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オカネカルト② 親ガチャ

オカネカルトの国は
何よりもオカネが大事
国が発行したオカネが尊く 貴重で大切なものだと信じられている

オカネそのものは模様が印刷された紙であったり、金属であったり
または 電話としても使える薄く小さな板の画面に表示される数字であった

オカネカルトの国で生きていくためには
親から受け継いだオカネがなければ
働いてオカネを稼がなければならなかった

オカネをたくさん持っている人が優位に立ち
オカネをあまり持っていない人は不利であり

オカネを持っている人は人を働かせ
オカネを持っていない人は生活のために オカネを得るために
オカネを持っている人に雇われて働くのであった

オカネがたくさんある家に生まれた子ども
オカネが少ない家に生まれた子ども
生まれた時から格差があって 親ガチャ
努力で克服することもむずかしいレベルなのに
その格差は「努力していないから」という「自己責任」にされている

オカネカルトの国では
自殺率も高ければ 出生率も低く
年々 生まれる子どもたちの数も減っているのであった
生き苦しい…

生き苦しい毎日が続くほど オカネカルトの国では
あるT教会に入信する者の数も増えていった

そのサークルに所属すると
みんなイキイキと目が輝いていて優しくていい人たちばかりで
生き苦しい日々から解放されるような思いになった

けれどサークルに所属し続けるには
毎月毎月オカネを献金しなければならなかった



続く

お金のなりたちや本質をわかりやすく伝えようとする活動は2007年から、2017年からは京都や滋賀県高島市でスペース運営をしています。並行してイラストレーターとしての活動をしています。サポートいただけましたらありがたく有効に活用させていただきます。