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妖怪図鑑5:やふさし(吝児)
餓鬼の一種。
他人を蹴落としてでも欲求を満たそうとした人間が、餓鬼道にも落ちず、現世をさまよう姿だという。いわば未熟な餓鬼。とりつかれると、他人の迷惑を顧みず、欲望に駆られるがままに行動しようとする。
その行動は2種類に分類される。
1つが、自分の利益を必死に追うパターン。
たとえば、他人を押しのけてでも電車の座席を狙うおばさん。たとえば、子どもや障がい者を排除してでも自分のペースで歩き続
妖怪図鑑4:摺衣(すりごろも)
古き昔、現在の警察にあたる検非違使(けびいし)たちが身にまとっていた着物が、長い年月をかけて変化した妖怪。他人の顔色を気にする臆病な人間を見つけると、闇夜にまぎれてふわりと憑りつく。すると、憑りつかれた人間は、正義の代弁者かのように、ルールに従わない人々を、まるで犯罪者のように徹底的に糾弾しはじめるという。
「虎の威を借る狐」ということわざがあるが、この妖怪は「正義の威」をかさに着る。
正義の
妖怪図鑑2:ケチツキ
気がつくと、誰かの悪口を言っていることはないだろうか。
友達やクラスメート、テレビの芸能人やアイドルに、いちいちケチをつける。
批判したがる。評論したがる。言わずにはいられない。
妖怪ケチツキは、自分が満たされていない心にとりつく。
そして、いろんなものにケチをつけて、その価値を下げようとする。
相手の価値が下がれば、相対的に自分の価値は高まる。
そして、満たされない心は、満たされる。