見出し画像

おばさん骨折日記 その9 夫婦喧嘩してない

骨折して、約三週間が経った。全てのペースがスローになってから気付いたが、夫婦喧嘩もしてなければ、夫にイラッとする事もない。
家事能力は殆どゼロだった夫がやってくれる事には、全て「ありがとう!」と思うし、やってくれてなくても腹は全然立たない。私がやれそうならやる。掃除は全くされてないので、私が元気になったら掃除機をかけまくりたいし、窓を全開にして埃を祓って片付けたいとは思うが、今はそうでなくても全然大丈夫。
よく考えてみたら、夫のペースを尊重すれば、イラッとする事は無かった。

今までの私は、あれやってこれやって、ハイハイ、ちょっと邪魔だな〜、ゲームしてないでそこどいてっ。と口に出して言っちゃうか、又は、腹に溜め込んでから勝手にイライラするパターンだった。私のペースと合っていないので、勝手にイラッと来ていたのかもしれない。現在、家の中での家事能力はほぼゼロなので、こちらが注文できる立場では無いので、基本的には、なんであれ、「それでいいよ。お願いします。有難う。」と思える。

こんな殊勝な事を言っていても、元の様に歩ける様になれば、また以前と同じ様にイラッとするんだろうと思う。

でも、多分、今までは、やり過ぎていた。
自分では気付いてなかったが、私の家事能力は結構ハイレベルだった。これは自慢ではなくて、反省だ。

私は、訪問ヘルパーをしていて、今、休職中なのだけど、先日、上司から電話があった。
私が入って夕食作りをしていたお宅に、他のヘルパーさんが行ってくれたのだけど、私が作っていたメニューをその利用者さんに頼まれて作ったが、全然時間内に終わらなかったそうで、どうやってた?本当に時間内に出来てた?サービス残業してなかった?と聞かれた。
私は、この様に作って時間内に終わってましたと答えた。
すると、上司は、「手際がいいと思うんだけど、ちょっとやり過ぎだったかもね。他のヘルパーさんが入った時に、出来ないの?あの人は出来たのに。ってなるのは、ちょっと良く無いのよね。」との事。
仰る通りでした。
私は、ご飯作りだけは、異様に手際がよく、短時間内に、その時ある材料で割と作れるのだ。なので、そのお宅でのリクエストに応えすぎていた。私が、骨折で行けなくなり、カバーに入った人が、突然同じ事を要求されて戸惑った。
これは良く無かった。

自分の得意分野だと、どんどん上手になってしまって、周りがついて来れてないと、え、なんで?普通に出来るでしょ?みたいな感じになってしまっていた様だ。
同じ事を、夫に対してしていたんだと思う。

自分の当たり前が、皆の当たり前ではない。
なんでも、やればいいってものでもないと気付かされた一件でした。