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自社商品は売れない。売ろうと思うほど売れないロジック。

いきなり何をと思うかもだが、広告営業の話です。


駆け出しの営業マンの頃は、いわゆる「自社商品」をセールスに飛び込み営業していたことがある。

自社商品とは、自分の会社が作った商品(当たり前)で例えば媒体商品とかTVや新聞などメディアとタイアップして作った企画商品などである。

あと、よくTV局がセールスしている「スポット企画」も何となく今回の話に該当する気がする。


これが驚くほど、、売れない。笑


今思えば当たり前なんだけど、自社商品は「自分の会社が売りたい商品」である。つまり自分(自社)の都合。売れるはずもない。

自分たちの都合で生み出された商品は、コンセプトがそもそもお粗末なもんだ。


このへんの枠が空いてるから、売りたい。

とか

開発費をかけて作った商品なんだから売らないと困る

とかね。
それって、自分のご都合でお客さんには全くなんの関係もない。


そんなもん売れるはずもない。売れるわけねーだろう・・


でも、若い時ってもう言われるがままの社畜だったから、なんでこの商品を売らないといけないのとか考えずに、盲信してセールスに走る。

「絶対に御社のためになるものです!」

とか、もう根拠ゼロのセールストークをしていた(すいません


ちなみに、よく「周年企画」とかでメディア商品をセールスされることがある。

「うちの会社が今年◯周年でして、この企画がオススメなんです。いかがですか?」

とかね。

それって、おたくが周年でめでたいだけで、うちにはなんの関係もありませんよね?w つまりご祝儀に買えと?

まあ、そんな感じでそういう過去の分身たちには一蹴して帰っていただく。


相手の欲しい物をまず考えよう


そうこう売れない営業マンとして日々を過ごしていたある時、考え方を変える(変えてもらう)出来事に遭遇する。

とある企業の社長さんにマンツーマンでプレゼンできる機会があって、私はもう全力で「自社商品」をセールスした。こんなデカいチャンスはもう無い!と息巻いてね。

ご:「絶対に御社のためになるものです!お願いします!」
社:「うんうん。へー」
ご:「何なら割引も検討します!」
社:「ねえねえ?」
ご:「はい?」
社:「君はさ、うちの商品って買ったことがある?」
ご:「え・・、いや、ありません…」
社:「だよね。君は自分の売りたい商品を買ってと持ってくるのに、うちの商品は買ってくれてない。それってちょっと違うよね?
ご:「・・・」

衝撃的だった。でも、たしかにそうなのだ。

私は自分が売りたい商品をただ押し売りしていただけ。
相手が本当に望むことを叶える 気がなかったのだ。


相手が本当に望むものは何だろう。

恋愛するとき、こんなことを考えないだろうか。
仕事も恋愛と同じなのだ。

相手が望むことを叶えてあげたい。
このマインドがやっぱり一番大事なのです。

確かに営業マンは、リターンとか収益とかいつも背負っているものですが
そうしたものは、割と先にあったりします。
目先に落ちてもいない利益を探そう、作ろうとするから失敗する。

相手の望むものの先に、自分の望むものがあったりします。

広告の現場でお客さんが欲しい物


これは何だろうか。

まず、それを考えるべきだ。
そして、鉄則はそこに無理やり自社商品(自分が売りたいもの)を持っていかないことだ。

私が営業するときはまず、相手が望んでいるものを聞き出します。
これは自分の領域外のことであっても、まずは聞く。

聞いた上で、自分がもってるリソース(能力、実力、会社のチカラ、人脈などなど)で解決できる方法が無いかを探す。

あれば、その具体的な方策を作る。

そこに、自社商品がきちんと効果として機能するようなら使う。

こんな感じだ。

そうこうしているうちに、それはオリジナルな企画へと変貌を遂げていく。お客さんや周囲を巻き込みながら大きく、リアルなっていく。


これが「仕事」であり「クリエイティビティ」なんだと思う。


どうしても自社商品が売れないと嘆くあなた。
まずは売るのをやめてみてください。

そんな商品はカバンにしまっておいて、
お客さんとトコトン対話をしてみてください。


そっからが、営業マンとして初めてお役に立てる領域です。


(ごま吉)

たしかな満足を(´ε` )