普通かもしれないけど
誰かが消しゴムを落としたら「落としましたよー」と知らせるのが普通かもしれない。その普通が、一昨日はできなかった。
「ずっと見てたのかと思われたらどうしよう」
「なんて声かける?」
日本で当たり前にできていたことが、できなくなっていた。というのも、教室にいる50人のなかで日本人は私だけ。
外国人向けの韓国語授業ではなく、専攻科目の授業であるため韓国人がほとんど。様々な国から韓国にやってきた外国人(私も含む)はなんだか親しみがある。
一方で、在学している韓国人が外国人に興味があるのか?
ましてや専攻科目が「日本語学科」ではないため、私のような日本人へのイメージは?
意思疎通もできるし授業も一緒に聞いている。しかし、日本人である私をどう思っているのかはわからない。被害妄想女子状態であった。対して何にも思われていないはずなのに。
一昨日は、授業終わり。私の斜め前に座っていた3人組の学生の一人が、おしゃべりしながらペンケースにシャーペンや消しゴムを片付けていた。
机から床へポンポンと跳ねながら落ちる消しゴムに気づかず、私がその瞬間を見ていたというわけ。
ここで人は「落としましたよ」と言いながら相手に渡すあるいは伝えるだろう。しかし私はなぜかためらった。
怖かった。私はその人と話したことがないし、同じ授業をとっているだけ。
結局私が迷っているうちに、彼女は友達と教室を出て行ってしまった。
声をかけていれば?友達になれたかもしれない。
声をかけていれば?本人が消しゴム落ちていたことに気づけるのに。
当たり前ができなかったことと、韓国人の友達を作る機会を逃したこと、
これは一昨日の反省。この出来事からわかることは、私が韓国にいる日本人という以前に一人の人間として、「消しゴムおとしましたよー」は無条件に伝えるべきだったということ。
そして、被害妄想はチャンスを失うことにつながるということ。
反省文として残します。
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