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amazarashi「永遠市」への旅✧♡①

 今、この一泊二日の旅を終えて、家に帰って来て自分のパソコンの前に座っているところです。とても興味深い、楽しい旅だったなと思いました。
 

 ちゃかしの姉の協力を得て、amazarashiのコンサートへと出かける旅が始まった。当日は、同じコンサートへ出かけるという通称、やさぐれ(amazarashi仲間、lineのハンドルネーム)の車に便乗して行くことにした。ところで、この季節の青森市に出かける者としては、私だったら、絶対、鉄道を使う。
 雪の舞う道路を運転しないためである。

 運転したくないから。
 だって、怖いもん( ´艸`)

 しかし、やさぐれは車で行くというのでラッキ~💖と便乗することにした。やさぐれは落語もスキらしく、ある落語のチケットをすでにとっていた。しかし、突然、amasarashiのコンサートの日程がかぶさり、自分の母にその落語のチケットを譲ったという事である。

 そこで、話は少々複雑になるが、当日は仕事を半分終えたやさぐれが自分の家に帰って、昼食を取り、準備をし、私の家に迎えに来てくれる。
 八戸市を出発した車が、やさぐれの母のいるおいらせ町に行き、母を迎えにいって、青森に向かうという筋書きである。

 そして、軽自動車のやさぐれは、高速道路や、みちのく有料道路などの便利な道路を使わず、ふつうの車道を行くという事であった。
 正直私も、この季節に運転しないため、どっちが正しいのかは知らない。それはやさぐれの勘と経験に任せる感じである。
 
 当日の朝は、よりによって、雪の降らない八戸市にも雪が降る。
 こんな、やっかいな朝かよ!
 と思わないでもない、寒波直撃の朝であった。
 朝、窓から外を見ると、真っ白。

 その朝、いつもの温泉に出発した私たち夫婦は、いつもと違う早い段階で国道が混んでいるのを観て、いつも20分とか30分とかで温泉に着く道路が、今日は1時間かかりそうだね?と英断を下し、近所の温泉に方向転換。

 いつもと違う温泉で体を洗い、温まった。
 家に帰ってブランチ。洗濯、身支度、休憩。

 やさぐれの迎えまで準備をして待つ。
 ついに当日が来たのだと、どきどきしている。
 そして出発。

 やさぐれの母の待つおいらせ町へ。
 合流し、ついに青森市に向かう。
 小柄でかわいい陽気なママだ。

 道は八戸市をすぎるにつれて、どんどん想像通りの怪しい道路になってくる。

 道路わきの木々には重たそうな雪が積もっている。
 屋根の上に積もった20㎝はありそうな雪の層。
 信じられないぐらいの吹雪。
 霧のような一寸先が見えない道路。
 行き交う車のタイヤでついたでこぼこした轍。
 物凄く困ったと言うほどではないのだが、ちょっと嫌な感じを受けながら、どんどん青森に進んでいく。


 しかし、観ている分には、本当に凄味のある美しい景色なのである。緊張しながらハンドルを握るやさぐれが、時々、景色の美しさに声をあげる。
 吹雪の中に晴れ間があり、時々、雪山が細部まで太陽に照らされる。
 カメラを持参しなかったことが悔やまれる私。
 amazarashiのコンサートに、今日青森市に訪れた人々は、青森の美しい雪景色に、きっとハートを掴まれる。

 こんな季節に車で青森市に進んでいるなんて、本当に重要な用事がある人々だけだろう。
 お母さんの明るい楽観的な人柄が、やさぐれの運転の緊張を解いているようだ。元は、青森市内に住んでいたというやさぐれ親子は、雪についての想い出を語り、こうすれば大丈夫、と母が笑う。

 この目の前の親子のツーと言えばカーみたいなやりとりを聴いているうちに、姉と約束した15時を20分ぐらい過ぎた後、ホテルに着いた。
 ベッドに寝転んでいる姉を観て、心からホッとした。
 いよいよちゃかしの姉と共にamazarashiへの旅は始まったのだ。

 やさぐれ親子と、我々姉妹のホテルはすぐそこの場所であるが、同じホテルではない。

 今後の段取りを考える。
 やさぐれ親子と再会し、みんなでビールで乾杯したいという希望。
 やさぐれママの会場は駅前。
 我々の会場はリンクステーションホール青森。
 反対方向にある。
 でも、まずは駅前でみんなで乾杯できればいい。
 ラインのやり取りをした後、駅に向かって移動。

 駅前にある青森食堂に、集合し店内に入る。

 あったばかりの4人で乾杯。

 青森の名物味噌しょうがおでんを頼み、ビールを飲む。

 楽しいのだが、いい場所だけに行列になる人々が見える席でもある。
 時間まで粘って、会計をし、やさぐれママと別れて、我々は6時開場のリンクステーションホール青森へと向かう。

 歩きである。
 駅から30分の距離を歩く。

 青森市は雪が降りしきっている。

 雪の降る青森市の中心街にはアーケード街でもあるのだが、流石にアーケードは途中で終わり、雪が降りしきる中を歩く。

 眼の前を歩く足の細い青年がamazarashiの布製バックを肩にかけている。我々以外にも続々と会場に集まりつつある。

 amazarashiの歌が自然にうかんだ。

「行けども行けども降り積む雪ばかり」

 

 歩きながら、聴いていた歌が蘇ったのだが、この歌って、まさに、青森市の雪の降る日に歩いている光景に、ピッタリだと思った。

 「行けども行けども降り積む雪ばかり 終わりは見えない」

 そうやって、雪の降りしきる中を、ひたすら歩いて、会場に着いた。
 コンサートの前から、コンサートは始まっていた。

 amazarashi「永遠市」2023✧♡



 


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