全く美容に興味がなかった私が美容ライターになるまで

度々聞かれる「どうやったら美容ライターになれますか?」というご質問。
どんなところでライターとして書きたいかにもよりますが、その答えは

・雑誌やwebのライター募集に応募する
・活躍している美容ライターのアシスタントになる
・出版社やweb系の知り合いにライターになりたいと伝える
・とってすぐなれるわけではないですが、日本化粧品検定のコスメライターの資格で自信を持つ

だと思います。

美容に全く興味がなかった

 美容ライター歴17年くらいになります。実は私、美容って全く興味がなかったんです。そんな私が美容ライターになったのは……たまたまです。そういうと身も蓋もないですが、今思うと上記の「雑誌に携わりたい」と編集者に伝えました。それがたまたま美容担当になり、続けていたら今に至っています。人生、その“たまたま”にのっかってみることが大事なのかなと思うんです。
 もともと雑誌がすごく好きでした。雑誌をめくるとキレイでかわいいモデルさんがオシャレな服を着て、それを眺めるのが大好きで。こんな服欲しい、こんなバッグを持ってみたいと夢見ていました。雑誌を見るだけでワクワクでき、どうやったらオシャレになれるか学べたり、著名人のインタビューも読めたり毎月いろんな雑誌の発売日を楽しみにしていました。
 だから大学卒業して雑誌を作る仕事をしたいと出版社を受けました。でも大手の出版社は狭き門で唯一受かったのが教科書や政府刊行物を作る出版社。入社したものの作る内容は堅く、クリエイティブさがゼロ。ずっと座って指サック(知ってますか?笑)をつけて事務作業をしていなければいけなくて合わなくて辛くて。
 でも石の上にも三年というし、せっかく正社員で入った仕事、そんな簡単にやめるなんて…と思ってなんとかがんばっていました。でもある時、朝会社に向かうホームで電車を何本か見送ってる自分がいて。ハッと我に帰り、これはメンタル的にやばいのではと思い「そんな辛いならやめた方がいいよ」と当日つき合っていた前夫に言われて決意ができ就職8ヶ月で退職しました。
その後、当時住んでいたマンションの1階にあったお寿司屋さんでバイトしたり、洋服と雑貨のアパレルブランドの店舗で接客業をしたり、広告代理店で営業アシスタントをしたり、途中結婚したりして細々と働いていました。

美容ライターになったきっかけ

 そんな時、雑誌のコスメを試したりする読者モデルみたいなお手伝いをしていたんです。その撮影現場で女性編集者に「私雑誌が大好きなんです。だからずっと雑誌作りに携わりたいと思っていて」と言ったら、「それならライターをやってみたら?」と言われました。その時初めてライターという仕事を知ったのですが、その一言がきっかけで企画を考え面接を受けました。面接時に「今、美容しか枠が空いてないんだけど、大丈夫?美容は興味がないと辛いよ」と言われました。女性ファッション誌のライターは主に担当がファッション、美容、食やインタビューなどの読み物と分かれています。それぞれ得意分野を担当するのですが、場合によってはファッションと読み物、美容と読み物なども担当します。
 全く美容に興味がなかったけれど、とにかく雑誌に携わりたかったので「大丈夫です!やれます」と即答して無事雑誌“CLASSY”のライターとして仕事ができるようになりました。

というようにコスメに詳しかったわけでもメークが好きだったわけでもなく、雑誌に携わりたいという思いが美容ライターとしての枠で入り、美容のプロの方の取材をしたり、美容好きな読者さんの話を聞いたりして美容のことを学び、美容のページを作っているうちに美容って奥が深い、私たちとって流行りではなく永遠のテーマだなと感じるようになり、少しずつおもしろいと感じるようになっていったんです。
今は「VERY」「STORY」などやweb記事、コスメのパンフレットを書いたりしています。

続けていたら好きになったり開ける

私にたまたまが訪れたように、チャンスが来たら迷わずのっかってみるのは切り開く一歩なのかなと思います。悩んでいる間にチャンスって消えてしまいがちなので、ダメだったらやめたらいいのだから、とりあえずえいやっとトライしてみる。そして私がそうだったように最初に興味がなかったとしても、その時できるものを自分なりに一生懸命やっていれば少しずつ開いていくと思うんです。その道を極められることもあるし、そこから違う道が開けていくことも。今悩んだり迷ったりしている方もナイストライの気持ちで♡軽やかな気持ちでのっかってみたらきっと何かが動き出すのだと思うんです。

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