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【仕事の成果が100倍変わる】誰も教えてくれない基礎能力Step1

明日から仕事の質が変わる「5分読書」

今回は仕事の質とスピードを上げるための基礎能力についてお届けします。
この基礎能力を学習して、仕事の土台を手に入れましょう。


仕事ができる人とできない人の違い

仕事ができる人とできない人の違いは、「問題の特定の質」です。

例えば、資料作成を考えてみましょう。
仕事ができない人は、ただパワーポイントを開いて資料作成を始めます。
内容が決まっていないのにデザインに気を取られ、思考が散漫になります。
その結果、時間だけが経過し、最終的には根本的に間違っていることに気付き、やり直しになることが多いです。

一方、仕事ができる人は、まず詳細に資料の目的を決定します。
目的に沿ったアジェンダと内容をメモして確認し、計画を立ててから仕事を進めます。

したがって、仕事ができる人とできない人の違いは、本質的な問題を見極め、目標を達成するために何に取り組むべきかを計画を立てる姿勢です。

その差分は「要素分解」

どうやって真の問題を特定するのかというと、
それは「要素に分ける」能力の有無による違いだけです。

このスキルの有無だけで、一生の仕事の結果に大きな影響を及ぼすのです。

カレー作りを例に挙げてみましょう。
いつものおいしいレシピに何かを追加してみたとします。その結果、非常にまずいカレーが出来上がってしまったとしたら、何を改善すればよいのでしょう?
答えは明らかですよね。
追加した部分が問題なので、それを修正すれば味は元に戻るのです。この時の思考プロセスは、「変更したこと」「変更していないこと」を頭の中で「要素に分け」、問題の原因を特定しているのです。
仕事も全く同じです。

今回は、カレーが不味くなったという失敗から問題を特定する思考を紹介しました。
しかし、理想的には、不味くなる前、つまり失敗する前に問題を予測して回避できれば、結果はさらに良くなるでしょう。
つまり、仕事はレシピを作る段階で、出来上がった料理が美味しくなるか、それともまずくなるかを予測して進めていくことです。
そのためには、「要素に分ける」スキルが必要です。
そうでなければ、どの部分が美味しさに寄与し、どの部分が味を損なうのかすら理解できません。この結果、中身のない報告書など、見た目だけの「料理」を作成して提出してしまうことになるのです。

「要素分解」は必ずMECEに

どうやって要素を分解すればいいのでしょうか?その答えは、できる限りMECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)の原則に従って要素を分けることです。
MECEとは、「互いに重ならず、かつ全体を網羅する」という意味ですが、まずは「全体を網羅する」、つまり何も漏らさずに要素を分けることから始めましょう。

目標とはなにか?目標を達成する上で重要な要素は何か?から考えてみよう。

要素を分解するときに絶対必要なのは、目標です。
目標がなければ、何を基準に要素を分けるべきなのかわからなくなってしまいます。だから、意味のある要素に分解するステップは以下の通りです。


一個ずつ見ていこう!

■Step1:何が目標なのかを言語化する。

例えば、カレーを作る場合、
美味しいカレーにする】か【見た目が美味しそうなカレーを作る】かで、考慮すべきポイントが変わります。

Step2:言語化した目標に対して、目標に影響度が大きい切り口で要素分解する。

美味しいカレーにする】なら、味に影響を与える材料や調理方法、調理時間などに焦点を当てて分解します。
見た目が美味しそうなカレーを作る】なら、色やツヤなど見た目に影響する要素に焦点を当てて分解します。

Step3:要素が漏れていないかを確認する。

美味しいカレーにする】なら、材料、調理方法、調理時間を洗い出しますが、調理温度も影響する可能性があります。同様に、【見た目が美味しそうなカレーを作る】なら、色やツヤの他に、ルーとご飯の比率も考慮する必要があります。
最後に、「他に目標達成に必要な要素はないか?」と自問自答してみましょう!

その訓練は「MIT」でできる

要素分解の大切さとその実行方法を理解していただけたでしょうか?
これを日々訓練することが大切です。そのための理想的な訓練法を紹介します。
この方法を毎日1ヶ月間行うだけで、大きな変化が見られるでしょう。

それは、毎日の「MIT」を設定し、要素分解を練習することです。

「MIT」とは "Most Important Thing" の略で、その日に絶対に達成しなければならない最も重要なタスクを指します。毎日このMITを設定し、どのような手順を踏めばスムーズにタスクを完了できるのか、その手順を事前に計画するのです。
具体的な方法は次のようになります。

例えば、一日の最も重要なタスク(MIT)が「営業資料を作成する」だとします。それを達成するための手順は以下のようになります。

■MITの作り方(一例)
MIT:営業資料を作成する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Step1:営業資料を作成する目的と成果をドキュメントに記載する。
Step2:上記目的と成果ポイントに齟齬がないかチームメンバーとすり合わせする。
Step3:上記成果ポイントに沿ったアジェンダを設計し、記載する。
Step4:上記アジェンダと記載する内容をメモで記載し、チームですり合わせする。
Step5:問題なければ、資料を作成する。デザインは無視し内容だけ記載する。
Step6:内容に問題ないかチームメンバーとすり合わせする。
Step7:最後にデザインを修正し、完了させる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これらの手順を朝に立てることが大切です。
重要なのは、これらの手順を順に進めれば、必ずタスクが完了するように計画を作ることです。
これによって、要素を分解するスキルが身につきます。このプロセスは、タスクを細かい手順(MECEなステップ)に分解する構造となっています。
分解が不十分だとタスクが終わらなくなるため、自分が分解した手順に対して責任を持つ必要があります。

このプロセスを毎日1ヶ月間行うだけで、大きな変化が見られるでしょう。

たった1ヶ月間、この方法を試すだけで仕事の効率が大幅に向上します。

この訓練を行うことで、数々の変化が訪れます。特に効率的な人々は、わずか2週間でその効果を体感することができます。

変化1:情報を見る眼が肥え、要因と結果の関連性や情報の網羅性を感じ取れるようになります。
変化2:仕事の優先順位を自然とつけられるようになり、重要なことに集中できるようになります。
変化3:コミュニケーションがスムーズになり、他人が伝えたい情報を敏感に捉えたり、自分の意図を明確に伝えられるようになります。

コミュニケーション能力、仕事の進行力、戦略の立案。これら全てには、要素を分解するスキルが基礎となります。
しかし、このスキルを意識的に身につけない限り、戦略的思考やコミュニケーション能力を高めるための数々のビジネス本を読んでも、成果が積み上がるわけがありません。

要素分解こそが社会人スキルのStep1です。

だからこそ、1ヶ月間、せめて2週間、この訓練法を試してみてください。
あなたの仕事力が大きく向上することを約束します。

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