📸写真のための野球じゃない。

2014年に初めて一眼レフを手にして、早いもので10年になってしまいました。

大好きな野球を撮影し続け、ありがたいことにお仕事にも繋がるようになりました。

シャッターを切り続ける中で、意識していることがあります。
それは、写真のための『野球』ではないということです。

当然のことながら、写真を撮るために野球の試合が行われるわけではありません。しかし昨今、残念ながら、一部のマナーの悪いカメラマンが目立つようになりました。集団化すると気が大きくなってしまうのでしょう。

私は仕事をするときも、趣味で撮影するときも、両隣後方を気にして撮ります。仕事だからといって『特別な存在』ではありません。むしろ報酬を得ているプロとして、お手本にならねばと考えています。

趣味で撮影するときも同じです。観客に優劣などありません。誰もが気持ちよく観戦できる環境であって当然です。ただでさえ大きな機材を担いでいるのだから、広い視野をもって行動する必要があります。

これらを多くのカメラマンは忘れてしまいます。なぜなら、より良い写真を撮るために手段を選ばない人間がいるから。思いやりの心をどこかに置いてきてしまっているのです。レンズで人間を覗く前に、自分の心に問いかけろって話です。

他にも気を付けている点があります。それは『被写体の気持ち』です。ここで指す被写体は選手にあたります。

私は写真を撮ることが好きです。だからずっと10年も撮り続けているわけです。ただ、撮られるのはとても苦手です。ポーズは決まらない、笑顔はぎこちない、おまけに被写体自身が映えない存在。もう終わりです。

選手も同じだと思います。かっこいい写真を望む人、撮られることに抵抗のない人、そういう人もいますが、逆だってあり得ます。撮られるのが苦手。どうにもなんだか格好がつかない。撮り手が最高の仕上がりと感じても、相手がそう感じていない可能性は十分に考えられます。

私自身も自分の写真は直視できません。変な顔だな、もう少し笑顔がどうにかならなかったのか。ビジュ(ビジュアルの略ここでは見た目を指す)が最悪。いつもこうやって自己嫌悪に陥っています。

だからこそ一枚一枚丁寧に、最高の作品を追求しています。

もちろん自分と相手の考えの不一致はあります。が、未然に防ぐことはできます。いいねや閲覧数を稼ぐより大事なことがあります。相手がどう思うか。これが一番です。自分のために撮っていても、仕上がったらそうはいきません。必然的に自分のための写真ではなく、相手のための写真になります。

与えられた環境で撮り、被写体を第一優先に考える。

写真を撮る上で大切にしていることです。

特別なことはしていません。太陽の位置、天気、網の色、全てが完璧にマッチすることなんて早々ありません。だからといってルールを逸脱してまで撮ろうと思いません。人の迷惑になることをしたくないのは前提として、自分としても絶対に嫌なのです。

常に周りに気を配る。

ただこれだけ。

今年も最高の一枚を残すべく、改めて気を引き締めて臨みたいと思います。本年もどうぞ宜しくお願い致します。

📸カメラと歩む｜かなねーさん✩.*˚ 🦖📸⚾｜note