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もう、桜じゃなくてコケを見てー!

お花見シーズンですね。
私はこのホテルでお仕事をしているので、春の時期はちょっと頭を悩ませます。

東北屈指の景勝地「奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)」


なぜなら、奥入瀬渓流・サクラ・サカナイ。

もうこの一文に尽きる。
桜がね、咲かないんよ。
我々のフィールドである奥入瀬渓流では。
ヤマザクラはほんのちょっぴり咲くけれど、お花見できるほどではない。

まあ、なんで桜咲かないと困るのかって。
世間は桜一色だからです。
花がないとねー、なかなかこの時期は話題に上がれない。
新学期とか卒業式とか話題はありますけど。


でもさ、基本的にお出かけ情報は桜一色なわけです。
うーん日本人らしい。あとイチゴ(ちなみにイチゴもない)。
そうは言いましても、この時期だってお客さまに来てほしいじゃないですか。

じゃあもう、桜のことを考えてもしょうがないし、自分達の土俵で勝負しようやって。

こんな企画をつくりました。


ね。お花見ならぬお苔見(こけみ)。
お花見ならぬお苔見です。
今日はこれを覚えて帰ってくださいませ。


奥入瀬渓流に生息する多くの苔は、春の時期になると胞子を飛ばすための器官「胞子体(ほうしたい)」を出します。

胞子体は、春と秋の時期に特に多く見られ、植物の花のように花粉を飛ばすものではありませんが、川柳では「苔の花」と称され春の季語になっています。
この胞子体を、ひっそり「もやし」と呼んでいます


というわけで、春にこそ楽しめる、コケの花を愛でましょうという企画です。

だってほら、見てください。これがコケだって信じられます?

コケ界のアイドルこと「タマゴケ」さん
撫で回したくなる可愛さ


道端でじめじめーっとしているコケと同一人物(人物?)には思えないでしょう?


このコケの花、種類によっては、数日という短い期間しか見られなかったり。儚い。
道端のどこでも見れるコケたちも、実はこんなに小さな世界で、ひっそりこっそり、可愛い顔を見せてるんです。
もうね、いとおしい。

こういう姿って、ぴたっと立ち止まって、じーっと見つめてみないと気づかないんですよ。
サクサク歩いていると気づけない、ちっちゃい世界です。

そういうスローライフな時間も、旅の贅沢だと思うんですよね。
ぜひこの春は、お花見ならぬ、お苔見を体験してみてほしいです。
桜に負けないくらい、コケも可愛くてすてきだから。

もしコケワールドに興味がわいたら、こちらもどうぞー。


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