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自社の「認知フェーズ別」で考えたいエージェント採用施策とは?

「エージェントさんからのご紹介をもっと増やしたいな…。ちょっとトリッキーな策はないかな」

こんなご相談をいただくことも増えてきました。
これまでエージェントにおける採用ノウハウはこの手の内容をアウトプットさせていただきました。

▼ 「適切なエージェント様の選定」に関する内容

▼ 「エージェント採用における施策」に関する内容

施策をお伝えさせていただく中で感じたことは、
・エージェントの「キャリアアドバイザー」向けにできることはあるのではないか?
・エージェント様ごとの自社に対する興味フェーズによって出す施策を変えるべきなのでは?
ということです。

そこで今回は、ある程度エージェント採用における取り組みを行っている企業様向けに更に実施できる施策や優先度について、本ブログにて記載してみたいと思います。

※あくまで本noteではポテンシャライトで日々採用のご支援をさせていただく中で感じた内容を元に書いておりますので、一意見として参考程度にご覧くださいませ。


1. はじめに

まず具体の施策の紹介に入る前に、エージェント採用を進める際に把握しておきたい観点についてです。

◆ エージェントが適切な手法なのか否か
採用「ポジション」・採用「ターゲット」・採用「人数」が確定すると採用手法の選定になるかと思いますが、エージェントを利用して採用すべきターゲットなのか否かという点は重要になります。

採用手法表(数値は適当です)

ポテンシャライトはこれまで370社程度のHR支援をしてまいりました。あらゆる「職種」の支援をしてきた中で、「この職種(ターゲット)であれば、この手法がうまくいきやすい、というノウハウを持っています。
また、各採用手法の「職種別の有効求人倍率」は把握しており、それらのデータを元に採用手法設定を実施しています。

適切な採用手法を選定しましょう、ということももちろんなのですが、
エージェントでの採用をした方が良い職種として上がっている「PM」ポジションや「インフラエンジニア」などは他社様もエージェント様を利用している可能性が高いので、「エージェントさんから選ばれる」必要がある職種ともいえます。
(実際に直近3ヶ月でPM職は新規求人が各社で立ち上がっている印象があり、各社苦戦されていますね)

◆エージェント採用において実施した方が良い施策
続いてエージェント採用において実施した方が良い施策を押さえておくことも重要です。前述した通り、採用手法としてエージェントが適切である職種の採用においてはエージェントさんを開拓するだけでは紹介が来ることは少ないでしょう。貴社を紹介したいなと思ってもらうために必要な道筋(施策)を「工数」「コスト」「効果」で分けてみたのがこちら

noteで詳しく記載させていただいておりますので、
ご興味ある方は是非ご覧くださいませ!


◆ エージェントさんごとの特性を把握しておくこと
皆さんもご存知の通り、「●●職」に強いエージェントなど職種や領域などを起点にして注力エージェントを決めていくと思います。その際に、注力にしたいと思っているエージェントさんのKPIが何に当たるのか?紹介しやすい企業はどのような企業なのかという観点は押さえておくと良いでしょう。会社によってどのフェーズ(工程)に「KPI」を設定するかによって、その人材紹介会社の価値観を垣間見ることができます。
エージェントの特徴にはどのような違いがあるのかをまとめた図がこちら。


2. 採用マーケティングのフレームを適応してみる

エージェント採用において実施した方が良い施策は紹介させていただいたのですが、実際に初めてエージェントさんとの接点をもったタイミングから候補者様をご紹介いただくまでの「フェーズ別」で実施した方が良い施策は何があるのか?その優先順位はどうか、という観点を整理していきます。

スタートアップ・ベンチャーの採用支援を行う中で弊社がよくお話しさせていただくのが「採用マーケティング」の観点です。

ただ上記は候補者様起点にしたまで。
これをエージェント様起点にして考えてみることにします。

 2-1.「無知〜認知」フェーズ

このフェーズでは言わずもがな「適切なエージェント選定」が重要です。

貴社の採用ポジションに強みがあるエージェントに求人の依頼ができているか吟味した上で適切なエージェントを選定し、開拓しましょう。
開拓後、エージェント内では担当者選定が始まります。
「エージェントは担当者次第」

人事をご経験された方であれば一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?・・・正直なところ、エージェントを経験していた私もその意見には同意です。ただ、一概に「優秀な方」に担当していただくだけが策ではありません。

- 大量採用時/厳選採用時
- 採用上のハードルが「高い」 / ハードルが「低い」
- 職務内容が 複雑 / 職務内容がシンプル

などによってご依頼する担当者は変わるでしょう。
では自社にとって良い担当者を選定いただくために何もできないのでは・・・と思われがちですが事前にできることがないわけではありません。
少し細かいのですが「お声がけの方法」「求人内容」にスポットを当ててこだわってみるのが良いのではないでしょうか?

◆お声がけ方法
仮に貴社からエージェントさんへお声がけする方法は下記のように
・「該当のエージェントの従業員」に直接お声がけ
・「SNS経由」で該当のエージェントさんへお声がけ
・「知人経由」でお声がけ
・「HP経由」でお問い合わせ
などいくつかあるのですが、上から順に貴社にとって良い担当者をお繋ぎいただける可能性は高いので開拓時に少しこだわってみたいところですね。

◆求人内容
仮に貴社にてエージェントさんを開拓した場合、エージェント内で担当者選定を行うのですが選定の材料になるのは「求人内容」です。当たり前なことですが、求人票を整理しておくことは非常に重要です。求人内容は具体的であればあるほど求職者にとってもエージェントにとってもポジティブです。

- 職務内容が2行しか書かれていない
- 必須要件が1つだけ

という求人はいかがでしょうか?その採用ポジションで働くことへのイメージしにくいですよね?詳細部分まで記載している方がエージェント目線で言うとすごくわかりやすいので、なるべく事前に求人内容の整理をした上で開拓することをお勧めします。

 2-2.「認知〜検討」「検討〜興味」フェーズ

開拓し、契約締結の前に実施するのは「エージェント様向けの説明会」ですね。このタイミングで認知から「検討」フェーズで留まってしまうのか「興味」を惹きつけられるのかはポイントです。

エージェント目線で初回の会社説明会時にいただきたいポイントは下記です。

①会社の概要
 -  自社の魅力を盛り込んだ会社説明
  (事業の面白さ/競合との違い/事業の成長率など)
②現在の組織図
③今後の採用計画
④注力ポジションのミッション・要件
⑤選考回数やリードタイム
⑥実際に通過している方のバックグラウンド

採用ハードルが身の丈に合っているか、ということも重要なのですが「採用ハードル」を満たす求職者が貴社に惹かれるだけの「魅力」が準備できているかどうか・コンパクトにお伝えできているかは非常に重要です。会社としての魅力(面白さ)と紹介した方が良い必然性をセットでお伝えいただくと良いでしょう。

◆ エージェント説明時に尋ねておきたい「他社の特徴」

エージェントさんとのお打ち合わせでは、貴社から質問の場もあるでしょう。その際にそのエージェントさんにおいて紹介数の多い他社様の施策やどのくらい月間の紹介数があるものなのか?は尋ねておくと良いでしょう。エージェントに登録している候補者さんの属性やその時々の状況によって採用市場は変わります。「月間10件の紹介でものすごく紹介できている」という状況を知っておくだけでも、自社への紹介が始まった際に「他社よりも紹介が多い方なのか少ない方なのか」正確にジャッジができるかと思います。

 2-3.「候補者様紹介」フェーズ

候補者様を紹介するタイミングに入ってきたら、様々な施策があるのですが上から順に重要です。
・選考/連絡スピード
・面談/面接フィードバックの内容の詳細化
・面談/面接(IX)体験の強化

3. 「キャリアアドバイザー」の方向けにできる施策とは?

ここまでは「フェーズ別」に「エージェントさん」向けにできる施策を記載しました。ただ、一言でエージェントさんと言っても「両面」なのか「片面」かによって多少動きを変えた方が良いでしょう。片面の場合、企業様担当のリクルーティングアドバイザー・候補者様担当のキャリアアドバイザーがおります。
片面の場合、基本的に間接的にキャリアアドバイザーの方と関わることになります。もちろん企業担当のリクルーティングアドバイザーの方が情報の連携は日々しているかと思うのですが貴社の情報はなるべく多く魅力的に伝えたいものですよね。
そこで今回はキャリアアドバイザー向けに特化してできる施策をいくつか紹介します。

下記C列の「to CA」に「●」記載した箇所がCAさん向けに実施した方が良い施策になります。

 3-1. 自社の魅力を「適切」に伝える施策

エージェント様からご紹介を増やす上で重要なことの一つがエージェント様が知りたい情報を適切に伝えることです。ただ、多くの企業様では、求職者様向けにはさまざまな広報記事を作成しますが、エージェント様にとって適切な記事や情報の取りまとめをできていないのではと思います。

自社の情報や魅力は下記の伝言ゲームを経て伝わるのです。

採用担当
 → RA(エージェント 営業担当)
  → CA(エージェント キャリアアドバイザー)
   → 求職者様

となると、自社の魅力を伝えるための術を持ち合わせておくこと、そしていつでも開ける状態にあること(格納されていること)が重要です。

弊社からも自社の魅力をエージェント様に伝える手段として
Attract Book
エージェント様向けEntrancebook
という内容はアウトプットさせていただきましたが改めて最低限どんな情報を共有するとよいのかはこちら。

● そのまま候補者様にお出しできるもの
 -   事業orプロダクトの説明動画
 -   採用ピッチ資料
 -   候補者様向けEntrancebook

● エージェント様向けにお伝えしたい情報
 -   組織図
  :採用枠がいくつか可視化されている状態だと尚良いです
 -   ターゲットの要件
  :ここでは求人内容の必須要件ではなく、
   具体的なペルソナをお伝えすることにより
   キャリアアドバイザーの方もイメージしやすくなります。
 -   自社の魅力●●選
  :Attract Bookのようにコンパクトに自社の魅力を
   知れるのはありがたいです。

貴社を紹介時、そのまま候補者様にお出しできる情報+「この人はマッチしそう!」と想起させるための情報をセットで持ち合わせておくことがポイントになります。

その他、「エージェントのキャリアアドバイザーの方向けの説明会」はテキストでは伝えられない想いを臨場感持ってお伝えすることができるため、スタートアップにおける採用活動においては、有効な策です。

 3-2. 紹介の「間口」を広げる施策

「興味はあるけど、応募するのはちょっとな・・・」
キャリアアドバイザーの方から、候補者様に貴社の紹介をした際にこんなお声をいただくこともあるかと思います。

そんな際に気軽にご紹介いただけるスキームがあると良いですよね。
①カジュアル面談からのスタート
 実際にリクルーティングアドバイザーさんと連携し、
【カジュアル面談】という求人票を作っていただくのも良いでしょう

② 定期的な座談会+会社説明会
カジュアル面談でも1対1で時間をいただくのは申し訳ないな・・という候補者様も一定いるかと思います。もし仮に貴社で週1の座談会・会社説明会を開催できる場合は「毎週●●曜日に座談会実施してるので気軽にどうですか?」というお声がけは可能です。

③志向性別の求人を作成
紹介時にポジションを特定しない「オープンポジション」求人を作成し紹介の間口を広げていらっしゃる企業様も多いかと思います。それと同様に「志向性別」の求人もあると非常に魅力的と言えるでしょう。候補者様の興味因子は異なるのですが、「グローバル」に興味がある方・「働き方」に興味がある方など1つの求人内容に盛り込むだけではなくあえて求人を分けてみるのは実施してみても良いかもしれませんね。

最後に

いかがでしたか?今回はエージェント採用における施策〜キャリアアドバイザーの方向け〜ということでお伝えさせていただきました。もしかするとものすごくトリッキーな施策はなかったかもしれません。ですが、情報を伝える先をキャリアアドバイザーの方向けに少し変化をつけてみる、選考結果のフィードバックに少しコメントを追加するなど地道ではありますがちょっとした「変化」が結果としてあらわれやすいのがエージェント採用の醍醐味ではないかと個人的に感じています!
また、当社の採用/人事組織系支援にご興味がある方はお気軽にお声掛けください。

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