見出し画像

『繊細さん』の親が子どもたちに伝えたい、人手不足だからこそ“適材適所”の大切さ

子どもたちのリクエストで、夕食を某チェーン店のテイクアウトにしようと、次男と2人で買い出しに出かけた。

せっかく楽しみにしていた夕食タイムだったけれど、お店側の残念な対応によって、
商品の味もさることながら、私たち親子の気分までも、最悪の後味になってしまった。

ただ、直後はイライラだけが募っていたものの、しばらく経って冷静に考えると、
『スタッフの配置がそれぞれの特性に合っていなかっただけなのだろうな』
と、何だかもったいなく思えた。


増え続ける来店客と、回らない店内

週末の夜、お店が一番混み合う時間帯。

幸い、テイクアウトを待っているお客さんは、まだ一組だけ。
イートイン席も空席は残っていて、思ったより混んでいなかったことに安心していた。


店内に入っても、カウンターに近づいても、
中にいるスタッフは全くこちらを見ない。

私自身は、このチェーン店を利用するのは数年ぶり。
どうやら横にある機械で注文するらしいけれど、テイクアウトもこれで良いのかわからない。

「すみません、テイクアウトお願いしたいんですけど…」

と声をかけると、

「それ(機械)でやってください」

目も合わせず、ぶっきらぼうに答えられた。


言われた通り機械で注文を済ませると、出てきたレシートを、さらに別の精算機で事前に会計するシステムらしい。

『へぇー、こういうのは機械化されると人手不足にはいいよね』

スタッフの愛想のなさも仕方ないか、と納得しつつ、会計済みのレシートを渡して待つことになった。

その間、次々とお客さんが来店して来る。
にも関わらず、商品は全く出て来ない。

あっという間に、カウンター付近は、

テイクアウト待ちのお客さんと、お会計をしたいけれどそのシステムがわからずオロオロするイートイン後のお客さんで、溢れ返っていた。


待ちくたびれた上に、足りない商品

徐々に、たくさんの人たちの苛立ちと不満で占められていく店内。

その場の空気感に耐えられないのに加えて、そんな中でも何も言わずにじっと待つ次男と家でお腹を空かせている長男を思うと、いたたまれない。

もう諦めて帰ろうにも、事前に会計を済ませているので、注文をキャンセルするわけにもいかない。

悶々としながらも、カウンター内のスタッフを観察していると、

テイクアウトの商品を最後に確認して袋詰めする担当の人は、どうやら特性的に、物事を認識して判断することが苦手らしいことに気がついた。

目の前に貼り付けられた伝票と、手元の商品を、何度も見比べてはいるけれど、
手元の商品が何なのか、どの商品を、どの袋に詰めるのか、わかりかねているよう。

せっかく詰めたものを、出してはまた詰め直し、
伝票と交互に見ながら、一向にカウンターへと持って来る気配がない。


そんな同僚を、見て見ぬふりなのか、純粋に自分の業務で手が一杯なのか、
他のスタッフは誰もサポートしない。


そんな様子を見かねて、私たちの前に注文していたお客さんが、

「そのジュース、りんごジュースに替えてもらうように頼んだんですけど。んで、りんごジュース入れてもらったら全部あるはずなんで、もらいます」

と言って、やっと一件の注文が片付いた。

おかげで私たちの注文へと進み、またしばらくの伝票とのにらめっこと、商品の出し入れが繰り返されたあと、受け取ることができた。


ただ、長男が楽しみにしていたトッピングの具材は入っていない。

そのスタッフの様子と、続々と増え続ける大勢の苛立つお客さんたちの今後を考えると、言い出す勇気はなく、仕方なくお店を出た。


お店側も客側も、それぞれ“適材適所”がいい

ドライブスルーもあり、分類的には“ファストフード”であるはずのお店で、30分以上待たされてしまった。

トッピングの追加もなく、出来上がりから長い時間が経っているおかげで、
散々待って口にした食事は、子どもたちもガッカリし過ぎてコメントできないほど、残念なクオリティだった。



普段から、周りのいろんなことが気になり過ぎて、気を回し過ぎる私にとっては、

このお店に限らず、人手不足と人材育成不足で、対応が良くないなぁと感じる場面はとても多い。


それは、もしかしたら今回のような、
『その業務に向いていない人が担当に付いている』
ことによって起こっているのかもしれない。

これまではきっと、そういう人は辞めさせられてしまったり、異動させられたりして、代わりにいくらでも別の人で補充ができたのだろうけど、

今は、代わりになる人手もないし、さまざまな特性やバックグラウンドを持つ人たちと、お互いに尊重し合いながら生きていく時代。


だからこそ、それぞれが自分自身の適性を理解して、それを活かせる場所にいられるようになるといいなぁと思う。


私自身も、とことん自分に向き合いながら居場所を探してきたし、子どもたちとも日々、自分を理解するためのヒントを出し合いながら、未来について考えている。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?