終学歴の英文成績証明書&卒業証明書 など

イギリスの大学・大学院受験はUCASというシステムを通じて行われます。UCASにアカウントを作って、連絡先などの個人情報を入れて出願校を選び、必要書類をアップロードして送信する形式で、一度の出願で5校まで併願できます。アカウントを作る部分は、サポートしていただいていたbeoさんがやってくださりました。私は2校、beoさんのサポート対象外の学校が志望校に入っていたので、サポートしていただける部分と自分でやる部分と、二人三脚で進める形になりました。

志望理由書を書く

書類審査で一番大事なのが志望理由書です。自分がどんな人間なのか、どういう経歴で、なぜその分野を学びたいのか、ということを4000字でまとめます。私は日本で大学受験したときも志望理由書を提出して書類審査をするタイプの受験だったので、志望理由書のなんたるかはうっすら覚えていました。でも今回は5校同時に出願(つまり、同じ志望理由書が5校に届く)なので「なぜこの学校に入りたいか」よりも少し広い視点で、固有名詞を避けながら書かなければなりませんでした。

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4000字というのも苦戦しました。英語で論文などを書くときは、たいてい「文字数」ではなく「ワード数」で条件がかけられます。なので「文字数」で制限されるのにはあまり慣れていませんでした(ちなみにMicrosoft Wordのデフォルト文字カウントも、英語の場合はワード数です)。4000字はワード数にすると500ワードくらいで、自分の経歴から留学したい思いの丈まで語り尽くすには正直とっても短い。笑。とにかく簡潔にまとめる必要がありました。いざ出願するときにシステムに貼り付けたら数文字オーバーしていて、最後の最後まで調整していた記憶があります。

志望理由書を書く上でとっても大切なのは、誰かにフィードバックしてもらうことだと思います。できれば第三者の視点で。つづりや文法のミスはもちろん、内容がきちんと伝わるか、簡潔にまとめられているかを見てもらうのがすごく重要です。私は推薦状をお願いした大学の先生に志望理由書を送り、訪問したときに内容が伝わったか聞いたりしました。あと、英語教師になった大学時代の友達にも見てもらったかな。beoさんの無料サポート(※最初に20,000円お支払するけれど、合格して渡航を決めると返してくれます、なので結果無料)でも文法まわりについての1回の添削が入っていて、めちゃくちゃありがたかったです。

IELTSを受ける

イギリス留学のために受ける語学試験はIELTSが一般的です。日本で語学試験といえば英検かTOEICがポピュラーですが、留学のための語学力証明でこれらの試験をOKしているところはほぼ見たことがありません。アメリカならTOEFL iBT、イギリスならIELTS Academicが主流。合格を勝ち取るために猛烈な高得点を出す必要はなく、自分が出願するコースの基準点をクリアすればOKです。今通っている Royal Welsh College of Music and Drama の舞台監督コースの基準点は6.0でした(9.0満点)。

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(結果が出たときあまりに嬉しくて「自慢じゃないけど嬉しくて」と言いながらわざわざこんな画像を作ってSNSに上げたり。我ながら図々しい…とかいいながらまた上げてるし…笑。)

IELTSの最大の特徴は「筆記試験」ということです。文字通り、紙に書く筆記試験。マークシート形式ではなく、答えを解答用紙に書いていきます。ライティングも手書きで書きすすめるし、スピーキングは生身の人との面接。約4時間スクリーンとにらめっこ、スピーキングは制限時間内に画面に向かって一人でしゃべるTOEFL iBTに比べて、個人的にはとんでもなく受けやすい試験でした。

以前の記事に書いたように、もともと英語力には自信があったので、あえて試験対策のためにどこかに通うようなことはしませんでした。とはいえ英語をバリバリ使っていた頃からだいぶ時間が空いていたので、リハビリとIELTSの試験形態に慣れる目的を兼ねて、IELTS模試本を1冊買って、会社の休みの日にカフェで黙々と解いて対策をしました。他にはリスニング力を戻すためにYouTubeなどで適当な英語の動画を探してつけっぱなしにしたり、BBC iPlayerでBBCのラジオを聞いてイギリス発音に耳を慣らしたり。スピーキングは練習相手がいないので、質問例に対して「何を話すか」という内容(話題)のメモを作って、部屋で一人でぶつぶつ喋って練習をしたり、試験前に「私のネタはこれとこれと…」と確認したりしていました。

英語で履歴書を作る

社会人経験があるので、英文レジュメも求められました。日本で書き慣れていた履歴書と決定的に違うと感じたのは、「どの部門でどんな仕事をしていたか」を文章で書く必要があったことでした。音楽業界・新人マネージャー時代にしろ、ITベンチャーでのアルバイト&契約社員時代にしろ、一言で説明しづらい業務をたくさんしていたのでこれは苦戦しました。今見返すと「言っていることがよくわからないな」という説明だらけです。笑。MBA留学を目指すような場合はけっこう大事な書類だと思うので、英文レジュメを見る経験のある人に見てもらうほうがいいと思います。

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推薦状をもらう

私は学部留学だったので1通の推薦状が必要でした(院の場合は2通が多いです)。アカデミックなバックグラウンドの方からの推薦状が志望校の出願条件の中に入っていたので、大学時代の先生に連絡をとってお願いしました。自分のことをよく知っている方、そして「良い学生だった」証明をしてくれる方にお願いするのが鉄則。普通はゼミの先生にお願いするみたいですが、私はゼミがなかったのでよく授業をとっていた先生から順番に連絡をとって、アポのとれた先生のもとに(有給を使って)足を運んで、対面で正式にお願いし、自分の留学の目的や推薦状のフォーマット、提出期限などを説明しました。

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UCASの推薦状の仕組みは、UCASシステム上で推薦人の情報を入力するとUCASから推薦人に「このフォームから書いてね」というメールが送信されます。当然英語で書いていただかなければいけないのですが、出願サポートを行っているエージェントには翻訳してくれるところもあったはずです(beoさんにも確かあり)。この場合や出願代行をしてくださる場合には、厳封でエージェントに直接郵送するよう推薦者にお願いする必要があります。

その他必要書類をそろえる

その他応募に必要な事務的な書類も、着実に集めていきます。例えば英文での最終学歴の卒業証明・成績証明が必要でしたが、これは上記の推薦状をお願いしに大学に行った際にまとめて入手しました。ぎりぎりに焦らないためにも、何が必要でどこに行く必要があるかをしっかり把握して、計画的に準備するのが大切。平日にどこかに行かなければいけない、なんてときは社会人留学なら有給取らなきゃいけなかったりするしね。

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書類が揃ったら、出願受付期間以内にすべてUCASにアップロードして出願料を払い、あとは面接の通知や合否を待つのみ。ほとんどの学校・コースは9月ごろ〜1月までの比較的長い期間応募を受け付けていますが、出願の早い順で書類を見て、良さそうな応募者に面接通知・合格を出していくので、準備が整い次第早めに出願するほうが吉です。合否を待つのはドキドキですが、全部の書類を提出し終える達成感はなかなかのものがあります。笑

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