見出し画像

アラサーのどん底時代を乗り越えて、カメラマンの夢を叶えた友達に思うこと

どうやら、夢は叶うらしい。

かれこれ5年くらい疎遠になっていた、大学時代のアルバイト仲間と久しぶりに連絡をとった。
彼女とは同期の中でも一緒のシフトに入ることが多く、同じくらいポンコツで、一緒にとんでもないミスをやらかしては先輩を呆れさせてきた仲間。
性格の悪さとしたたかさレベルも同じくらいで気が合い、バイト帰りはいつもふらふら語り尽くし、しょっちゅう遊んだり、国内外を色々旅行したり。
そんな私たちの話題といえばいつも、「会社辞めたい」「カフェやりたい」「可愛いお家住みたい」「専業主婦なりたい」。

そんな彼女が、社会人2年目くらいにカメラに目覚めた。
「カメラマンになって自宅でスタジオとか開いてゆるく働きたーい」と言い出した。
いつもの「カフェやりたい」と同じノリだと思っていた。でも違った。

そこから5年間くらいの彼女の行動力はすさまじかった。
憧れて入ったが合わないと言う会社をさっさと辞め、自由な時間が多い会社に転職し精神的余裕を得る。
それから、カメラ教室に通い、カメラ雑誌に応募して掲載されたり、賞を獲ったり、早くからダメ元で個展も開いた。
さらには、カメラサークルで出会った男性と結婚し、子どもまでできた。私と同じくらい男運なかったはずなのに!

同じ時期、私は仕事があまりにも激務で、立場も変わってノルマやら、後輩の突き上げやら、精神的にやられていた。極め付けは彼氏ともうまくいっていないという大暗黒時代。結婚に焦る20代後半で、恋がうまくいかないってなぜあんなに精神を病ませるんだろう。とにかくやさぐれていた。人生で1番性格が悪かった時期。
そんなボロボロの私は、彼女がやりたいことをみつけて形にしていっていることも、結婚して子ども産むことも、お祝いも応援もできなくなっていた。
もう、自分が惨めすぎて。

彼女に限らずだったが、うまくいっている友人が眩しくて、自分の不甲斐なさに人生が嫌になっていて、「どこから私は間違えた?!」と、毎日考えては落ち込んでいた。
そんなわけで、彼女が旦那さんについて地方に引っ越したまま疎遠になってしまっていた。
あぁ、自分の器の小ささが恥ずかしい。

先週末、実家の部屋の掃除をしていたら彼女と一緒に撮った大学時代の写真が出てきた。
細眉で逆ピースでTHE平成!な満面の笑みの無邪気な私たち。
懐かしくて、彼女にLINEしようか悩んでいたら、なんと昨日彼女の方からLINEが来たではないか。
ちょっと運命を感じてしまった。

当時と変わらず、ゆるーくのんびり屋さんな彼女だったが、なんとついに自宅でスタジオを始めると言う。
「夢って叶うんだね!!」
「よかったねぇぇぇぇえ!!!」
と、気付けば即返信していた。

20代のうちに、本当に自分がやりたいことを見つけていたのがそもそもすごい。
私は自分のやりたいことなんてずっとわからなくて、ブレブレで、人の価値観の中で生きてきたから。「これだ!」というものに出会っては、「違った…無理だ…」の繰り返しだった。

自分が本当にやりたいことを見つけただけでもすごいのに、それがちゃんと自分のやれることにマッチしていて、ちゃんと地道に実績を積み重ね、地に足つけてまっすぐ進み、現実もちゃんと見て、時には大胆な決断もして。
そうすれば、ちゃんと夢って叶うんだなぁ、と彼女から学んだ。尊敬しかない。
そして時が経って、ようやく彼女を応援できるようになった自分にホッとする。

「ラクして好きなことやってたらポンポンって夢叶えちゃったッ♡みんな好きなことやって夢を叶えよッ♡」と言う類の本はたくさんあるけれど、どうも胡散臭いな、と思っていた。
自分を満たすワークとか、自分の本当に好きなものを見つけるワークとか、何言っちゃってんだ、と冷めた気持ちで読んでいた。どの本にも好きなことをやっていれば成功する、みたいなことが書いてある。(でもなんだかんだそういう本が好きだから大量に読んでいる)。

でも本当にその通りなのだと思う。
そんなワークなんてしなくても、自分の好きなことを、自分が夢中になれることを、無邪気に思いのままに誠実に、周りの目なんて気にせず、淡々と行動に移せる人がきっとうまくいくんだと思う。

そして、人によって夢とかやりたいことって違うわけで。
そう言った本を出版している人たちは、年収が●万になったとか、会社を立ち上げたとか、万人受けする夢を叶えている人たちなのだろう。
でも、好きなことをやって楽しく生きられるようになって、夢を叶えている人って実は周りに結構いると気付いた。

気の向くままインドに行って現地で働いている友達。
大手企業をあっけなく辞めてやりたかった仕事の資格をとって活躍している友達。
ジャニオタに専念したくて、シフトが自由になる会社に転職して人生薔薇色の先輩。
そろそろ正社員に落ち着こうと好きな仕事を辞めたけれど、結局アルバイトに戻ってイキイキしている先輩。
サラリーマン街道を突き進むと決めて、最年少で出世しつつ41歳で念願の子どもを産んだ先輩。

世間的に成功者と言われる例はないかもしれないけれど、それぞれの友達にとっては今の生活が大成功。
やりたいことや向いてることって、やっぱり人それぞれなのだ。
人の価値観じゃなくて自分軸で生きる。
こんな簡単なことに気付くのに36年かかってしまった。

結局どこかの自己啓発本と同じ結論になってしまったけれど、友達にできたなら私だってそんな生き方ができるはず。
とにかく、自分が信じた道を行く。
進んでみて、間違ってたら戻ればいいだけ。
そして、その間違って戻るという経験も無駄にはならないはず。
迷って動かなかった時期すらも、今思えば無駄にはなってはいない。

まず新しい年内の目標はカメラマンの彼女と一緒に仕事をすること。
突き進むぞ!!!前進あるのみ!!!






この記事が参加している募集

#最近の学び

182,202件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?