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【ライブレポ】堂々復活のKANA-BOON!泥だらけでも立ち上がれ。

どうしよう。
好きにならないわけがないこんなバンド。

敗者復活が最強の時。
何度転んでも立ち上がる。

昨年、
ギターの古賀さん
ドラムのこいちゃんが2名同時脱退して
ファンだけでなく世間をざわつかせたニュースから約5ヶ月。

復活を意味する不死鳥のごとく
SUPER PHOENIX
と題された今回の大阪・東京ワンマンライブ

復活初日の今日は
大阪の地、東梅田のライブハウス
クラブクアトロにてその狼煙は上がりました。

フェニックスのタイトル通り
何度も立ち上がって、
私たちの目の前の大きなステージに立つことを何度も選んで、
今日、鮪さんはそのステージの上で堂々と、今までの何よりも誰よりもかっこよく、かつ自然体で無邪気に笑いながら、
私たちの心臓を揺らす曲を歌い上げる。

言葉にすると陳腐に聞こえるかもしれないけど
汗も涙も熱気満載の
感動の一夜だったので

興奮冷めやらぬうちにライブレポで、記します。
一気に思いの丈を綴ったので、文体が定まらない部分もありますがそこはご愛嬌でお願いします。
行きたくて行けなかった方、KANA-BOONの復活劇が気になる方にぜひ読んでいただきたいです。

〜〜〜〜〜

入場

ライブが始まる前はどきどきで、
私が久々のライブハウス参戦だったので、爆音とか人混みで倒れへんかなとやや心配があり。笑
あと、2人で出てくるKANA-BOONがまだイメージできてなくて、どんな感じやろとそわそわ。

チケットはSOLD OUT。
キャパ650のクラブクアトロは、
KANA-BOONの知名度ならあっという間に売り切れそうだが、今回は復活ライブということで小さめの箱が選定されたのかな? とぼんやり思う。

とはいえ、KANA-BOONに会えるならむしろライブハウスは近いし嬉しい。
開演時間の30分前に仕事終わりに駆け込んだ。
お客さんはぎゅうぎゅうでこの時点でライブハウスの9割は埋まっている。

人の隙間を縫いながら、1番前のフロアの後ろ側の柵にもたれられる場所をキープ。
数年前は友人と一緒にどれだけ前に行けるかでぐいぐいと盛り上がっていたのに、30歳になりライブ1人参戦が増えた今はライブの見方も立ち位置も変わってきていて、体力の衰えと少し寂しさも感じます。

BGMの音量が上がり、舞台を残していよいよ暗転。

登場!

ライブが始まる前のどきどきは、ステージに鮪さんとマーシーの姿が見えると一瞬で吹き飛び、場の空気がぐぐぐっと明るくなって
脊髄反射で歓声が口から飛び出ていて、瞬く間に私たちが知っているKANA-BOONのライブがはじまった。
鮪さんの笑顔を見てほっとする。

シルエット


最初の曲はシルエット

16分音符で繋がる、最初のギターリフ

初めのフレーズで涙が込み上げる。
何度も何度も聞いたシルエット、何度も何度も聞いたギターリフ。
だけど
もう古賀さんから繋がれた音じゃない。

それだけでもう。
怒ってるわけでもないし悲しんでるわけでもなくて、
むしろこうやって復活してくれた鮪さんとKANA-BOONに感謝と尊さしかないんだけど

もうあの4人のKANA-BOONは戻ってこないし
これからももう古賀さんのギターリフを聴くことはなくて、こいちゃんのドラムも聴くことはなくて、4人の掛け合いもないんだって
改めて音で見せられた気がして
それが無性に寂しくて寂しくて泣けた。

あと、どんな気持ちで鮪さんはこのギターリフを聞いてるんだろうって思うと余計に。
たくさんたくさん悩んで葛藤して
でも鮪さんがあえてこの道を選んで。
その道は楽しいからとか楽だからじゃなくて
苦しいんやけどこうあるべきだっていう
自分の信念に従ったからだと思ってて
その葛藤を、この瞬間自覚されたんじゃないかなって
なんとなく感じたから。

もし私が鮪さんだったら
2人のKANA-BOONになることを決めたとしても
いざライブハウスでこのギターリフを聞くと
あ、もう古賀やこいちゃんはいないんだなって
改めて自覚して
一瞬辛くなりそう。
でも自分が決めたことだから
悔しいけどこれから進むしかないよねっていう
めっちゃ苦しいけど自分を奮い立たせなきゃって
思う。
そういう気持ちが
もしこの瞬間、鮪さんも感じているのかもと思ったら
涙が止まらなくて止まらなくて

1Fの後ろのフェンスにもたれかかって
目の両端からボロボロ涙流して、
右手を高く振り上げてた。

そしたら、最初のサビが終わってAメロにいく前に
「泣くなーーっ!」
って鮪さんが笑ってて

あ、やっぱりみんな泣くよね。
鮪さんも泣くよね。この気持ち皆通じてるんやねって
思ったらまた余計に泣けて泣けて

こんなに涙でにじんだシルエット
一生忘れないと思います。

1.2 step to you

続いて
1.2 step to you
私が大学生の時にカバーした曲。
KANA-BOONの故郷三国ヶ丘に近い大学だったこともあり、
懐かしくて
堺市を思い出してじーんとする。

MCでの鮪さんは
雰囲気も声色も顔色も変わってなくて
休んでた期間、退屈で退屈ではやくライブしたかったんだよーって話してた。

あんなことがあっても
音楽が好きで好きで
やっぱりミュージシャンで
私の憧れのバンドのままなんだと思って
素直にめちゃくちゃ嬉しかった。

おやすみ中、
マーシーとたくさん
旅行に行って山登りに行って漫画読んだり
していたらしい。

マーシーが好い人で本当に良かった。
これからも鮪さんを支えてあげてください。


サポートメンバーのお二人もとても心強くて、

ドラムの方は鮪さんと飲みに行って、潰れた鮪さんを知ってるくらいの仲らしいし

ギターの方は、おれサポートギターいつでもしますよ!ってわざわざ鮪さんに声をかけた方らしくて
じゃあ一回会おうってなった時に
俺の家の近くにいい池があるんでそこで!
って返事したという、なんとほっこりするエピソードをお持ちで

鮪さんのその話だけで
すぐにお二人が好きになりました。

MCから続く曲の特別さ


続いて
鮪さんのMCから繋がる
MUSIC

結晶星

また違う意味を含んで聴こえて
切なくて、染みて。

ライブってやっぱりそこもいい。
イヤホンで聴く曲ももちろんいいんだけど
曲前にボーカルが繋ぐMCの中身で
何倍も何層も
その曲に意味が籠る。

その熱くて切なくて頼もしい言葉を聞いた後に
聞ける曲は
何物にも変え難い。

ないものねだり

昔の曲も、最近の曲も、
盛り上がる曲も、流れていった。
個人的には、TIMEを聴けたのが新鮮だった。

そしてチャーハンのくだりもしっかり。
おなじみのコール&レスポンスも
久々に私たち大阪のファンに
おかえりと言わせてくれました。
ありがとう。

あの2人のことと、掲げ続けるKANA-BOONの看板


そして残り2曲になったとき
鮪さんがより真剣な眼差しで口を開いた。
(以下記憶の限りです。
細かい部分は実際と異なるかと思います。ニュアンスが伝われば幸いです。)

みんな気にしてると思う
2人のこと

俺の夢は叶わなかった
高校時代からずっと一緒にバンドを組んできたやつらと、ずっとバンドをやっていくって夢は
破れました

でも音楽を続けてる

俺は優しい
自分でいうのもなんやけど笑
(鮪さんが作った曲を身体に染みつくくらい聞いていて、人生の要所でその曲に救われた私たちからしたら、本当に優しいお方なんだと、話したことがなくても十分分かります)

でも、甘くない
優しいけど甘くない

おれは、そういう決断をした。
だから、文句なら俺に言ったらいいけど
文句を言わせないくらいの姿をこれから見せていきます。

バンド名も
この汚れた看板を背負っていくことにした
いろんな理由があるけど
もうKANA-BOONは俺たちだけのものじゃないから

おれだって、自分の好きなバンドがこんな風になったら
そりゃ悲しいと思う

でも、KANA-BOONはみんなと一緒に作ってきたから、そのくらいまでやってきたバンドだから。
KANA-BOONがあって嬉しいでしょう、だから。
これからも続けていくし、一緒に作っていきたいし
俺たちは、これからのKANA-BOONを見せていきます。
(後半ちょっと怪しいごめんなさい)

転ばないことが大事なんじゃなくて
転んだ後にどれだけ立ち上がれるかだと思う。

俺は何度も何度も立ち上がって立ち上がって今ここにいる。
だから
そういう生き方もあるんだなって
そういう人生もあるんだなって
そう見ていてもらえたら嬉しい。

鮪さんを好きな理由はたくさんあるんやけど
今日でそれが、鮮明になった。

鳥肌が立ったところが何個もあった。

まず、汚れた看板を背負っていくこと。
汚れた看板って言われて、改めて、確かに世間的にはそうだよなって思った。

当時、バンド名変えないんやってSNSの誰かのコメントで見て、ほんまやなあ、でもKANA-BOONが続いてくれて嬉しいなあって思ってたけど

汚れてるって分かった上で
KANA-BOONのバンド名を選んだ鮪さんの覚悟と
私たちファンの気持ちもそこに乗せてくださってたことに
どこまで懐の大きいバンドなんだと震えた。

名前も変えて、気持ち新たにバンドをやっていきます!
というバンドがいるのをよく知っている。

何もファンに告げずに解散してしまったバンドも知っている。

そんな音楽界の中で、あえてこの看板を掲げて泥をこすって、むしろその泥ごと味に変えて、大事にしてくれているその覚悟に
虜にならざるをえないんじゃないだろうか。

転んで転んで泥だらけかもしれないけど
それでも何度も立ち上がるKANA-BOONは
私の目にはどんなバンドよりも光って光ってかっこよく見えた。

少年ジャンプの主人公


そして最後の言葉。


大事なのはどれだけ立ち上がれるかだと思う。

少年ジャンプの主人公なんよ、鮪さんは。
熱くて熱くて泣けた。
私も少年ジャンプが大好き。
憧れと、かっこいい精神と、努力と根性と友情と勝利がぎゅうぎゅうに詰め込まれたあのジャンプが大好き。

叶うなら現世でも、その精神を忘れずに生きたい。
そうは思っていても、ふとした瞬間に弱い心が出たり、人を妬ましく思ったり、すねたり、ジャンプの主人公ならしないような言動をしてしまって、ああまだまだ人間だなあって思ったりもするんだけど

鮪さんは、生身の人間で、同じ現世を生きていてなお、少年ジャンプの主人公なんです。

めちゃくちゃ強いんです。
負けてもこけても泥がついても
何度も何度も立ち上がって
あの光るステージに立って
私たちの前で歌ってくれる。
自分だってしんどい時だってあるだろうに
私たちに勇気と元気をくれる。

こんなに強くて泥だらけでかっこよくて光ってるバンドマン、私は後にも先にも鮪さんだけだと
今日強く強く思いました。

大好きすぎる。
ヒーローなんよ。現世の。
憧れのジャンプの主人公すぎるんです。

そして自然体。
全然奢らず、押し付けず、下手にも出ず
ずっと自然体。

そんな鮪さんを、人間的にずっと尊敬している。

自分を、KANA-BOONを、
大きくも見せず、小さくも見せず
ありのままを
恥ずかしがらず、強がらず、
自信を持ってそのまま、
生き様を見ててくれと
ライブハウスの後ろの席までまっすぐ響く声で
伝えてくれた鮪さんは
本当に世界中のバンドマンで1番かっこよくて
強かったです。
私たちのヒーローです。


ラスト2曲 意味がありすぎるセットリスト


最後の2曲が始まった。
フカ

何度も何度も何度も何度も
立ち上がり歩き出す

なんて意味のこもったセットリスト
今日の梅田の夜は特別だった。

そしてラストは
まっさら

まっさら
は、
めしださんがいて、4人のkanaboonでリリースした最後の曲、だと思う。
だからこそ、鮪さんにとってどの曲よりも意味があるものだと思うし
我々ファンにとっても
一つの節目となるようで、切なさを帯びながらも未来へ伸ばす手を歌ってくれているようで
思い入れのある曲だ。

現在 過去 未来
君と繋いでいたいよ
感情を 心の奥を

「おーおおおーおおおー」

最後の鮪さんの叫びともとれるような
響き渡る声が
何度聞いても
毎回聞こえ方が違うようで
でも込められている祈りは一緒のようで。

この瞬間が
メンバー4人で奏でた音が
ずっとずっと
鮪さんの声が続く限り
あわよくば続いたらいいな と願いが込められている気がして
だから最後まで
肺いっぱいの空気を吐き切って
歌っているのかなと。

私はそう感じて、最後の一音まで耳を澄ませて
身体中を澄ませて、その音を捉えたいと思ってしまう。

見事なラストだった。

アンコール

MCで鮪さんが、始終にこにこ。
こっちまで嬉しいよ。

事務所とのすり合わせなく勝手に、アルバムを次は出しますと宣言!
なんと休止期間中に
20曲ほど新曲を書いたそう!!

すごくない??
ほとばしる才能!!!
音楽の神はまだ俺を見放してなかった!!


無邪気な笑顔で会場を沸かす鮪さん。
いやあ、こういうところが好きなんよな。
こういうところに惹かれる人たちがいっぱいいるはず。

私も無邪気に笑って
頑張ったことは頑張ったと
言える人間になりたい。

休止期間といえど20曲ってすごい!
私はちょっと体調を崩して会社を2ヶ月くらい休んでいた時があったんですけど、一作お話を書いただけで
漫画読んだりぐーたらしてたなと、悔しさもあるけど顧みちゃった。

やっぱり好きだからこそ、の気持ちが大切で
好きだからこそ曲作ろってなるし
好きだからこそ悩めるし
好きだからこそ、そこに時間を費やせるしで

私は今の仕事、好きなのかな
好きになった方がいいのかな
そうか文章を書くことで何かを成したいっていう今の気持ちに従っていこうかな

って考えさせられた。
鮪さんの生き方に、
勝手に私はたくさん刺激をもらっている。

そんでマーシーも一曲書いたらしい!!

すごいんですよマーシーって
俺よりいい曲を書くなぁ!
作曲が簡単やと思われるやろー!

って
屈託ない笑顔で紹介する鮪さん。

マーシー!!
すごいよ…
頼もしくて、鮪さんにマーシーがいてくれて
KANA-BOONにマーシーが入ってくれて
本当に良かったと
ファンなのに親のような気持ちで思いました。

ワンマンツアーもしたいよねという話になり
無邪気な鮪さんがコールアンドレスポンス。
「関係者の人〜!!」
クラブクアトロ中を震わせるボリュームで
大勢のファンの声が何重にも響いた。

なにこれ本当に楽しい!
やっぱりKANA-BOONのライブは最高。

活動休止していたことなんて一切脳裏を掠めないくらいの、
鮪さんの明るさと笑顔とお茶目さで
あ、KANA-BOON完全復活やん。

と誰しもが思ったことでしょう。

「復帰直後だし
とりあえず1発目の大阪のライブハウスはクアトロで!」
と思った関係者の方々。

KANA-BOONはこんなもんじゃない!
もちろんライブハウスで近いのはめちゃくちゃ嬉しいんだけど!
新体制のワンマンツアーも全力で成功させるだろうし
こんなにもファンに愛されているバンドなんだから!

次はホールで、たくさんのファンに愛されるKANA-BOONを見たい。
ワンマンツアーが今からすごく楽しみです。

スターマーカー

アンコールラストは
スターマーカー

大きく左右に振られる手がいくつもいくつも重なってステージが見えなくなるくらいで
KANA-BOONが本当に愛されたバンドなんだと
フェンスを背に眺めながらしみじみと感じていた。
自分も全力で手を振りながら
一音一音を噛み締めて、そしてこの時間が嬉しく楽しくて、愛がますます強くなった、
熱い梅田の夜でした。

ラストは
サポートメンバー2人を含む4人で
清々しい笑顔を浮かべながら
お互いに肩を叩き合って
ステージの袖へと姿を消したKANA-BOON。

ああ。最高だった。

会場の熱気で
ライブ前にはがっつり結露していたいろはすが、
終了後口に含むとぬるい水になっていました。

今日の熱気を物語る証拠。
これすらも嬉しい。

あー。
何度も何度も
私も立ちあがろう。

大好きです。ありがとうKANA-BOON。
まだ知らない人には全力で聞いてほしい。
こんなにカッコいいバンド、知らないだけで大損してるよ。

これからもKANA-BOONの進む船に乗って
その未来を一緒に見ていきたい。

〜〜〜〜〜

以上、約6500字の即興ライブレポートでした。
あなたにほんの少しでも、この夜の熱狂が伝わればこんなに嬉しいことはないです。

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