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poetry

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2020年12月の記事一覧

触れたいだけ

左耳から突然聞こえた耳鳴り ねぇ、どこにあるの? ねぇ、どこにいるの? 伸ばした腕に付いて…

3

聊頼

両足と踏み締める大地の間に生じた熱 その熱で今夜は何を作ろう 食べたいものは何だって作れる…

5

トイレに行ってきます

それはとても自然なことでした 尿意を催すのは自然なことでした 服を着るのは自然なことでした…

1

とんだ茶番

眠れなかった昨日の夜 カーテンの隙間から差し込んだ朝の日差しは どこか寂しげな色をしていた…

5

嘗て、僕は、チョコレートだった

あの日、ポケットの中で溶けたチョコレート。 ポケットに締まったことを忘れた記憶とあの日の…

7

僕は誰

空気に晒され帯びていく 口に入れた瞬間に口に纏わりつく酸味 変わったのは君か僕か それを無…

2

胃液

何もない 消化出来るものも 積み上げたものも 空っぽの体内から吐き出された胃液 それを見つめた僕と空 どの角度から、どの距離から見たとしても 芸術にはなりえはしない それでも止まらぬ嗚咽に 身を委ねる舞台の上 生温い体液まみれのこの演目を いつまで続けるのだろう

孕む矛盾と鳴り響く祈りの歌

差し伸べたその手で相手の自主性を骨抜きにした心優しき人 愛する人に送った毛皮のプレゼント…

5

スタートライン

いつまで時代に寄り添っているつもりなんだ 知っているとは思うけど 改めてめて言う必要もない…

2

夢に見ている

この世界に存在し得るものは一体何なのでしょうか そこには一つの問いすらも形を留めることが…

3

瞳の奥

瞳の奥を見つめていました そこにいたのは青い鳥でした 青い鳥は風が乗せてきた音楽と共にあり…

9

心を焦がし生きる

君の その情熱が その想いが その表情が その息遣いが その言葉遣いが その気遣いが その語り…

7

刹那

永遠の時間を切り刻んだ 切り離された時間が地面に散乱した その辺に落ちていた木の棒で 地面…

4

無色透明

無くしたい 何を無くしたいのかはわからない 抱えている この腕に抱えている この荷物は何だろう 何を守ろうとしているのだろう このたたき続けるキーボードの音を この指の腹で感じ その感じた感覚は誰がためなのか ガラス越しに見える木々が誰かの揺れる姿を見ていた 連なり ロジック 理由 意味 理解 ゴール 目標 どうでもいいよ ただ 何もない世界を この瞬間に立ち上がった世界を そっと両手ですくって 君に見せたいだけ