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イヤイヤ期の娘の一言に泣いた夜

2歳になったばかりの娘は、イヤイヤ期真っ只中。だいぶ言葉も喋るようになり、「今日、パパの車で、アンパンマン、見たんだー」みたいに、簡単な文なら喋れるようになった。

そんな娘に弟ができた。コロナ禍の出産にともない、娘に我慢をさせてしまった部分もあるとは思うが、(それについては、娘とパパの二人暮らしシリーズの記事を読んでいただければ幸いです)それでもいいお姉ちゃんで頑張ってくれている。

よく、上の子がしばらく下の子を受け入れられないケースがあると聞いていたので心配したが、目立った素振りはなかった。

イヤイヤ爆発

そんな中、ある日、娘のイヤイヤが爆発した日があった!

保育園から帰ってきて、晩ご飯を食べた後、一緒にお風呂に入るも洗うのイヤイヤ!歯磨きイヤイヤ!ねんねイヤイヤ!おまけに、甲高い笑い声をあげてハイテンション。

時刻は夜の8時半。リビングに流れるピリついた空気感。その正体は、大人の余裕のなさなんだけど。

ようやく「ねんねする!!」と言ったかと思えば、寝室に行くなり寝る様子もなく、パパの指を噛んだり、ママにぶつかってみたり、そのうち怒られて泣いて、その泣き声で弟が起きてしまい、娘は別室へ強制移動。

暗闇

移動した先の部屋の電気は付けず、暗闇でパパに抱っこされたまま。僕の肩には、娘の涙と鼻水がしみてくる。

平日の忙しい日の夜だったこともあり、正直イライラがあった。それは、妻も同じだった。

そのまま30分くらい抱っこしていた。途中からスマホを見ながら。すると、突然娘が自分から床に降りた。

「パパ、ケータイやめて」

普段から家族で過ごす時のスマホは控えようと意識していて、妻もきっと同じで、それは暗黙の了解のようになっていた。

とはいえ、スマホの画面を見ると22時過ぎ。どーせ寝ないのにうるさいよ!と娘にイラついてしまう気持ちもあった。

それでも、娘の言葉を聞こうと思ってスマホをしまった。「自分をきちんと見てほしいという表れなのだろう!もっと発散させてあげればよかったかな?ここまできたら仕方ない、暗闇での遊びに付き合うか。」といった気持ちだった。

真っ暗遊び

案の定、それから10分くらい暗闇でおままごとをした。目も慣れてきた。

おままごとが終わると、今度は、座っている僕の上に抱っこされるように娘が座ってきた。かなりテンションも下がり、落ち着いて話せる様子だったので、話をした。

「娘ちゃん、今日何が楽しかった?」

「ブロックと、ボール!」

「そっかぁ、じゃあ明日もブロックとボールで遊ぼうか!」

「うん、うん」

「でもさぁ、寝る時ふざけたり、えんえんしたりしたよね!」

「うん」

「寝る部屋はうるさくしていいんだっけ?」

「ダメ」

「だよね?もうしないって約束できる?」

「うん、できる」

「わかってくれてありがとうね。」

「うん」

娘の思い

ひととおりの会話が終わった。このモードになったら、娘はもういつもどおり。大丈夫だと確信できた。

すぐに、娘から「ねんねする!」と言ってきた。僕は、長かったなぁと思いながら、「最後にパパに伝えたいことある?」と聞くと、娘はうなずいた。

「わたし、もっと、弟くんの、お世話、したいの。」

予期せぬ娘の言葉だった。雷に打たれたようとは、まさにこのことだ。同時に、涙があふれてきた。

思い返せば、弟の沐浴の時、ガーゼを水に濡らしてお手伝いしたがっていた。でも、パパもママも最初は拭かせてあげて、「ありがとね」と言って撤退させた後は、娘を足手まとい扱いしていた。

オムツ替えもそうだった。娘がパパとトイレにいる間に、ママが替えた。でも、娘はトイレから出るなり新しいオムツをもってきて「お手伝いする!」と言った。既にオムツ交換は終わっているのに。

娘の行動の一つ一つに、娘の思いがあったのだ。そう思うと、涙が止まらなかった。ギュッと抱きしめて、「ごめんね」と声にならない声が出てきた。僕の頬に流れる涙を小さな手で拭きながら、「パパ、泣かないで」と言う娘。


ちなみに、以前の記事(4人家族になりました!)では、こんなことを書いていた。

赤ちゃんを抱っこしたり、オムツ替えたり、沐浴したりと、赤ちゃんと接する時は、娘を気にかけることを忘れない!できることなら一緒に巻き込んで取り組みたい。少々下手だろうが、手際が悪かろうが、そのリターンは数年、数十年単位できっと成果になってあらわれるはずだと信じ込んでいる。だから、2歳の娘と一緒にやることで、目の前に悲惨な光景が広がったとしても、それすらもネタにして楽しみたい。

日々の慌ただしさに余裕を失い、大切なことを見失いかけていた。


「明日から、危なくないことは、娘ちゃんにお手伝い頼むね!」

「わかったー、パパありがとう」と会話をかわして寝室に戻った。


こんなことを言わせて、申し訳ない気持ちと娘の成長を嬉しく思う気持ちでいっぱいだった。これからも、娘の気持ちに寄り添っていこうと思った。もちろん、簡単なことではない。またうまくいかない日は訪れるだろうと思う。それでも、こういう後悔や反省も全部噛み締めて、ママと娘と息子と子育てを楽しんでいきたいと思った。

この思いは忘れたくない。でも、僕はきっとまた忘れると思う。だから、何度でも気付けるように、こうやって記録しておく。

手を繋ぎながら眠りについた娘。最高のプレゼントをもらった気がした。



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