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『俺って天才だなぁ』という父がめっちゃ大好き な話


私は父が好きです。

『お父さんとお母さん、どっちが好き?』と聞かれたら必ず「父」と答えるくらい好きです。

父はとにかく勉強が好きで、暇さえあれば勉強をしている。
いい歳になっても知識を蓄え続ける姿勢・好奇心旺盛な所は特に尊敬できるし、年齢を重ねても進化し続ける自分でいたいと思わせてくれる。

そんな父はよく『俺って天才だなぁ』と口にする。
私が小学生くらいの時から耳にしていた記憶がある。
学生の頃、その発言を聞いて母と『何言ってんの!(笑)』とバカにしていたが、
社会人となった今、その言葉に助けられている。不思議。


新米社会人だった頃は特に、
お客様に電話一つかけるのも。
強面の先輩に相談をするのも。
得意先に訪問するのも。
車の運転をする時、上司を隣に乗せないといけないのも。
先輩がサラッとこなす内容も尋常じゃないくらい緊張して心が折れそうになる。というか、何回か折れたと思う。

そんな時は、父の放った言葉を思い出す。
心から思っていなくていい。文章がちゃんとしていなくてもいい。
とりあえず、何が何でも、『私は天才だ!』に繋げるのだ!

『お客様に電話して、要件を伝えられた。コミュニケーションがとれた。私って天才!』
『先輩に相談したからリスク回避に繋げることができた!さすが私!天才!!』
『社外の人と言葉を交わすことできた!あとは繰り返すだけ!よく頑張った私!天才だからできたんだわ!』
『去年までペーパードライバーで不安がられてたのに、上司はこっち見向きもしないでパソコンいじってる。伸び代しかない私、天才だぁ!』

結局、嫌な事・自信がない(ネガティブな)ことをポジティブに捉えるリハビリをしているだけ。
正直、“天才”という言葉を使わなくてもいいと思う。
ただ、私は“天才”という言葉を連想させると必ず父が出てきて
元気が出るからこれからも多様していくつもり。



振り返ると父は『仕事大好き人間』ではなかった。
だからこそ、私みたいに嫌なことがあってもポジティブな言葉に背中を押してもらって、最終的に家族を支えてくれていたのかなと思うと涙が出そうになる。
いつかこの真相を知れたらいいなと思うし、『私も心の中で同じ言葉使ってるよ!』って伝えたいな。恥ずかしいけれど。
これで『え?本音で言ってたけど??』ってなったら面白いのに(笑)


とりあえず、今年いつ実家に帰るか決めることから始めようかな。

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