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ラブリ〜ぷりぷりドッグ、ばなちゃん15歳。肺がん。日々の暮らし。

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ラブリ〜ぷりぷりドッグ、ばなちゃん15歳。肺がん。日々の暮らし。

最近の記事

ばなログ:1年

布団に入る。 目を閉じて、寝返りを二、三回。 くちゃくちゃになった冷たいシーツを、足先で伸ばす。 目を開けてみる。 隣には、当たり前のように誰もいない。 もう一度目を閉じる。 抱きしめたら、返事をするように鼻を鳴らしていたな、と懐かしむ。 その音を聞きたいなと思う。 かわいいかったなあと思い出し笑いをする。 掛け布団を頭から被る。 会いたいよう、と一人駄々をこねる。 ちょっとだけ涙ぐんで、そして眠る。 365日目。今日はばなちゃんの、命日である。 戻ってきてくれよう、と思

    • ばなログ:わたしが駄々をこねているだけの話

      ばななが亡くなってから十日が経った。 ばななの物の整理、火葬、治療費の支払い、お世話になった方々へのお礼。昨日で「やらなくちゃ」と思っていたことは一通りやり終え、この先は起伏のない日常が続くのだろう。 色々な方に「ちゃんと食べてね」「ゆっくり休んでね」とお気遣いいただくのだが、みなさまの心配を裏切り(?)私はすこぶる元気、平常運転である。 旺盛な食欲は相変わらずだし、夜になればぐっすり眠れる。友達とばんばんLINEをし、くだらないことでワハハと笑う。もう、涙がこぼれること

      • ばななへ

        このブログのタイトルを何にするかしばらく迷っていたのだが、結局ピンとくるようなふさわしいものが思いつかなかった。 本当はたぶん、色々書きたいことや伝えたいこともあるのだけれど、今はただ記録として思いのままに書くことにする。 いつもどことなく微笑んでいるばな 昼ごろに投稿した「ばなログ5月」にも書いたが、13日の夜に病院から帰宅したばなちゃんは、鎮静剤の効果が切れてからはずーーーっと吠えっぱなしだった。抱っこしても、体勢を変えても、飲み物や食べ物をあげても、鎮静剤を打っても

        • ばなログ5月

          5/1(金) 最近は手作り酸素室(衣装ケースを改造したもの)にいれていたが、酸素マスクをつけてお布団で眠る方が本人も機嫌が良さそう…。(酸素室、寝ている時はよいが起きて「出たい!」というスイッチがはいってしまうとパニックになってしまうのだ) 呼吸自体は割と安定しているが、吠えることが多い。何か訴えているのかな?それとも認知症?ねぼけてる? 5/2(土) 水分補給として野菜ジュースをあげてみたらキッチリこぼさず飲んだ。漢方のお茶はこぼすのに…。そうよね、美味しいよね野菜ジュー

        ばなログ:1年

          ばなとわたしログ:病を抱える家族に寄り添うということ

          ばなちゃんが肺がんと診断されて4ヶ月。病院の先生が言うこともネットに書かれていることも極めてシリアスだった。けれど、私は心のどこかでこの平和がずっと続くことを信じていた。だって、目の前にいるばなちゃんは変わらずぷりぷりと元気なのだ。1年半前に乳がんと言われた時のように、また、驚異的な復活をする可能性だってあると思っていた。 結果的に言えば、確かにばなちゃんは驚異的だった。家族写真が撮れた。お花見にも行けた。止まった呼吸も、名前を呼んだら戻ってきた。「耐えられないかも」と言わ

          ばなとわたしログ:病を抱える家族に寄り添うということ

          ばなログ4月後半 酸素マスクの中で生きる

          4/16(木) 相変わらずの旺盛な食欲。お散歩もちょっぴりだけど行けた。えらいなあ! 夜に落ち着かないので、鎮静を打つか迷いつつ試しに犬用「ちゃおちゅ~る」をあげたら大人しくなった…。ここ数日バタバタしていたのもお腹がすいていたからなの…? とはいいつつ苦しそうなので深夜に鎮静をかける。心臓が止まることもあるのね、とどきどきする。 4/17(金) 酸素マスク無しで病院へ。そして久々のうんち! 体重は2キロ。よかった~~~~~2キロきってない!!!倒れてから2、3日はほぼ絶食

          ばなログ4月後半 酸素マスクの中で生きる

          ばなログ4月前半 呼吸停止、そして復活

          4/8(水) ほぼ毎日在宅なのでばなちゃんと過ごし放題!やっぴ~! 今までばなちゃんには散々留守番をさせてきたが、まさかここにきて、こんなに一緒に過ごせるとは思わんかった! 呼吸数は相変わらず早いが(早い時で一分に60~80とか)食欲旺盛、お散歩もできる。強い子だなあ。 4/11(土) 久々の病院。ステロイドの影響で脱水になりやすいので、点滴を打ってもらう。血液検査もした。 最近のばなちゃんは病院でもおりこうさんだ。前は恐怖でガウガウキレまくって病院のスタッフに迷惑をかけま

          ばなログ4月前半 呼吸停止、そして復活

          ばなログ 3月分

          本当は色々丁寧に書きたいのだけれども、なかなか難しいので毎日つけているメモを更新して行こうと思います。 非常に読みにくいけれど、犬を飼っている人の参考になれば...。 3/19(金) よく「犬とは一緒に寝るべきでない」という言葉をしつけ本やウェブサイトで見かける。私たちもばなちゃんが家にきたばかりの頃は自分のベッドで寝るように言い聞かせていたのだが、朝起きると大抵ヨーコか私の布団のすみっこ~~のほうでこっそり眠っているのである。「ダメでしょ!」と追い出すと一瞬バツが悪そうな

          ばなログ 3月分

          はじめて「家族写真」を撮ったはなし

          小学校に入学した年、母ヨーコとお父さんが離婚をした。暫くは親子二人での暮らしだったが、私が十才の時にばなちゃんが家族に加わり、それ以来ずっと二人と一匹で生きてきた。二人での生活より、二人と一匹での生活のほうが約五倍も長い。ばなちゃんがいない頃の生活なんぞ、もはや思い出せない。 生きている限り、終わりは来る。いつかはこの「家族のかたち」も変わる。犬は人間より寿命が短い。いつかはばなちゃんのいない日々のほうが、二人と一匹で暮らした年月より長くなる。 わかっていたが、わかっていな

          はじめて「家族写真」を撮ったはなし

          ばななと出会った日

          よくドラマとか漫画で「お母さん犬飼って!絶対面倒見るから!!!!」みたいなやつ、あるじゃないですか。小さい頃の私は「なんでみんなそんなに犬や猫が欲しいのかしら」と思ってた。確かに可愛いけれども、駄々をこねるほどかいな、と。 しかし15年前のある日、母ヨーコと暇つぶしに立ち寄った渋谷のペットショップで実にかわいいパピヨンの子犬と出会った。 ガラス扉の向こうでぴょんぴょんと飛び回るその子に、私はめろめろになった。テレビで見るより、ホンモノの子犬はずっとずっと愛らしかった。ひょっ

          ばななと出会った日

          わたし、ばなな

          母ヨーコの腕でぐーすかぴーと眠っているこちらのお嬢さんを紹介します。 名前はばなな。通称ばなちゃん。全日本ラブリーキューティー選手権1位の15才。 好きなものはチキンとチーズとヨーグルト。あと風がよく吹いている日のお散歩。あと私の彼氏の手を舐め尽くすこと。嫌いなことは、最近はあまりない。若い時は色々あったけれど。 ツヤツヤな毛並み、ふくふくな見た目。「15才なんてみえない!」と言われることもしばしば。けれど目は全く見えていないし、心臓も悪い。乳腺がんの手術をして完治したと

          わたし、ばなな