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ブラック企業に勤めている人へ

ブラック企業の問題が騒がれ始めてからもうだいぶ経ちますが、いまだにその問題は解消へ向かわず、多くの人が苦しんでいるという記事を見ました。

ところで、そもそもブラック企業とはどんな企業なのでしょうか。
厚生労働省の記事では下記のようになっています。

一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています

日本には工場・事務所・店舗などの「事業所」が約600万あり、労働基準監督署が法令違反を疑う事業所に対し立入検査を行った件数が約3万2千件。
そのうち実際に違反があったのは約2万4千件となっています。

これは2年前の調査ですが、この数字はあくまで氷山の一角と言え、実際はこの数倍~数十倍の黒またはグレーな職場が存在すると思います。


私のブラック企業体験


私も若い時にまさにこのような会社で働き大変な目にあいました。
平成の不況下で入社すら非常に厳しい中、なりふり構ってはいられず、違法にしか見えない労働条件の会社に入りました。

当時は仕事があるだけでまだましな状態で、友人や知り合いも就職できず困っている人が多く、仕方がないので非正規になったり、自分で仕事を始めたりしていましたが、ごく一部の才能ある人以外はうまくいきませんでした。

その会社は、残業は終電までいるのが当然、休みも半分以上は出社、無茶な納品期限のために徹夜し、会社の設備が整っていないので自腹で機器等を購入し毎日をしのいでいました。

そのために秋葉原に通っていたのがとても懐かしいです。
(今と違ってアキバは電器とパソコンの街でした)


また社員の質も悪く、ある日急に失踪し連絡がつかなくなった人や、素行不良で留置場に入っていた人がいたり、職場内のいじめ、うつ病、アルコールやギャンブル中毒などを何度も目撃しました。

隣の席の同僚が警察のお世話になったのは今まででその時しかありません。


令和でも続くブラック企業


私はその後紆余曲折あり、転職してホワイトな環境に移れました。
もう二度とあんなブラックな環境に身を置くつもりはありませんし、世の中から早くブラック企業やブラック労働がなくなってほしいと思います。

しかし現在でも多くのブラック企業が存在し、今日も厳しい仕事環境で苦しんでいる人が多くいるのは間違いありません。

そこで、私のブラック企業に関する考えと、そこにいる人々に対してのアドバイス的な意見をお伝えしたいと思います。


① ブラックなスキルは一般社会に不要

ブラック企業での苦しい経験がその後のキャリア形成に役に立つ、苦しい中で培った力がその後発揮されると願って現状に耐えている人もいるかもしれませんが、私の経験ではあまり役に立ちませんでした。

特に、寝ないで頑張れるとか無理やり期限に間に合わせるといった、ブラック企業ならではのスキルは一般の社会ではほとんど必要とされません。

ブラックな労働の多くは非効率で前時代的な労働集約型の仕事なので、もっと新しく価値のある仕事をしたい人は早く違うスキルを磨ける場所に移った方が、仮に転職が大変だったとしても長い目で見れば絶対に得します。


② 体を壊す前に休む

ブラック企業はとにかく肉体的精神的に削られまくる非常にシビアな環境なので、生まれ持った頑丈な体がある人以外は我慢せずに休んだり退職するのがよいと思います。

年齢が上がれば上がるほど健康リスクが増え、さまざまな病気が完治せず慢性化するようになります。
そんな苦しい状態になる前に、それを引き起こす生活を変えましょう。


③ 環境のリセットも必要

大学または就職で上京してきた人の場合、最初はブラック企業でもいつかしっかりとした基盤を東京に作りたい、という理想を持ってがんばっている方もいるでしょう。

しかしブラック企業の厳しさは想像を超えているので、結局耐え切れず実家に帰る人が私の周りでは多かったです。
転職できるなら今すぐしたほうがいいですが、それが無理なら実家に戻って再出発というのも十分にありですし、そのほうが幸せだと思います。


以上自分の経験を交えて私の考えをお伝えしました。
確実に言えるのは、早く決断出来ればそれだけブラック企業の後遺症がなく、より早く普通の世界に戻ることができるということです。

黒い企業がなくなることが一番いいのですが、それにはおそらく長い時間がかかるので、それを待たず自分から動くことがとても大事だと思います。




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