見出し画像

コーヒーと健康について調べてみた。

しっぽにちは。BBです。
今日はコーヒーと健康について書いてみます。コーヒーは全世界で消費されていることもあり、興味も多様で、特に健康に関しては、本当に多くの知見があると思います。そのいくつかを自分なりに調べてみました。一つの絵にすると以下の感じです。

コーヒーと健康

以下内容について簡単に書いてみます。

コーヒーと健康
コーヒーを摂取することは、摂取しない場合に比べて、総じて、健康に良い効果があると考えられている。
人体の各部位に対して様々な効果があり、脳における覚醒作用や認知機能の向上、肌での紫外線ダメージの防止、心血管疾患や慢性肝疾患(CLD)のリスク低下、などが考えられている。最近の研究では、高齢者における肺炎の予防も示唆されている。しかしながら、口臭の原因や、胃酸分泌の活性化などデメリットもあることに注意する必要がある。
死亡率の低下、がんや糖尿病などの予防にも良いとされているが、特定の人(妊婦など)に対しては悪影響もあることが示唆されている。
影響のある主な成分としては、カフェインやクロロゲン酸(ポリフェノール)などがあり、良い効果をもたらすものと考えられている。しかし、最近の研究で、ペーパーフィルタ以外の淹れ方の場合、ジテルペンが多くなり、LDL(悪玉)コレステロールの上昇に繋がることが示唆されており、悪い影響を与える成分もある。

今回は、コーヒーと健康について書いてみました。一概には言えないですが、コーヒーは総じて健康に対して良い効果がありそうです。コーヒー好きとしてはとても良いことですが、飲み過ぎなどには注意しないといけないですね。今回は忙しさにかまけて2週間もあいてしまいましたが、今後も継続して勉強し、以下最初に立てた目標に沿って色々と書き進めようと思います。

References

コーヒーと健康(学術研究)

[1] Coffee consumption and health: umbrella review of meta-analyses of multiple health outcomes
コーヒーの健康(アウトカム)への関連性に関して複数のエビデンスを包括的にレビュー。被引用数400超。
ポイント:201件の観察研究を分析(メタアナリシス)し67種類の健康アウトカムを、17件の介入研究を分析し9種類のアウトカムを確認。要約すると、1日3~4杯の摂取で、摂取しない場合と比較して、全死因死亡率、心血管死亡率、心血管疾患で相対リスクが減少。 摂取量が多い場合と少ない場合では、がんの発症リスクが18%低いことと関連。また、消費量は、いくつかの特定のがん(神経系、代謝系、肝臓系)の疾患のリスク低下と関連。ただし、妊娠中は、コーヒーの消費量が多い場合と少ない場合では、低体重児出産、第1期および第2期の早産、妊娠損失と関連。また、女性においてコーヒーの飲用と骨折のリスクに関連。

[2] All coffee types decrease the risk of adverse clinical outcomes in chronic liver disease: a UK Biobank study 
複数の種類のコーヒー(カフェインレス、インスタント、挽き売りなど)と慢性肝疾患(CLD)との関連を調査。2021年発行。
ポイント:コーヒー摂取と病院/死亡/がんの記録の関連がわかっている494,585人のUK Biobank参加者を対象に調査。コーヒーを飲まない人に比べて、コーヒーを飲む人は、CLD、CLDまたは脂肪肝、CLDによる死亡、および肝細胞癌(HCC)のハザード比(HR)が低かった。すべての種類のコーヒーがCLDに対して予防的効果。

[3] Coffee Consumption and Cardiovascular Diseases: A Mendelian Randomization Study
コーヒーと心血管疾患のリスク低下の因果関係について、多変量MR(Mendelian Randomization)解析を実施。2021年発行。
ポイント:UK Biobankの35,979例とFinnGenコンソーシアムの17,325例を調査。コーヒーと15種類の心血管疾患のアウトカムとの関連を支持する証拠は限定的。BMIおよび喫煙を調整した多変量MR解析では、FinnGenにおいて脳内出血との示唆的な正の関連が認められたが、他の心血管疾患との関連はいずれの集団にも認められなかった。今回のMR研究は、中程度のコーヒー摂取(1~5杯/日)による心血管疾患の予防効果の可能性を否定するものではないが、これらの逆相関は、中程度のコーヒー摂取に関連した食事成分や健康的なライフスタイル因子による予防効果などの残余交絡が原因である可能性を示唆。

[4] Association between coffee and green tea intake and pneumonia among the Japanese elderly: a case‐control study
コーヒーと緑茶の肺炎への影響を調査。日本の研究。2021年nature誌発行。
ポイント:新たに肺炎と診断された65歳以上の患者、合計199名(症例)と374名(コントロール)を対象。コーヒーを飲まない人と比較すると、1日のコーヒー摂取量が1杯未満の人の肺炎のオッズ比(OR)0.69、1杯飲む人は0.67、2杯以上飲む人は0.50。肺炎と緑茶の摂取量との間には関連性は認められなかったが、1日2杯以上のコーヒー摂取と高齢者の肺炎との予防的な関連を示唆。

[5] Drinking coffee enhances neurocognitive function by reorganizing brain functional connectivity
コーヒーが認知機能に及ぼす影響(メカニズム)を調査。2021年nature誌発行。
ポイント:脳波(EEG)のグラフ理論的解析によりコーヒーを飲む前後の機能的結合性を調査。21名の健康な成人を対象。コーヒー摂取後、より効率的なネットワーク特性へと再編成され、神経認知機能を測定する検査(Digit Span、Trail Making Test Part B)の成績が向上、実行機能の向上はグラフ測定値の変化と相関。コーヒーの効果は、より効率的なネットワーク特性に向けたFC(Functional Connectivity)の再編成に起因することを示唆。

コーヒーと健康(国内)
[6] コーヒーと健康、「科学的知見」の今。
全日本コーヒー協会の説明。上の論文[1]の解説。
[7] コーヒーの健康効果とは
健康長寿ネットの説明
[8] コーヒーと健康
UCCの説明。インスタントとの違いなど図入りでわかりやすい
[9] なぜなに?コーヒーと健康
Nestleの説明
[10] コーヒーと健康
キーコーヒーの説明
[11] 一日何杯までOK?コーヒーの健康効果6つ&賢い飲み方
よくまとまっている
[12] 【毎日飲みたい!】コーヒーは健康に良い?悪い?【医師監修】
全般がわかりやすい
[13] 栄養士解説|コーヒーの健康効果とデメリット。インスタントは?
全般が簡潔
[14] 「コーヒーは健康にいい!」医者が断言する嗜好品の真実
効果をリストで整理
[15] コーヒーの健康に与えるメリットとデメリットまとめ【保存版】
メリットデメリットで整理。わかりやすい
[16] 【コーヒーの効果・効能】飲みすぎはNG?健康・ダイエットにベストな飲むタイミングは?
わかりやすい。歴史や淹れ方なども
[17] コーヒー効果・効能が凄まじい!!飲む事で得られるメリット・デメリット!
成分ごとに効果説明
[18] コーヒーの健康増進効果を満喫する「いれ方」
全般がわかりやすい
[19] コーヒーって身体に良いの?コーヒーに含まれる栄養素と期待できる効果について解説!
全般がわかりやすい

コーヒーと健康(海外)
[20] Why coffee could be good for your health
BBCの記事。コーヒーの効果を危険性など含めて研究と対比させて説明。「1日に数杯のコーヒーを飲むことが健康に悪いという強い証拠はない。むしろ、その逆ではないか」と結論
[21] The Health Benefits of Coffee
コーヒーの危険性(睡眠障害、淹れ方によるLDLコレステロール上昇)などの説明あり
[22] Go ahead, have that third cup of coffee. You just might live longer, new research suggests
USA TODAYの記事。効果とリスクを説明し適量を推奨
[23] Coffee may reduce risk of death from stroke and heart disease
CNNの記事。心疾患に関する効果など最新の研究から説明
[24] 12 HEALTH BENEFITS AND 6 DISADVANTAGES OF COFFEE - SMASHING IT!
メリット・デメリットがわかりやすい
[25] Five Surprising Health Benefits of Coffee
効果をわかりやすく説明
[26] Top 5 health benefits of coffee
効果をわかりやすく説明
[27] Is coffee good or bad for your health?
ハーバード大学の説明。「コーヒーを飲む人にはペーパーフィルターを使って抽出することをお勧め」(フィルターを通さないコーヒーは、早期死亡率が高く、LDL(悪玉)コレステロール値を上昇させる化合物を含む可能性があるため)
[28] Heart symptoms may influence how much coffee people drink
遺伝子の観点から効果を説明。コーヒーをたくさん飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて、遺伝的にカフェインに対する耐性が高い可能性があることを示唆。
[29] Up to 3 Cups of Coffee per Day Associated With Health Benefits
最新(2021年)の研究を引用。「今回の結果は、1日3杯までのコーヒー摂取が心血管の良好な転帰と関連していることを示唆」
以下、上記参考文献より効果に関するものを抜粋。

カフェインの効果:
覚醒作用(頭をすっきりさせて集中力を高める効果)、利尿効果(体内の老廃物の排出を促進させる効果)、中枢神経を刺激(自律神経の働きを高めたり、運動能力を向上)、心臓の筋肉の収縮力を強化、もっとも血中濃度が高くなるのは約30分後。眠気を覚まして業務に集中したいときは、その30分前を目安にコーヒーを。
ポリフェノール(クロロゲン酸)の効果:
活性酸素などから体を守る抗酸化作用(活性酸素が引き金となって起こるがんや、動脈硬化、心筋梗塞、などの生活習慣病の予防に効果)、紫外線による肌のダメージを防ぐ効果。コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸)を摂取することで脂肪の消費量がアップし内臓脂肪が低減。
リラックス効果:
コーヒーの良い香りをかぐと気持ちがほっとする。おいしいコーヒーを飲んでリラックスして、ストレスを解消。
その他、死亡や疾病などへの効果:
心臓病・脳卒中・呼吸器疾患の死亡リスク低下。炎症を予防する効果のあるカフェインと、酸化を防ぐ効果のあるポリフェノールの相乗効果。飲むと空腹感が抑えられるとの結果もある。コーヒーを飲んでから運動したときのほうが酸素摂取量がより高くなる。適正量(目安として1日3~5杯程度)の飲用であれば、コーヒーが健康を害するようなことはない。健康な方が普通に飲んでいる限りコーヒーが胃を悪くすることはない、コーヒーを習慣的に飲むと、肝臓に脂肪が蓄積するのを抑える。糖尿病と肝臓病、パーキンソン病については、コーヒーを飲むことで予防的効果がある。以下、その他の知見
死亡率が16%低下。さまざまながんのリスクが低下。胆石の発症を45%低下。心臓疾患のリスクを44%低下。糖尿病リスクを50%低下。うつ病のリスクを20%低下。幸福物質のドーパミンの分泌を促す。集中力や注意力、短期記憶、反応速度を高める
デメリット:
摂り過ぎると中枢神経を過剰に刺激しめまいや興奮、不眠が起きる原因になる。消化器官を刺激するため吐き気や下痢を引き起こす可能性。カフェインには、胃酸の分泌を促進させる作用がある(食べ物が胃に入っていない空腹時に濃いコーヒーを飲むと、胃を傷つけるおそれが)。コーヒーを寝る前に飲んでしまうと、カフェインの覚醒作用によって、良質な睡眠の妨げになる可能性。カフェインには血管を収縮させる作用があり、胎児に運ばれるはずの酸素や栄養分が減ったり、お腹が張ったりする原因に。授乳中は母乳を通じて、赤ちゃんにカフェインの一部が移行。
制限:
アメリカの米国食品医薬品局(FDA)では、健康への悪影響がないカフェインの摂取量は、健康な大人の場合一日あたり400mgまで=コーヒーカップ約4杯分(150ml/1杯)
欧州食品安全機関(EFSA)では、1回あたりのカフェイン摂取量は3mg/kg以内(であれば急性毒性の危険はない)=体重が70kgで1回あたり200mg程度の摂取。習慣的なカフェインの摂取は、一日あたり400mgまで(であれば健康のリスクが増加しない)。妊婦及び授乳婦の場合、胎児や乳児へ悪影響がないのは、一日あたり200mgまで。
文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によると、ドリップしたコーヒー100mlにつき、含まれるカフェインの量は60mgで、仮に200ml入るマグカップで飲むとすれば、健康な大人でも1日3杯くらいが限度。
カナダ保健省では、4〜6歳の子どもの場合1日のカフェイン摂取量を45mg。大人で1日にコーヒー3杯程度なので、それより体の小さな子どもは、よりカフェインの量に注意。一番重要なのは、カフェイン耐性があるかどうか、排出できる体質体格かどうか。
豆知識:
コーヒーに含まれる、抗酸化作用を持つクロロゲン酸は、インスタントよりドリップコーヒーのほうが5倍近く含まれています。一方でカフェインの含有量は同じなので、眠気を覚ましたい場合は、インスタントでも十分な作用を期待。運動する1時間前にコーヒーを飲んだ場合、エネルギー消費量が増えたり、カフェインの働きで中性脂肪の分解がより促進(この作用は運動後90分が経過しても維持)。
抱き合わせ:
[コーヒー+チョコレート] コーヒーにはクロロゲン酸(ポリフェノール)が含まれ、チョコレートにはカカオポリフェノールが含まれており、どちらも抗酸化作用がある(細胞を傷つける活性酸素から体を守り老化の対策に)。ただし、チョコレートにも少量のカフェインが含まれるのでカフェインの摂り過ぎに注意。
[コーヒー+きな粉]  きな粉には、イソフラボンや大豆ペプチドといった栄養素が含まれ、イソフラボンには脂肪燃焼を促す作用があり、大豆ペプチドには基礎代謝を高める働きがある。コーヒーには脂肪の分解を促すカフェインや、食後血糖値を抑えるクロロゲン酸が含まれているので、ダイエット中におすすめの組み合わせ。



この記事が参加している募集

#私のコーヒー時間

26,952件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?