『あたしの夜』
「夜」が朝寝坊しやがって
窓辺に影も射さず
闇の世界の住人――あたしたちは
途方にくれて
もうちんとんしゃん
どうして「朝」と「夜」とが存在するのか
知ったこっちゃないけれど
「夜のこない朝はない」なんて
誰がいったの朝ぼらけ
光は唇を照からせて
自尊心を走らせる
今欲しいのはそれじゃない
一緒に堕ちれる
迷える子羊――ストレイシープ
暁を睨みつけ
あたしは独り
夜を待つ
あたしの夜
あたしだけの「夜」を
水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。