見出し画像

理想と現実との距離感

 みなさんには理想はありますか?今、こういうことに満足していないけれど、将来的には ... みたいな思いはあるでしょうか。今回は、理想というものの性質を考え、理想に向かうという行為の力学を考察・観察していきましょう。

 例えば誰かが「頑張って仕事をしてお金持ちになりたい」と願うとき、今はお金持ちでないという現状の自分と、思い描いた未来としての「お金持ちになった自分」があります。この時は、今の自分と未来の自分の2つが想定されていますね。

 もう少し細かいことを言うと、上の2つに一定の距離があって、その距離を埋めるべく何らかのアクションが取られるのだと言うこともできるでしょう。

 ところで、この「距離」は、実際にどういったものとして感じられるのでしょうか。そのために、まずは物理的な、あなたと目の前にあるものの距離感というのがどう感じられるのかを見てみませんか?実験です。

1.  今、視界に入っているものの中から、何か1つ選んでみる

2.  それと自分との距離が、何を通じて感じられるのかを見てみる。

3.  難しければ、しばらくそれをぼーっと眺めてみる。もしくは目を閉じたり開い    たりしてみる

4.  1 〜 3を繰り返す

 どうでしたでしょうか。もしかしたら、自分と物との距離が、違った形で感じられたりしたかもしれません。


 次は、いよいよ今の自分と理想の自分との距離を観察していきましょう。

1.  今の自分について考えてみる。そのときどんな気分になるかを観察する

2.  理想の自分について考えてみる。そのときどんな気分になるかを観察する

3.  1と2を交互に何回か繰り返してみて、今の自分と理想の自分との距離感がどのように感じられるかを見てみる


 よく見てみると、今の自分も、理想の自分も、考えの上で取り扱われるものだということがわかりますね。そして、その考えに伴う、ある種の「気分」のようなものもあるのではないでしょうか。

 ただし、ここでの焦点は、あくまで今の自分と理想の自分との距離感です。もし、この「距離」が、何らかの形で捏造されたものだったとしたら、どうでしょうか。その場合は、埋めなければいけない距離というものがなくなりますね。想像してみてください。何にもならなくていいなんて、楽チンでしょう?

 本当にそうなのか?距離はないのか?それが問題です。ぜひ、興味があれば、ご自身で確かめてみてください。

 さあ、実験だ。



 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?