3.11

3.11

この日、当時中学生の僕は学校から帰ってテレビを見た時に愕然とした。

遠く離れた東北の地で起きたことに、その悲惨さに、思わず言葉が出なかったことは、今でも覚えています。

当事者ではない僕には、実際に経験した方々のその辛さや痛み、悲しみを想像することしかできません。その傷は、実際に経験した人でなければ本当の意味でわからないものだと思います。

2018年の6.18

大阪府北部地震が起きた日。僕はその時まだ家にいて朝食をとっていました。突然の激しい揺れに、内心パニックになりました。少し時間が経ってから、東日本大震災の被災者の方々は、これよりも遥かに凄惨な光景を目にし、経験したのかと思うと、余計にその日を忘れないようにしようと思いました。

この日が近づくと、僕はプロレスラーの鈴木みのる選手の言葉を思い出します。鈴木選手も3.11を経験されました。食料や水が必要で、身の安全を第一に行動するべきということはもちろんわかっています。しかし、それは被災者の方々全員がわかっていること。では、自分はどうやってそれ以外の物で被災者の方々を元気付けようか。彼は、プロレスを届けて、少しでも元気になってもらおうと考えました。

「プロレスラーがプロレスの力を信じないでどうするんだ」この言葉が、僕の胸にはとても残っています。自分だから出来ることで、少しでも元気になってもらいたい。その想いが、痛いほど伝わってくるから、忘れられずに思い出すのかもしれません。

僕は役者を目指している身です。食料や水だけではなく、プラスアルフファで自分だから出来ること、すなわち芝居をやって、誰かの心を少しでも救いたいと思っています。

焦らずにゆっくりと、前を向いて歩き続けましょう。当然僕も歩きます。1人ではなく、皆で歩いていきましょう。

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