【写真付きエッセイ】クマ牧場へ行って感じたこと[動物の幸せって何?を考える]
8月のお盆休み、北海道に昔からある大型ドライブインの某所へ行ってきました。
(※施設名は控えさせていただきます🙇♀️)
そこでは”クマに会える”ということでヒグマを一度も見たことのない私は是非近くで見てみたいと思いちょっとワクワク気分で行ってみました。
その施設ですが、名前はずいぶん昔から聞いて知っていました。
ただ、なかなか足が向かなかったんですよね。
なぜかというと”インバウンド客”がメインの施設だったから。ま、途中からインバウンドへシフトしたんでしょうね。
その大型ドライブイン内では無料で楽しめるエリアと有料施設、大型の土産物店にレストランも併設されていました。
クマがいるエリアは無料。
インバウンドがメインターゲットだった観光地はかなりの打撃を受けていますよね。この施設も高規格道が出来た事に合わせてこのご時世、インバウンド客は見込めなくなり経営は厳しそうな様子でした。
初めて見るクマ牧場
クマ牧場と言えば!北海道の人なら「の〇り〇つ!」のクマ牧場が真っ先に浮かんでくると思うんですが(笑)
正直、なかなかのお値段なんですよね😅
なので今まで行く機会はありませんでした。
何はともあれこのクマ牧場は無料で見られるという事で早速行ってみることに。
ゲートをくぐってまず目に飛び込んできたのは私が想像していた感じとは少し違い あまり奥行きのないコンクリートで囲まれた檻の中に まずは一頭のクマが目に飛び込んで来ました。
そして高さの違う低い場所にもう一頭。そして柵で仕切られた所にもう一頭どうやらその三頭がヒグマ。
そのうちの一頭が デデーーーンとお出迎え(笑)
『おぉーーー‼あの(何の?w)あゆちゃんかいなぁ~😝会いに来てくれて めっちゃうれしいで~♡』
あ、クマの声のナレーションは私です(知っとるわ!w)
もう一頭はこの下に居たのでこの写真には写ってません💦
初めて見たヒグマへの第一印象は”かわいい”でした。それに年齢のせいなのか、特に顏周りの毛の色が薄くなっていてそのせいもあってか、つぶらな瞳がとてもかわいらしく思えました。
しかしその座ってる姿 人間みたいやで~😅
ヒグマの見学は無料ですが、ヒグマにおやつをあげられるという事で、1カップ200円でクッキーが売っています。(写真撮り忘れた💦)
まぁ 他のお客さんもみんな買っていましたね。
きっとこの売上金は維持管理費に充てられるんで
しょうね。それだけでは到底賄えるとは思えませんが。
外国人観光客が押し寄せていた頃(言い方💧)おやつは300円のリンゴも売っていたようでした。
まぁ、現在の観光客の数なら日持ちのしないリンゴはコスパを考慮して、今のクッキーだけにしたのかなと推測ですが思いました。
早速おやつ購入。
しかし、クマの手元に上手に投げるのは結構難しい(汗)かなりの数、ロスしました😢
結局 3回も買いましたよ💦(600円也)←細かい💧
入り口側に三頭のクマだけかと思いきや、奥にはまた人間と同じ目線の高さに作られた檻があり、種類の違うクマが😲
ここにも二頭いたのですが、これまた愛想良くてめちゃ可愛い。
このクマは”コディアックヒグマ”や”アラスカヒグマと”も呼ばれていてヒグマの最大種らしい。しかし三姉妹のもう一頭どこへ行ったんや?🧐
手前の檻の中にいた二頭のヒグマより体は大きいけど、さらに愛嬌があって手を振ると真似をしてめっちゃ手を振り返すのだ。
しかし、このコディアックの檻の柵の間隔が
狭く、いくらコントロールが良い私でも(?)
ほぼ柵に弾き返され檻の前のスペースに落ちてしまう。その証拠に無数のクッキーがクマからも人からも手の届かない所にたくさん落ちているのだ。再び拾ってカップに入れ直して売れるのでは
ないかと思うほど💦(その発想…やめなさい笑👋)
愛嬌たっぷり可愛いコディアックの所では柵に邪魔されほぼクッキーか手元に渡る事はないと判断! (賢明な判断です( •̀ω•́ )✧キリッ)
再びヒグマの所へ。
どうやらクマさん私が戻ってくるのを待っているご様子。
(んなわけあるかいな👋)
お、あゆちゃんおかえり~!(クマの声😂)
ちょ、早うクッキー頂戴って~!!
みんな投げるの下手くそでよう食べられへんしっ!!
ウォーーーーっ!!早よぅ~くれやぁ~!!
なんや、下に落ちても~たで!
ちゃんと手元に投げて~なっ!
よっしゃ!! ええ感じの所投げるやんか!
あゆちゃん、自分 やれば出来る子やで~‼️
(*`∀´*)ニカッ
ありがとうやで~めっちゃ食べれたわ~
(これは下に居たクマです💦)
えっ⁉️もう帰ってまうんか?
寂しいなぁ…🥺
でもありがとうやで~
また会いに来てなぁ~
クッキー ありがとうやで~
あ、下のもう一頭も写ってた😳
落ちたクッキー必死で食べてましたわ💦
なんなら下に居た方が確実に食べられるかも😅
てな、わけで勝手にクマになって喋った
事をお許し下さい💦😅
でも、こんな感じでクマが思ってくれてたら
人間にとっては嬉しいかもしれませんね😅
でも、それって人間である私の一方的で勝手な思いでしかない。
動物園の動物にとって本当は何が一番幸せなんだろう?
そもそも動物園の動物って可哀想なのか?
クマ牧場のをクマを見て感じたこと
正直なところ 初めて間近で見るヒグマにワクワクしていました。
テレビやアニメなど見て”ヒグマってこんな感じ”と勝手に想像していた姿はもっと荒々しいく怖いイメージでした😨
しかし実際あんなに可愛いと思えるのは某クマ牧場のCMを見てたからそう思ってしまうのかもですけどね😅(刷り込み効果?)
本当に愛嬌があるように見えたし可愛いなと思ったんです。
でもこれが野生のクマだったら人を襲ったりする事もあるの?と思うくらいにクマは優しい目をしていた。
でも、クマにおやつを与えてるうちにふと思ったんですよね。
”かわいそう”
って。
人間に愛想を振りまいておやつをねだる姿を見てそう感じたのだと思います。
野生では決してすることは無いであろうその姿が そう思わせたのだと思います。
そもそもクマは臆病な動物だと聞きます。
野生のクマは自分の棲む場所に餌があれば、わざわざ人里になど降りてこない。
結局、クマを含め自然を破壊し身勝手に食べ物を与えたり、クマが暮らせる場所をどんどん奪っていったのは紛れもなく私達人間。
前に知床に行った時にも同じ感情を持ちました。
もし、このクマ牧場にあのヒグマ達を展示をするため、自然界で暮らしていた所を人間が捕獲し無理やり連れて来たのなら それはあまりにも可哀想だし、クマにとって絶対幸せとは言えないと思う。
でも動物園で生まれたり 親が育児放棄した場合や怪我など何らかの理由で保護され自然に帰せなくなった動物たちが飼育員に愛情をもって飼育されることも、果たして動物とって不幸なことと言えるのか?
そもそも…
”幸せ”なんて概念は人が人の為に作ったもの。
一括りに”幸か不幸”なんて言葉では片付くはずのないこと。
物事にはどんなことにも色々な側面がある。
その一面だけをピックアップして深く掘り下げて考えてみるとまるでそれだけが真実のように思え 見えてしまいがちなのはなぜなのだろう。
それは一番避けなければいけないことだ。
この記事を書くにあたり色んなことを調べてみた。
”動物園の存在意義”
”動物愛護という観点から”
”野生動物の現状”
”人間と動物の共存”
私は動物は好きだけど、"動物愛護主義者"ではない。
なぜなら、動物からたくさんの恩恵を受けていると思うから。
例えば、肉や魚は毎日のように食べている。
そしてもし病気をしたら薬を飲むし、手術だってする。
でもそれはまず動物による研究や実験を経て、初めて人に対して治験が行われ安全性が確認されたものが私たちの一般の手に渡る、これも動物や広くは生物から受けている恩恵と言っていい。
そう考えると人間の勝手な言い分や解釈で簡単に”動物が可哀想!”と思う自分が偽善者にすら思えてくる。
それでも…
では、私たちに出来ることとは一体何だろう。
小学生の時、ピラミッドになったイラストを例に”生態系の頂点は人間”と教わった記憶がある。
例えば人間は何の知識も知恵も持つことなく、突然、野生の熊と対峙することになったらどうだろう?
はたまた、毒を持った虫や魚、植物を見分けることができるだろうか?
それでも生態系の頂点が人間と言われるのはなぜなのか?
人間は先人の知恵や、過去の経験から学ぶことが出来るから。
動物の急所を知っていたり、武器を持ったり、はたまた毒を持ったものを見分け回避したり、解毒する方法も学んでいたりする。
人間は動物には到底持ちえないものをたくさん持っているのだ。
そう考えると もう人間は無敵にさえ思えてしまう。
しかし、頂点に立つものが人間だとしたら、その足元を自ら崩しかねないのもまた人間だ。
生き物を乱獲することや自然環境を破壊すること。その全ては私達人間が人間自らの手で壊してしまいかねないのだ。そしてその一端はもうすでに始まってしまってると言っていい。
食物連鎖の考えで言えば生きていく為に生物が生物を食することは自然の摂理だ。
だからこそ、ご飯を食べるときの
”いただきます”は”命を頂きます”だと私は思っている。
ではそれ以外、とりわけ動物の命に対してどう向き合えばいいのだろう。
野生動物には無意味に人間のエゴで近づかない。
人間と野生動物にはお互い超えてはいけない境界線があると思うから。
動物園の動物は一概には言えないけれど、展示を理由に自然界から捕獲をするべきではないと思う。
しかし保護されて自然界に帰せない動物が多くいるのもまた動物園だ。そこには設備や環境の差こそあれど存在意義はあると思っている。
動物のQOLを少しでも向上させること。
そうした上で飼育員に愛情を注がれ手厚く飼育される動物園の動物を、一概に”かわいそう”と決めつけるのは客である私の勝手なエゴかもしれない。
先日行ったクマ牧場の環境は正直、素人の私の目から見ても決して良いとは言い切れない環境だとは感じた。
それでも、ほとんど糞尿の臭いを感じなかったのはきちんと清潔を保つ為人の手によってきちんと清掃はされてるのであろう。
それすらもきちんとされていない施設やペットショップも他に数多くあるのもまた事実だ。
私が今回見たのは多分、かなり高齢の熊。
当然もう野生になど放せるわけもない。
ではどうしたらいいのか。
それは動物のQOLの向上を動物園は常に考え、そして見る側は動物達から何を感じとり何を考え、何を学ぶかが大切なのではないか。
”かわいい” ”かわいそう” というただ主観で見るのではなく、もっと動物達を通して命や自然環境について考え学ぶ、それが動物園の存在意義ではないかと私は考えます。
クマ牧場に行って、今まで動物園や動物に対して存在して当たり前として 何も考えて来なかった自分を強く反省しました。
※私が施設を訪れた後、10月末でクマ牧場と飲食施設の営業終了が発表されました。
運営会社は施設の売却先を探しているそうだが、クマはどこに引き取られていくのだろう。それが今一番気がかりな所だ。
また、同施設の中には体験美術館も併設されているのだが調べてみると運営会社は別だった。
この体験美術館。木工職人のおじさんが入り口で色々な説明と案内をしてくれた。とてもユーモアがあって好感の持てる人だった。
すっかり仲良くなって、また来るねと約束したけれど、この施設も同じく無くなってしまうのか。
そんなこともふと思いながら、クマ牧場を通して今回感じたことを書かせていただきました。