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運動は老化の薬となる

 運動自体は炎症を伴う活動ですが、結果的に運動そのものが炎症を抑制してくれるので、やった方がいいよねということを書いております。今回は、どんな運動をしたら老化予防になるの?ってところを書いております。個人的な経験では、しっかりした運動習慣がある人なのに生活習慣病になっている人を担当することも稀ではない臨床でありまして、どういうことか?と疑問に思っておりました。激しすぎる運動を長時間するのは、さすがに悪いんだろうな~っとあくまで直感的に感じておりましたが。
私の記事では、生活習慣病の原因のひとつは老化であると書かせてもらっております。若さを維持する鍵を握っているのは、調べた限りミトコンドリアのようです。

【酸化ストレス】

 酸化ストレスっていうのは、活性酸素種(ROS)による酸化的障害が発生している状態で抗酸化酵素・物質の防御作用を酸化作用が上回っているイメージです。この状態が老化・病気に繋がっていると考えられています。

最近では神経変性疾患も酸化ストレスが関係あるんじゃないの?っていう内容が報告されています。神経変性疾患で一般の方も知ってそうなのは、パーキンソン病とかでしょうか。他にも筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症あたりが代表疾患ですかね。
神経変性疾患に酸化的障害が関わっているのは、たしかにありえそうな感じ。いずれも難病指定でありまして、担当したことはそこそこありますが感覚的に「仕事し過ぎ、遊びすぎ、暴飲暴食」で、生活リズムが不安定な印象がありました。

 酸化ストレスの原因はいろいろあるようですが、主要なのはミトコンドリアの機能障害とされています。ミトコンドリアというのは、エネルギー生成器官で活性酸素を増加させないようにエネルギーを産生してくれるところです。正直、エネルギー生成の過程で活性酸素が出るはずだけどな~っと思っていたんですが、どうやらSOD(スーパーオキシドジスムターゼ)やグルタチオンなどの抗酸化機構によって、生体への影響が出ないレベルに無毒化してくれるのだそうな。ROSの母体は酸素で、生体内の90%はミトコンドリアで消費されているんですが、内的な抗酸化作用によって影響は出ないようになってるんですね。人体っていうのはうまくできますな~。

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