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会話に証拠は要らない

(2022.8.5編集)
多分相手はこの辺に投げてくるだろう。こう返したらこう返ってくる。そんな予想を立てながら会話のキャッチボールができていく。
しかし、価値観の違う相手とはこの予想大体外れ、キャッチボールは続かない。
自分は予想を立てるとき、自分の本音で向き合うがどうやらこれは中々信じてもらえないようだ。
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「体調悪いから、都内まではいけないさぁ。」そう話すと仲良しの友達なら、
「じゃありりいちゃん方面までいくよ。」
と返ってくる。

しかし価値観が異なる他人には仮病を使われたと思われる。どういう思考がそんなネガティブ解釈を招くのか、または日頃の私がネガティブな彼を招いたのか、わからない。
ただ不機嫌をぶつけられると「その日、仕事だから違う日程にしてください」と嘘を言うべきだったと、本音ではできないキャッチボールが哀しくなる。
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「今日か明日の夜、電話してよい?」と言われる。
「明日明後日は仕事で、疲れたら精細を欠いた会話になるから平日の電話は難しいよ」と応える。
この後、私は相手に「じゃあ、週末は?」との回答を期待するが、
相手は、拒絶されたと感じ私をブロックする。
週末にして欲しいなら自分から提案しなければならないのだ。しかし用件のない私としてはその一言を失念する。

だから、はじめから最後まで期待しないで対話する。まだ日が浅い人は、どんなボールを投げてくるかわからないから、構えなきゃいけない。問われていることに答えても受け取ってもらえないこともある。だから、補欠のボールも必要。
長年の友もいつどう解釈変更が生じるかわからないからビクビクする。
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最近、いつの間にか証拠LINEやメールを出しながら上司や友人と話す自分に気づいた。面接の時はまるで言い訳しているような自分になっていた。

友達に、「りりいちゃん、どうしたの?そんな話し方だと受からないよ。誰もりりいちゃんが嘘つきなんて思ってないよ」
そう言われてハッとした。
自分は、世の中に怯え始めていたのだ。
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会社やプライベートで会話が通じない人、想定していた法律と実際の法律が違うことで不機嫌になる人までいる。大人になれば誰もが感情を剥き出しにせず、理解力に富んでいると思い込んでいたのは誤解で、子供の世界と相違ない。

疲れすぎて「ありがとう」を言い忘れたらそこでおしまい。誤字脱字やチャーミングさは、マイナス印象。タイミングは逃せないからずっとスマホを見なきゃいけない。とにかく常に完璧に、そんな自分が必要と思い込んでいた。
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いつの間にか忘れていた。会話は楽しい一時のためにあることを。
他人が私の発言を嘘と思おうが、本当と思おうがどうでもいい。私は自分の心に正直に生きていくのだから。
会話は相手の話をよく聞いてそれに答えること。
そして、会話をするのは、人と話すことで新しい自分に気づいたり、忘れていたことを思い出したり、元気になったり、とにかく楽しいから。
当然の如く裁判みたいな証拠の出し合いは要らない。
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人生に誤解はつきもの。そして誤解があった時には相互理解のチャンス。そんな当たり前のことに怯え始めていた。
答えは自分の中にある。他人の圧やどうでもいいおじさんの不機嫌に怯えず、私を生きていきたい。そしてそれが通じる人との対話を大事に、続けられたら良いだけなのだ。
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体調不良を信じてくれない知人にもう一度、LINEした。
「本当に体調悪かったんだよ、証拠はないよ、だけど本当なんだよ。」
返事はないが、これからもこうして正面から人と対話していきたい。本音で話して本当の自分でいられる場所ほど楽しいから🌸

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