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宇宙規模のドタバタ三角関係!『デッドプール VS. サノス』(2015年連載のアメコミ)

この記事はずっと前から非公式wikiや個人ブログでアメコミの情報を仕入れていたが手が出せずにいたライトアメコミオタクがエンドゲームを観終えた勢いで本書を手に入れ、大はしゃぎで感想を書いている記事です。ご注意ください。


こんにちは。azitarouです。

アメコミ『デッドプール VS. サノス』がめちゃくちゃ面白かったので感想を書き殴りました。ちなみにマーベルのアメコミは『MARVELS』に続いて2冊目です。


人気絶頂の冗舌な傭兵&マーベル映画で要注目の破壊の申し子!

冗舌な傭兵vs.アゴ魔神!デッドプールが無限の彼方にある土星の衛星タイタンでサノスに篭手を投げつけ、決闘を挑む―いままでマーベルから刊行されたコミックは、すべてこのための伏線だった!?二人の危険な闘士は、死の具現化である気まぐれな“デス”をめぐって、忌まわしい三角関係を作っていた。しかし、ある日全宇宙から死が消え去った。魅惑的な頬骨の美姫のほっそりした手を、誰かほかの者が握っているのか!?恋の四角関係なんて成立するのか?真相を知るため、怒れるタイタン人とイカレた道化が手を組んで、永遠の向こう側に旅立つ時が来た!ゲスト出演者はマーベルで最も愛される人気者ブラック・タロン(マジ?)!―それに、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーとかいう無名の連中!


主な登場人物

デッドプール:
ご存知おしゃべりの傭兵。不死身。表紙をめくった瞬間「うっそ!冗談でマーベルに言ったのにマジでサノスとバトルすんの!?」とか抜かしよる。サノスのパンチで地面の染みになる1ページまるまる使ったカットは芸術的。今回は相手が相手なので第四の壁破壊は控えめのかわりに、やたらとサノスに馴れ馴れしく接する。自分のことをアベンジャーズの一員だと思い込んでる狂人。

サノス:
ご存知MCU版アベンジャーズのラスボス。シリアスな暴力ゴリラ。暗いやつだな、DCユニバースから来たのか?デッドプールとは愛しの人との三角関係だが、デスはデップーに夢中でサノスはアウトオブ眼中なので全然報われない。でもめっちゃ健気。相手に尽くすタイプ。「デッドプール…いい加減にせい!」の台詞の通りツッコミ担当。今作で大量のあだ名がつけられた(大体デップーのせい)。宇宙服姿がゆるキャラめいたフォルムでカワイイ。というかサノスって宇宙服いるの???

デス:
麗しの死の女神。つまりピーチ姫ポジションだ。彼女がさらわれたせいで宇宙から死の概念が消滅し、不死身となったウイルスで病人は生きながら苦しみ、獲物を殺せなくなった肉食獣は飢えながら死ねず、宇宙空間に吸い出されたエボニーマウはそのうち考えるのをやめたことだろう。

ブラック・タロン:
死霊術を操るヴィラン。宇宙中から死が消えた時アベンジャーズに真っ先に疑われ、ソーに家を壊されるなど踏んだり蹴ったりな目にあった可哀想な人。おまけにデッドプールにも疑われるわ下僕のゾンビにストライキ起こされるわなんやかんやでデップー&サノスの案内人させられるわで本当に大変。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:
映画が大ヒットした後だが本作の時系列が2013年とのことなので今とコスチュームが違う。ややこしい。100%クソ野郎白人に緑肌の美女、暴力プロレスラー、喋るアライグマ、私はグルートのイツメン集団。爆発による物語推進剤担当。

フランシス:
「フランシース🎵 フランシース🎵」のアイツ。つまりデッドプールを改造手術した諸悪の元凶。スーパーパワーを手に入れデップーに復讐するため宇宙まで追いかけてくるが、既にコミュMAXまで攻略していたサノスにボコボコにされ地獄への片道切符にされた。

ドクタードゥーム:
フューリーの汚い金で懸賞がかけられている恐るべき悪魔博士。

ブラックハート:
あっ!マブカプに出てた人だ!

アベンジャーズ:
地球最強のヒーロー集団だが冤罪でヴィランの家をブッ壊しても賠償せずに去っていくはた迷惑な連中。


あつあつポイント

・両極端なヤツらのドタバタ珍道中
・地球に始まり宇宙、地獄、そして理の世界まで拡大する壮大な舞台
・決して相容れない男たちの殴り合い宇宙(そら)
・しかと見よ!デッドプール劇場版限定フォーム


個人的ベストショットシーン

とりあえず映画からマーベルに入った人でもキャラクターの性格はすんなり入り込める(デッドプールはいつものお調子者の傭兵、サノスも哲学的な暴力ゴリラで、両者が思いを寄せる対象がデスという死の女神という点がコミック版の特徴だ)ので「あのキャラのとち狂ったクロスオーバーがみたい!」というある種めちゃくちゃな要望に見事に答えた傑作。前提として原作のインフィニティガントレットのエピソードが根底にあるので、それを読んでおくといいかもしれない(Amazon primeなら原語版が無料で読めるぞ!)。


タブーにガンガン突っ込むおしゃべりな傭兵とマーベルのラスボス枠のコンビも想像以上にフィット感があり、めちゃくちゃ層です。両極端な2人が共通の目的のため仕方なく協力しているという美味しいバディムービー。珍道中の途中でお互いのオリジンに触れ、彼らは相手の本質を理解していく。だが彼らには彼らの思想があり、それは決して相容れることはないのだ……。

不死身とはいえスペック的には地球人のデップーがサノスと対等に勝負できるのか?という疑問については、冒頭で期待通り(?)サノスに全くかなわず地面の染みになったことで「そりゃそうだよねー」と言うしかないんですが、最終的に殴り合い宇宙(そら)をするほどデップーのパワーがインフレする(マジ?)のでご安心だ。惚れた女を振り向かせるために(主にサノスが)エゴをぶつけ合うガンダムめいた展開で、スケールはデカいが実に俗っぽい戦いなのが面白い。

この一冊で話は完結しているので、映画から各キャラに魅力を感じた人には気軽に手に取って欲しいアメコミです。


(終わりです)

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