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伝わる文章とは?その6「誤用に注意」
誤変換・誤字脱字は注意すればチェックできるのだけれど、それよりヤバいのが“誤用”。そもそもの意味をわかっていない、勘違いしているのに「なんかカッコいい」くらいの感覚で難しい言葉を使ってみたり、故事成語、四字熟語なんかを散りばめてみたり……。
実際に目にした誤用の例を挙げると「容姿端麗な自衛官」とか。てっきり美人自衛官のことだと思って読み進めると、実際は男性だった。「容姿端麗」の意味は「姿かたちが美しいこと」だから間違いではないのかもしれないけれど、普通は女性を形容する言葉だ。男性自衛官を形容するなら「眉目秀麗」とすべきところだろう。
もう1つ、誤用あるあるが「情けは人の為ならず」。驚いたことに、これを「情けをかけることは、その人のためにならない」と思ってる人が半数近くを占めるらしい。もちろん、本来の意味は「人に情けをかけておけば、巡り巡って自分に良い報いが返ってくる」だ。
本来の意味をわかっている人が「元カレが『お金を貸してくれ』って言ってきたけど断ったわ。情けは人の為ならずよ」なんて文章に出くわしたら「???」となるに違いない。
とはいえ「共通認識が大切」の回で書いたように、多くの人がイケメンの自衛官を思い浮かべるなら「容姿端麗な自衛官」となっていたところで問題ないとも言える。編集者としては「この作家、元の意味も知らないで使ってるのか?」と思ってしまうのだけれど。そういう意味で、記事の公開前に編集者とか校正者とかに「第三者の目」で読んでもらうのが最善だろう。
この手の誤用は数え切れないほどあって、別冊マイカさんで【重箱の隅つついちゃうよ】シリーズとしてまとめてくれている。日本語力に自信のある方もない方も、ぜひご一読いただきたい。そして笑ってもらえたらうれしい。
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