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小学校高学年女子④

「思春期の難しい年頃の子どもたちの指導に正解はなく、大人が粘り強く関わり続けていくことでよりよい成長へとつながっていきます。今後もひたむきに向き合い続けていきたいと思います。」

毎回、学級懇談や個人懇談でこんなことを言っている気がする。その都度、頑張ろう!と決意すると同時に、自分にもっと力があればなぁと弱気な気持ちになりながらも毎日必死に楽しく働いています。

今回は、学校現場とはちょっと離れて、子どもとの(特に思春期の子どもとの)関わり方について思うことがあるので、書いてみたいと思います。

子どもたちを取り巻く現代の環境

PISAの調査では、自分に価値があると答える子の割合が諸外国と比較して低いことが判明しており、年々その割合は低下していくという悲しい事実があります。では、なぜそのような現状となっているのでしょうか。ここからは、一個人の考察です。

まず、ネット社会、とりわけSNSが普及しすぎたことだと思います。子どもたちは、大人が想像できないほどのしがらみや周囲の目に囲まれて過ごしています。さらに、リアルでのコミュニケーションが減少し、信頼関係でつながる体験の不足を避けられません。そうなると、共感性の発達へ影響を与えることとなり、相手の感情に配慮せず主張する子がいたり、逆に他者のことを考えすぎて主張できない子がいたりするのです。これは、どちらも自分を守ることで精一杯になってしまい、自分にベクトルが向いている状態になっています。

あくまでも、私の主張に過ぎませんが、少なからず的を得ているのではないかと思います。(もちろん、当てはまらない子もたくさんいることは承知で…。)

では、そんな子たちを前に、大人にできる関わり方とは何かを考えます。

裏切られてナンボ

結論から言うと、大人は裏切られてナンボ、利用されてナンボだと思います。

先日のバレンタインの時期に耳にした会話です。小学校高学年らしき子とお母さんとの間で交わされていた会話なのですが、どうやら友達にあげるチョコレートを作りたいけど、作ったほうがいいのか買ったほうがいいのか、また買うとしたらどこで材料を揃えたらいいのだかわからないというなんとも可愛らしい会話でした。お母さんは、「他の子はどうするの?」「このあと百均行ってみようか?」「あなたは、作ったものを渡したい?」などと丁寧に娘の話に答えていました。これだけでもすてきだなぁと思っていたのですが、まだ続きがあります。最後にチョコレートを作るとなったようなのですが、その直後にお母さんが「お母さんにも作ってくれたら嬉しいな!」と言ったのです。すると、娘は迷わず「えー、それはめんど。味見でいいしょ。」とそっけない一言。冗談のテンションではないトーンで放たれた一言でしたが、お母さんは、「ひっどーい!笑」と笑って流したのです。

何気ない会話ですが、こういう会話の返し方にこそヒントがあると思います。お母さんの立場からしたら、ここまで親身に相談に乗ったのに…という少なからずショックな気持ちはあるはずです。しかし、それを柔らかく受け止めてあげることで、娘さんは安心してお母さんを信頼できているのだと感じました。もし、冗談だとしてもあの場面で「じゃあ、お母さんも晩ごはん作ってあげなーい!」「ここまで相談に乗ったのに、そんな言い方ないんじゃないの?」などと返していたら、子どもと同じ土俵に立って傷つけ合うことになってしまいます。

子どもに裏切られたり、あえて負ける話をしたり、逃げ道を残してあげたりすることも、必要なのだと思います。

まとめ

現代を生きる子たちは、傾向としてではありますが、自己肯定感があまり高くありません。そんな子たちと向き合うということは、大人側が一歩引いてどっしりと構えてコミュニケーションをとることが大切です。

その際、子どもは大人の自尊心を傷つけるような一言を発することもありますが、それを笑って受け流せるトークモデルを示すことができたら、きっと素敵な関係を築いていけると思います。



大人も子どももいろんなストレスあるんだよね。。。がんばれみんな!!明日もいいことあるよ!!

終わり。


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