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27.説得力は外からか中からか

 わたしは形から入るタイプです。

 中身がスッカスカなのに、高くて立派な城壁を作ろうとします。でも肝心のお城がない、そんな感じです。

 冒険者なら「え?ここにお城があるんじゃないの?城下町でいい武器とか防具とか買いたかったのに何もないじゃん!王様に呼ばれてなにか頼まれごとをされるんじゃないの?え、逆にそういうダンジョンなの?」と思うことでしょう。
 そういうダンジョンではないです。ただの見せかけです、ごめんなさい。

 自分が空っぽなだけに、説得力を欲しがるんですよね。だから持っている小物とか、お仕事の最中に使うものとか、なんかこだわってしまう。ボールペンも100均のは嫌、せめて安くてもいいから文房具屋さんに行かないと買えないようなやつがいい、そんな感じです。

 そしてそういう自分なりにこだわった物を使っていると心が落ち着くし、やる気も増します。逆にボールペン1本、家に忘れただけでちょっとテンション下がったりします。

 ちなみに赤が好きで、財布、ノート、キーケース、iPadのカバー、電子タバコのケース、などなど赤で揃えたりします。だいたいそういうものって赤は定番の色なので、展開されていることが多く、悩む必要がなく楽、っていう理由もあります。赤い服は全く着ませんが。

 そういえば赤のイメージって、情熱的とか衝動的とか激しいイメージですよね。本当はわたしはあまり持たない方がいいのかもしれません。でもここまで揃えてるから崩したくない。わたしはあまり冒険しません。いつも同じもの、同じ色が落ち着くんです。よく行く飲食店のメニューもそうです。一度気に入ると、毎回同じもの頼みがちです。

 ちょっと話が逸れますが、初めて入った飲食店で、何にしようかメニューを迷うお店って、イマイチなお店が多くないですか?メニューを開いて、これにする!ってあまり迷わずに決めた店ほど美味しかったりしません?けっこうわたしの中で基準になっています。

 話を戻します。
 人がこだわっているところを見つけるのも好きなんですよね。というよりも、こだわっているものを使っている人が好きなんです。

 例えば、わたしの職場は私服で通勤している人が多いのですが(本当はダメみたいだけど)、ちゃんとスーツで決めてくる人がいるんです。この間飲みに行った男1女3の男1です。Iさんといいます。おおースーツでちゃんと来てる!それだけで好感が持てました。聞くところによると、履いている革靴も前はちゃんとお手入れしていたそうです。

 そのIさんと説得力について話したことがあります。役職が上になるに連れて、持ち物もこだわった方がいい、とか、会議で100均のボールペン使うよりはいいボールペン使った方が発言の説得力が増す、とか。同じことを考えている人がいて、少し嬉しかったです。
 まぁ、Iさんはとてもしっかりしている人なので、そもそもの土台がわたしとは違うのですが・・・。

 こだわりという意味で、わたしは30歳の誕生日にヴィトンのバッグを買って、きちんとお手入れして一生大切に使っていくようにしよう、と決めていました。
 でも結局、まだ買えていません。実際の30歳の誕生日は、八景島シーパラダイスで遊び呆けていました。残念な自分だ・・・。でもいつか必ず買いたい。そしておばあちゃんになっても大切に使う。

 お金の使い方がその人をあらわすって聞いたことがあります。躁状態の時、散財する人が多いっていいますが、当たらずもがな、わたしも破産こそまだしていませんが、近いようなことはたくさんあります。自分が汗水垂らして頑張って稼いだ大切なお金、それは分かっているんだけどな。

 まずはお金の使い方を変える、その後に自分のこだわりを持つ。これも目標にしよう。そしたら自ずと説得力も増していくはず。

 そういえば前に上司が飲み会で泥酔して、覚えていない間に散々お金を使うっていうことがあり、さすがにその時は上司に少し怒りました。自分の大切なお金なんだから、もっと大事にしなきゃだめ!ってわたし言ってたな・・・。

 今さらながら、この言葉に対する自分の説得力の無さね。身に染みます。