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クライアントのプライベートな情報はデザインするときに1mmも必要ない

まず、タイトル末尾に、“Balloon Inc.の場合は”という言葉を付け加えたいと思います。

デザインをするとき、クライアントのプライベートな情報は1mmも必要ない、“Balloon Inc.の場合は”。

というのも、これは弊社のやり方であって、クライアントのプライベートな個人の情報を含めてデザインする人もいらっしゃるであろうからです。

ここでいう不要な情報(クライアントのプライベートな情報)と必要な情報というのは、
例えば、

◾️「好きな色は赤色です」↔︎「コーポレートカラーは青色です」
◾️「周りの人からは明るい性格だと言われます」↔︎「社内のチームワークをよく褒めてもらいます」
◾️「最近失恋したので恋人募集中です」↔︎「弊社としては、イノベーティブに何事にも挑戦していきたいと考えています」

という感じです。
完全に対になっているわけではありませんが、なんとなく伝わるかと思います。

漫画のストーリーの中で、主人公がかたぶつな相手に対して、その相手の地元までリサーチして幼少期に好きだったものを調べてくる、とか、そういう感じのハートフルなストーリーはよくあります。
相手とのコミュニケーションの外(ここでは相手の幼少期や地元)にヒントが転がっているパターンですね。

デザインでも、同じことが言えるでしょうか?
これについては、上記でいうところの“かたぶつな相手”を誰に(どれに)設定するかがポイントになると思います。

深堀りすべき情報はどこにあるのか?

Balloon Inc.では、企業からロゴマークの依頼を受けるとき、

◾️ヒアリング対象:企業の担当者の方(生身の人間)◾️デザイン対象:企業そのもの(法人格)

と考えます。
ちょっと極端な表現になりましたが、企業であれフリーランスのような個人の方であれ、ヒアリングを対象者のプライベートな情報はデザインには反映しないことになります。
もちろん、個人間のコミュニケーションの中でアイデアが閃くことも多々ありますが、結果的に出来上がるデザインが誰のための(何のための)デザインであるかを忘れないようにすることを心がけています。知らんけど。


@おまけ
個人ではない、法人という概念について落合陽一さんがインタビューで言及されていました。
「個人の意見を反映するのではなく、法人格のためのデザインをおこなう」、という考え方の一助になるかと思うので以下に引用します。

僕は、法人の発明のほうが仮想通貨よりはるかに凄いと思っていて、だって法人格も物質的には何もないのと同じ。労働によって裏打ちされているように見えてるだけで、誰も労働していなくても法人は法人ですよね。仮想通貨にはプログラムという実態があるけど、法人には登記処理というものしかないから。

落合陽一に聞く「テクノロジーと近未来の日本像」|経済界 http://net.keizaikai.co.jp/archives/27596

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