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ホワイト企業へ転職したら起こること

私は若い頃ブラック企業に入り大変苦労しましたが、その後転職してホワイト企業に移ることができました。

ブラック企業とは、勤務時間が長く、その割に収入は良くなく、多くの人が精神的肉体的に追い詰められ短い期間で退職し、組織ぐるみで労働やハラスメント等の法律に違反しているような会社のことです。

ネットやSNSで見ると、ブラックからホワイト企業への転職は「奇跡」という言葉が並ぶほどのようで、確かに私も当時お世話になった転職エージェントの方に「正直難しいと思いましたが、よく決まりましたね」という言葉をいただいたくらいです。

現在ホワイト企業を目指している人に私の体験を少しでも生かしてもらえたらと思い、今回の記事を書きました。
実際に体験した3つの事柄についてお伝えします。


① 転職モチベーションを継続するのが大変


ブラック企業に長年勤めていると体が完全にブラック仕様になってしまい、時間と心の余裕を作って、希望する新しい転職先に向かう勢いを生み出すことが難しくなります。

履歴書、職務経歴書、自己PR、アポ、面接…、どれを取っても、前のめりで明るい希望を語り転職先企業の担当者に気に入られなければならず、一瞬も気が抜けません。

日常的に深夜まで理不尽な労働に追われていても、転職モードの時はそんなことを忘れて集中または演技しなければなりません。
そして当然ですが落ちるたびに何度もそれを繰り返します。

とある大手企業の最終面接まで行って落ちた際は、結果を聞いてから面接の一言一句がフラッシュバックし、もう無理かと何回も思いました。

華やかなその企業の本社ビルや対応される方々の笑顔と、自分が勤める会社の暗さの余りの違いに落ち込み、芸能などのオーディションに落ちるのはもしかしたらこういう感じなのかなと考えたりしました。

転職活動は20代前半ならすぐ決まりますが、年齢が高くなると年単位で続くことも十分にあり、長期戦になってもあきらめないことがとても大事です。


② 転職を応援してくれる味方が意外と少ない


ブラック企業で苦労している人が良い環境に移ろうと努力していたら、周囲の人はそれを応援することはあってもその逆はないと普通思いますよね。
でもそんな単純ではないんです。

まず、ブラック企業に長く勤めていると自分の仕事関係もほぼ全員ブラック関連の人となってしまい、彼らの目には自分がそこから逃げ出す人のように映り、明確に敵視される場合すらあります。

また家族や友人などの普通の人は、ブラック企業のひどさや大変さを知らないため普通の転職と同じ程度に捉えてしまい、その厳しさや大変さを認識することができません。

もちろんそういった普通の人が悪いわけではなく、ブラック企業という特殊な環境とそこにいる自分が100%悪いのですが、周囲の理解が少ないというのは想像以上に大変です。

私の場合、最初に依頼した転職エージェントにも成功確率が低い客扱いで放置され、別の紹介企業を探さなければならず、大げさですがこれは「人生をかけて挑まなければいけない難題だ」とそのとき理解しました。


③ 転職出来たらそれで終わりではない


さて、運よく希望の会社に入れた後の話ですが、ブラック度の強い環境にいた人の場合、移った先のホワイトさに面食らって適応が難しくなる可能性があり、私はそれに苦しみました。
入れればOKではないという意味で、これは強調しておきたい点です。

法律や社会のルールに違反している企業というのは、例えるなら常にスピード違反をしているタクシー会社のようなもので、バレさえしなければ目的地まで最速で着けるという違法なサービスを売りにしています。
いかに取り締まりから逃れるか、裏道をどうやって速く走るかといった裏のスキルが重要視される特殊な環境と言えます。

しかしホワイト企業はそういったことは不要で、まともな方法でまともな仕事をすればよいだけなのですが、邪道な仕事に慣れ過ぎていた私にとってそれは予想外に難しいことでした。

しかしそれにより、自分がブラック企業で受けてきた間違った教育に気づき、学び直しをするきっかけになったのは非常に良かったです。


まとめ


転職の大変さや苦労ばかり語ってしまいましたが、実際にはホワイトな環境に移れて良かったことの方が明らかに多く、特に「健康を保てる」「会社や仕事の先行きの心配がない」というメリットは計り知れません。

子育てにも多くの時間を割けるので、子供の成長をともに体験できたのも本当に良かったと思います。

ちなみに、昔いたブラックな会社のうち2つは吸収合併や売却等により消滅してしまいました。
その会社で頑張っていた自分を後悔してはいませんが、戻りたいという気持ちはまったくありません。

普通になるって本当に難しいと実感した出来事でしたが、振り返ってみて、大人になってから何かを目指してチャレンジすることの大事さも改めて感じました。
これを読んで何かの参考としていただければありがたいです。



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