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聊頼

両足と踏み締める大地の間に生じた熱
その熱で今夜は何を作ろう
食べたいものは何だって作れる
いや、食べ物だけじゃない
朦朧とした意識の中に見た燃えゆく朝焼けも
限りなく痛みに似たあの感覚も
寂しさゆえに投げつけたあのプリンの入れ物も
止まらない嗚咽も
時の間に沈む届かなかった言葉も
この手にかかればお手の物

残るムカつきと
冷えた空気と
飲みかけのウイスキーと
僅かに見えた残像と
響く誰かの足音と
沁みたカーペット

あぁ、そうだった
いつかの夢の続きを見に行くつもりだったんだ

見ていただけたことが、何よりも嬉しいです!