タスクを塩漬けしない、させない
毎年、その年の行動指針のようなものを作るのですが、2023年の行動指針の1つに以下を設定しました。
「塩漬けしない、させない」
これ、最近の制作でも本当によく考えることがありまして。
僕自身がボールを持ちすぎてそのまま鮮度を落としてしまい、企画を動かすのにかなり労力をかけることになったり、逆にクライアントさんへの負担が大きすぎてなかなかそれが原因でスタックしてしまうことがあったり。
なんというか、やっぱり何かのタスクって「鉄は熱いうちに打て」がすべてで、最もホットな状態で叩けば簡単に仕上がったりするんですよね。
例えば記事を書くにしても、取材直後に書き始めるのが最も鮮度高く正確で、かつ自分の熱量も高い状態で書ける。だけど、これが書けないのですよ。
多分50回くらいこの反省してるんじゃないかな笑
必ずしも100%の仕上げまで、即持っていく必要はないんですよね。僕の感覚値、最もホットな状態で約60%まで持っていけば、そのまま寝かせても程よい感じに熟成されて、残り40%を仕上げる工程で作品のクオリティを上げられる気がします。
60%まで来てれば、ゴールも見えている状態なので、割と腰も軽くすぐに手を動かしやすい。でも、0%で寝かせて、その後0%から動き出そうとすると、山頂の見えない山を登り始める労力みたいなのがあって、これがめちゃくちゃ辛い。
だから、最初にある程度登っちゃうのがいいんですよね。
星のカービィや大乱闘スマッシュブラザーズなどのゲームを生み出した「桜井 政博」さんの“ゲームの作り方”というYouTubeチャンネルをたまにみているのですが、この中でも「企画は強火でザッと仕上げる」という話をされてました。
とにかく自分が「この企画をやりたい!」という熱量の最も高いうちに、ざっと仕上げるのが大事と。 もうほんとそうなんですよね。
絶対的に鮮度も熱も、基本は時間と共に落ちていくものは火を見るより明らかなので、それを意識して行動するかどうかで、仕事のスピードもクオリティも変わってくると思います。
プロジェクトを止めないために自分自身のボールの持ち方をちゃんと考えるのと合わせて、相手に過度なボリュームのタスクをお願いしないことも大切ですよね。
Web制作の現場だと、割とページ中の文章や画像などはクライアントさんにご用意いただくことが多いのですが、僕の経験上、このタスクをクライアントさんが抱えたまま案件が動かなくなることが多い気がします。
確かに、相手の事業だから相手に検討いただくことが一番いいんですが、そうはいっても、そんな文章を作ることに慣れているわけではなく、ましてや僕らみたいに普段から文章書いてる人間ですら、文字を書くのは相当億劫なもんですから、そりゃ負担が大きいですよね。
(こうやって、ダラダラnote書いてるのも、実は文章執筆の筋トレみたいな目的です)
なもんで、最近はもう僕の方でほぼほぼ文章や写真の叩きを作っちゃって、それに赤入れをしてもらう、というスタイルにしてます。
やっぱり、ゼロベースで文字を書いてもらうより、叩き台があってそれに対して「あーでもない、こーでもない」いってもらう方が、よっぽど相手にとっても楽だし精度も上がるし、スピードも上がります。
そういえば、以前書いたこの「たたき台」を作る人が一番えらい、って記事はいまだによく読まれてて3万PVくらいいってるんじゃないかな。それくらい叩き台って世の中では大切にされてるものなんだと思います笑。
まあ、文章を書くことを例に色々書いてきましたが、どんなタスクでもそう。熱が最も高いうち(強火)に、ざっとまとめて、表面にある程度火が通ったら、少し寝かせて熟成させ、後日仕上げの行程をやる。
これに尽きます。
と、僕は塩漬けになりつつあるタスクを横目に、こんなことを書いているわけですが、お待たせしているクライアントさんすいません。今年は、これ以上の塩漬けがないようにします!
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