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病院薬剤師🏥💊 日々の業務で感じたこと、疑問、学びの日記 一般の方から医療従事者まで、楽しく読める記事を目指しています♪ あやこのお薬相談室 ▷https://lin.ee/HkeHylq お気軽にご相談ください ^ ^

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  • 糖尿病シリーズ

    血糖値とは何か?から、糖尿病について、血糖値を下げる薬についてまとめました。

  • お薬手帳

    お薬手帳について語った記事です。

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おくすりnote目次

はじめまして。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問を綴っています。 例えば、頭が痛いときに薬を飲む。 けど、これってどうやって痛みを抑えるんだろう?とか、 「くすり」について、ちょっと気になる記事を書いています。 おくすりnote記事を一覧にしてみたので、気になる記事から読んでみてください♪ ●抗菌薬について#20 抗菌薬について考えてみる  →薬を飲みきらなきゃいけないのはなぜ? #21 抗菌薬はどんな時に使うの?

    • #64 胃酸が分泌される仕組み

      こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。 前回は「胃の役割」についてお話ししました。 なぜ胃は痛くなるのか? 様々な原因が考えられると思います。 暴飲暴食、ストレス、喫煙、寝不足、カフェインや刺激物の取りすぎ、そして薬… このような原因により、胃で分泌される攻撃因子と防御因子のバランスが崩れて症状が出ると言われています。 もちろん、この原因を取り除くということがまず最初にやるべきことですが

      • #63 胃の役割

        こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。 突然ですが、胃薬って飲んだことありますか? どんな時に飲みましたか? 胃が痛い…胃もたれが…なんかムカムカする…みたいな時でしょうか。 (あいにく私は胃もたれというものを生まれてこのかた経験しておりません。) ドラッグストアにいっても胃薬って種類いっぱいあるし、どれ選べばいいのか…って思いますよね。 今回からは、”胃薬にも種類があって、分類されてい

        • #62 インスリンではない注射薬

          こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、疑問、気づきをつづっています。 糖尿病で使われる薬を紹介してきましたが、そういえば1つ忘れていました。 「GLP-1受容体作動薬」 この薬は注射薬なのですが、インスリンではありません。 いや、そもそもGLP-1って一体なんなの?って感じですよね。 GLP-1は、食事による血糖上昇に応じて、膵臓からのインスリン分泌を促進する一方、血糖上昇作用のあるグルカゴン分泌を抑制します。 また

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        • 糖尿病シリーズ
          15本
        • お薬手帳
          5本

        記事

          #61 コンタクトレンズと目薬

          こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。 ある日、患者さんから電話がかかってきました。 患者:「普段、ソフトコンタクトレンズを使っているんだけど、もらった目薬はコンタクトをつけたまま使ってもいい?」 その方に処方されていたのは、 フルメトロン®︎点眼液0.1%とパタノール®︎点眼液0.1% 花粉症の方でした。 私:「コンタクトってOne dayですか?2weekですか?」 患者:「2we

          #61 コンタクトレンズと目薬

          #60 糖の吸収・排泄を調節する薬②

          こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。 さて今回は、糖の排泄を調節する薬についてです。 血糖値が高いということは、血液中にブドウ糖がたくさんあるということ。 ブドウ糖は、血流にのって腎臓に向かっても、再吸収されて血液中へ戻り、基本的には尿の中には糖分はないのです。 ただ、糖尿病の人はその名の通り、糖分が尿に含まれているような状態。 (再吸収しきれなかった糖が尿糖として排泄される) 昔の人は

          #60 糖の吸収・排泄を調節する薬②

          #59 糖の吸収・排泄を調節する薬①

          こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。 さて、ついに糖尿病に使われる薬の最後の章がやってきました。 そう、最後は糖の吸収・排泄を調節する薬です。 まずは吸収から。 体の中に入ってきた糖質は、消化酵素の働きでブドウ糖に分解されて、小腸から吸収されます。 その結果、急激な血糖値の上昇が起こりますよね? ならば、ここの急激な血糖値の上昇を抑えてみようというのが糖吸調節薬である「α- グルコシダ

          #59 糖の吸収・排泄を調節する薬①

          #58 アスピリン不耐症患者に使用するステロイド

          こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。 前回に引き続き、アスピリン不耐症についてみていきます。 アスピリンを含む解熱鎮痛薬(NSAIDs)を服用して、喘息症状や蕁麻疹、血管浮腫などの症状が起こった場合、その時の重症度によって、その後の対応は変わってきます。 その場合、中等症以上で使用するステロイドの使い方にも注意が必要になります。 ステロイドそのものは水に難容性で、注射剤はコハク酸、もしくは

          #58 アスピリン不耐症患者に使用するステロイド

          #57 副作用歴「ロキソニン」から考えたこと

          こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。 さて、今回は、業務中に出されたクイズから。 副作用欄に、「ロキソニン」と記載がある患者さんがいました。 先輩に、 「この人、アスピリン(NSAIDs)不耐症かもね。そういう時使うのってどんな薬で、逆にどんな薬がダメなんだっけ?」 とクイズを出されました。 アスピリン不耐症とは、アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)服薬後数十分~ 3

          #57 副作用歴「ロキソニン」から考えたこと

          #56 インスリンの分泌を促進する薬②

          こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。 最近は糖尿病で使われる薬についてお話ししています。 今日は、インスリンの分泌を促進する薬として、インクレチン関連薬を紹介します。 はい、インクレチンってなんだと思った方。 インクレチンとは、食事摂取に伴い、消化管から分泌されるインスリン分泌を促進するホルモンのこと。 食事摂取に伴って分泌される、つまり血糖が高いときにだけ、分泌されるホルモンといわれて

          #56 インスリンの分泌を促進する薬②

          #55 SU剤と速効型インスリン分泌促進薬の違い

          こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。 さて、#53にて、インスリン分泌を促進する薬の中で、SU剤と速効型インスリン分泌促進薬とでは、作用するところが同じ、と言ったことを覚えているでしょうか? 作用するところが同じなのに、なぜ種類がわかれているのでしょう? その違いは、結合力の強さにあります。 SU剤等の効き方の図を思い出してみると、SU剤等は、ATP感受性K+チャネルという扉に結合して、イ

          #55 SU剤と速効型インスリン分泌促進薬の違い

          #54 低血糖症状って知ってる?

          こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。 さて、前回、SU剤と速効型インスリン促進薬の薬の効き方についてお話ししました。 その際、「SU剤等は血糖値が高い低いにかかわらずインスリンを分泌するので、低血糖のリスクが高い薬と言われている」と言ったのを覚えていますか? じゃあ、この低血糖ってどういう状態? 低血糖とは、血液中のブドウ糖の値(血糖値)が異常に低くなっている状態です。          

          #54 低血糖症状って知ってる?

          #53 インスリンの分泌を促進する薬①

          こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。 さて、引き続き糖尿病に対する薬を見ていきましょう。 今回は、③インスリン分泌を促進する薬 (専門用語が飛び交いますが、流し読みしながらついてきてください。) インスリンの分泌を促進する薬は、 ●SU剤 ●速効型インスリン分泌薬(グリニド系) ●インクレチン関連薬 があります。 その中でも、SU剤と速効型インスリン分泌薬は、薬の作用点は同じです。

          #53 インスリンの分泌を促進する薬①

          #52 メトホルミン服用において気をつけること

          こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。 さて、前回はインスリン抵抗性を改善する薬として、ビグアナイド薬(メトホルミン)とチアゾリジン薬(ピオグリタゾン)についての話をしました。 実は、メトホルミンって、一時全然使われなくて、最近日の目を見た薬なんです。 それは、関連する薬の副作用のせい。 昔は、乳酸アシドーシスという副作用が起こりやすいんじゃないか、と言われた時代があったそうです。 乳酸ア

          #52 メトホルミン服用において気をつけること

          #51 インスリン抵抗性を改善する薬

          こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。 早速糖尿病で使われる薬について見ていきましょう。 糖尿病に使われる薬は主にこの4種類に分けられます。 今回は、「インスリン抵抗性を改善する薬」について。 まずは、インスリン抵抗性についておさらいです。 インスリン抵抗性とは、「インスリンは分泌されているのに、正常に働いていない状態」をいうのでした。 つまり、インスリン抵抗性を改善する薬とは、「インス

          #51 インスリン抵抗性を改善する薬

          #50 インスリン療法

          こんにちは。 薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。 日々の業務で感じたこと、気づき、疑問などをつづっています。 さて、前回までに、糖尿病とはどのような疾患であるかを長々とお話ししました。 よくわかっていないという方はまずはこちらから。 私は薬剤師なので、薬についてお話ししますが、前回もお伝えした通り、食事療法、運動療法を含めた生活習慣の改善をした上での薬物療法です。 薬飲んでいればOKではありませんので、それを踏まえて、糖尿病に使われる薬をみていきましょう。

          #50 インスリン療法