進学校のやり方✧♡
本校は市内で2番手の進学校。なんとかして1番手に勝ちたい。
そこで、英語に目を付けた。学校生活に英語を使うようにと色々なことが導入される。
お昼の販売をしている人が英語圏の人になった。ただでさえ長蛇の列のお昼の販売が、気が遠くなるぐらい時間がかかる。
「こんなことを考えた校長を殺したる!」
と、腹が減って殺気だった級友が、毎日叫ぶ。
自分が買いたい食べ物を英語でなんというのか?餡掛け焼きそばとか、色々・・・わからん。
確かに実践は重要で、腹立たしいがこの知識は身に付くだろう。
生徒は必死だった。
しかも、それだけではない。昼食を制した校長は、保健室の先生も、英語しか話せない外国人を採用したのだ。
保健室だよ!?
具合が悪いのに英語に変換している余裕あるかって話。
でもまあ、校長の実践的英語使用の企みはなかなかというべきものだが。
ついに、たまりかねた生徒会長が校長室に直訴を試みた。
生徒会長が、校長室の扉を開けた時、校長の後ろに控えたパイプを咥えた人物を見たそうだ。
すべてはGHQの仕業だったとは!!!
(本文457字)
【アメリカ製保健室】 のお題で、 【どんでん返し】なショートショート