正しいと間違いの止揚したその先に
正しいものはない。
20代の後半に、そんなことを思った。全ての争いは正義対正義であり、誰かにとっての善は誰かにとっての悪だったりする。人を殺してはいけない。多くの人がそう思っているにもかかわらず、人を殺してしまった人を処する死刑を認める人も一定数いる。正しさを証明するものの正しさを証明するにはどうしたらよいのだろうか。
正しいものはない。
そうだとするなら、一体、僕らは何を目指せばいいのだろうか。良かれと思ってやったことが人を傷つけることもある。じゃあ、「何もしなければいい