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「自己満足な指導」になっていませんように。

(バドミントンの指導エピソード)

1. 凝り固まった指導観

コーチ歴0ヶ月、
まだ選手たちと出会ったばかりの頃...

私は「指導方法の正解」を見つけるべく、
必死こいてデスクで勉強していました。

選手時代にうまくいったこと。
論文や書籍に書いてあったこと。
某有名Youtuber指導者が言っていたこと。

そこから「よい動きとは〇〇である」と
正解の箱」を定義して、その箱に選手たちをテキパキ入れていく、
それが良いコーチングなのだと先入観を持っていた。

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だから敏腕な指導者にはそれぞれの「正解」があって、
カリスマ的指導によって選手のズレを「正解」まで引き寄せていく。

ダブルスの正解
シングルスの正解
Final Game 終盤で体力がキツイ時に使うスマッシュの正解...

正解は、いつも一つ。

これから指導を始めようかって頃の私には、
そんなヒトラーみたいな指導観が宿っていました。


2. 体育館で気づいた違和感

しかし、現場に出て「自分の正解」を選手にアドバイスしても、
全く上達しないことがすぐに分かった。

確かに私が言ったとおりの動きにはなる。
しかし、打ち出されたシャトルが私のイメージと違う。

しょぼい。

私は
これでは自分の劣化版ザクを量産させるだけ」と怖くなり、
監督の声かけを一言ずつ分析してみることにしました。

そしたら違和感に気づいた。

一人ひとりに対して、言ってる内容がぜんぜん違う。

「この選手の最適解は何か?」を見つめて、
アドバイスしていたのです。

当たり前のことだけど..笑

でも私にとっては、
監督が選手の個性に合わせて指導スタイルを変え、
「伝える内容・方法」をオーダーメイドしていく。
これがとても新鮮だったんです。

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もちろん、選手たちはみるみる上達していきました。
人が上達する瞬間って鳥肌モノですよね!


3. 新しい指導観

今までずっと「己の競技力向上」ばかり考えてきた私にとって、
指導者になるのは「己が30人に増える」ことです。

選手によって正解は違う。
勉強して得た知見は「指導手段」ではなく「指導材料」に使う。

今回の経験と教訓から、
私は新しい指導観を以下3つに設定してみることにしました。

コーチに求められる力は3つ。
① 選手一人ひとりの個性や特徴を「理解」する力。
② 選手ごとに異なる課題の本質を「発見」する力。
③ 課題ごとに最適な「別解」を、「創造」する力。

コミュ力低めな私にとっては、
当たり前な出来事が大きな学びになりました。

「選手も楽しかったけど指導も楽しそう」
そう思った瞬間でもあります。

でも、この考え方もまだまだ凝り固まっているに違いない。
自分の思考をどんどんアップデートさせていかねばっ!


今日も、私の自己満足を読んでいただき、
誠にありがとうございます。

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筑波大学バドミントン部
山田歩武

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