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『詩とファンタジー』

食堂の椅子が脚を上げて嗤う
鉄塔が全力疾走する晩に
空はバラバラの珠になって
雨のようにいっせいに落ちて
ぱしゃんと跳ねた雫は
硝子の蜥蜴になって海へと這い出る
真白き少女の曲線は
さながらバームクーヘン
王様を継いだ複眼の羊歯植物が絡めとる
1ミリの永遠
すべての色は自由になる

水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。