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有言実行は殆どないから、大事にしたい。言葉は求心力を得るためのリップサービスのこともある。

有言実行が当たり前で、約束は守られるものだと信じ切っていた。特に社長や総理大臣などトップの人間に対しては、トップになるほど能力があり、政治力を手にできるほど人間性も優れているはずだから、約束は守ってもらえると思い込んでいた。
ただの人なのに、特別視していたのだ。
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トップになった者は、
「能力があって」→「多くの人に慕われ」→「政治力が高まり」→「トップになる」
というものではない。
「政治力が欲しいから」→「多くの人へのリップサービスで気を引き」→「一瞬、人がよってきたときに、自分の成果又は貯めていた他人の成果を我が物にし」→「トップになる」
という場面もある。

トップになるのは「選ばれた者」ではなく、「選ばせた者」であり、
手段として、リップサービスを使う。
本人たちは約束を蔑ろにすることが、
多くの人の信頼を裏切り、失望させ、
ひいては政治力を衰退させていることを知らない。

例えば、政治家が「女性活躍のために全力」と言っても、気にとめる人はなく、女性からの支持率は上がらないように。
例えば、近隣国から発射されたミサイルの迎撃か可能であると信じて従う人がいないように。
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他方で、「出来ないことを出来る」とリップサービスしなければならない人の気持もよく分かる。
なぜなら、「迎撃出来る」「女性も活躍出来る」と言っておくことで、マスコミや国民からの反論を一時でも抑えないと前進が難しいから。又は、本心から「迎撃可能」「女性活躍」と思っても、事後的な状況の変更で出来なくなることもあるため。

出来事1つ1つと向き合うなんてやっていられない。決断する好機を逃すことになりかねないのだから。
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出来ない誓いをすることで、その場を凌ぎ、次に進む。上の立場になればなるほど、国民や組織のお願いが大きくなり、期待を持たせて落ち着かせることは、致し方ないのだろう。
他方で、上になればなるほど、その発言は信頼性が高く失望も大きい。

その場を凌ぐだけの発言は、一瞬で求心力を得て、一瞬で散っていく。
その不利益は、信用した人間に返る。

それは、浮気はしないと誓った人間が、浮気した時にその場しのぎでついた嘘にも似ている。収まった怒りは後日、裁判所で爆発することもある。
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私は求心力を求めていない。だから「今度」「やってあげる」とは決して言わない。やるときは勝手にやっている。
しかし、この様な仕事の仕方は代表取締役と主査に「損する」と言われ、多くの人に「私のことをどう思っているの?」と責められる。
だから、リップサービスで愛情表現をし、求心力を発揮することも上手く生きるのに必要だろう。しかし、それをやっても私は幸せではない。
自己PRの毎日に残るものは人との繋がりではなく、疲労だけなのだ。

他方でリップサービスをしないことも草臥れる。それは、私からの愛情を求めているのにもらえなかった人に追求されるから。
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自分は平民だが、それでも沢山の人に求められ、出任せで逃げる人の気も分かる。

求心力を求めた結果、トップに上り詰め、背負うことになった沢山の人のお願いは重いよね。リップサービスで反乱や氾濫を未然防止したくもなる。

それでも私は、「貴女を監査役にする」「貴女を部長にする」との言葉が実現されると信じ切っていた。それは役が欲しいのではなく、現部長から解放されるから。
きっと実現は困難だろう。今さら気づいた。上の立場で生きる重さと、まとめる苦悩から、一時でも私の気を引くための嘘をつく必要性があったことを。
又は、事後的な状況の変化に合わせなくてはいけない状況になったことを。

ただそれでも私は、リップサービスはやらずに生きていくと思う。それは、言わずにやってくれていたことがすごく心に浸透し、ずっとありがとうの気持ちが消えない、真の求心力だと知っているから。
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人の発言で判断した自分の愚かさは、自分に返ってくる。あの時、私は誤ったのかもしれない。

そんな時だから、
いつも何も言わずに、誕生日にはプレゼントを送って、時たま電話をくれる友人を思い出す。
風邪をひいた時、玄関にカツ丼とティッシュを置いといてくれた優しさを思い出す。
本当に大事にしたいのは、多数からの支持ではなく、一人一人の優しさ。
信頼してくれていた思いを蔑ろにしてまで自らを「選ばせ」「トップの座につく」必要性は、私にはない。

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もうすぐ4月ですね。あっという間です。

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