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薬のはなし inアメリカ

去年の夏、生まれて初めて精神病院に行きました。
アメリカで、旦那との喧嘩の末に起こった惨劇。
退院するには薬の服用を約束すること、そして精神科に通うことでした。



そして処方された3つの薬。
Fluoxetine フルオキセチン 抗うつ剤 そのまんま
Oxcarbazepine オクスカルバゼピン 精神安定剤 感情起伏を抑える
Risperidone リスペリドン 認知機能の改善



どれも日本では売られていないものです。
私はそれまで風邪薬とかしか飲んだことがなく
これらの薬が身体にどんな影響を及ぼすのか、まったく想像がつきませんでした。


服用始めてから3日目、蕁麻疹が出てきました。
よくある副作用かな。
と思ってあまり心配しませんでした。


次の日、朝起きて鏡を見ると、そこには顔が赤く腫れあがった自分の姿が・・・。
そういえばのども腫れてきたな。
唾をのみ込むのが困難なくらい。


病院でもらった薬の説明を見ると、「アジア系の遺伝がある人は避けてください」
と、抗うつ剤と、精神安定剤のページに書かれていた。
昼には呼吸が苦しくなってきました。
仕事を休み、お姉さんに車で迎えに来てもらい、病院へ。


薬を3つも飲んでたもんだから、どれが原因なのか判断が難しい。
でもその抗うつ剤と、精神安定剤が怪しい。
しかし医者の意見では、抗うつ剤だろう、という結果になり
抗うつ剤をやめることになりました。


抗アレルギー剤を処方してもらって、その夜からまたほかの薬を飲んでました。
もちろんアレルギー反応はなくならず、全部飲むのをやめました。
すると徐々にではありましたが、蕁麻疹が治っていきました。


それからは、医療保険がなかったのもあり、新しい精神科医を探すのをやめてました。


半年以上経った現在、やっと新たに精神科医をみつけ、オンライン診察を始めました。
この記事を書いている日の2週間前のことです。
そこで人生初めて、やっと、ADHDの診断がありました。
ずっと自覚はあって、治療法が見つかってうれしい。



その先生は、大量の薬に頼るのではなく、少しずつ効果や反応を見ながら量を増やす方針でいて
Bupropion ブプロピオンという薬を前回の診察で処方されました。


ADHD、うつ、などに効果があり、
ADHD特有のいろんなことを同時に考えてしまい、
頭の中が混乱する、というのを改善してくれるそうです。


飲み始めて一週間後、確かに頭がすっきりしたような、
思考が整理されたような感覚があります。


効果を確信したのは仕事先で。
人の話を最後まで集中が切れることなく聞くことができる。
業務の順序を立てることができる。


今までできなかったことができるようになり、
心が軽やかになり、
境界性パーソナリティ障害特有の、急ないら立ち、うつ
それらもほぼなくなりました。


それからは朝、一日がはじまることの喜びとともに目が覚め、
穏やかな気持ちでいちにちをすごせています。


薬物療法は、副作用が心配されますが、
あなたを守るひとつの手段として
この認識が広まればいいなと思います。

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