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なんかスキ

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よくわからないけど、スキだと直観的に感じた記事を集めてみた。  何がスキなのかは、集めているうちに気が付くかもしれない大笑。
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#アート

成長の季節に解き放ち ひらめく

第10週 6月9日〜6月15日の記憶。 それを探る試みです。 一年間のルドルフ・シュタイナー超訳に挑戦中です。 今週は、自然が様変わりしてゆく姿と自らをシンクロさせて、気づけなかったことに気づく。それは、大いなるものとあなたの関係性のことだよ!という、ややアグレッシブな活動をうながされております。あなたの体験は、あなただけのものではない。 では、読み解いてまいります。 *      夏へ向かう季節   太陽の輝きがひと回り成長する、   私の日々の感情を   果てし

写真作品「半透明の時間」

わたしは、具象表現と抽象表現、あるいは日常と非日常の架け橋となる美を表現の中心に据え、アート作品の制作と発表を続けている写真家です。 これからご紹介する「半透明の時間」は、2023年7月、福島県福島市郊外の風花画廊において、個展を開催し発表した作品群です。 このnote記事では、それぞれの写真に籠めた精神をあらためて解釈し直し、自問自答や散文、詩に似た形で付記しました。それは解説でもあり、場合によってはそうでなくもあり、わたしの心が漏らしたつぶやきのようなものと受け止めていた

目覚めへの囁き

その時間が訪れる一日の終わり 街が寝静まった後の夜のその後の 飛び出してゆくその先へ いつものあの場所へ 時を越えて この場所を越えて 色とりどりのあの花の咲くところへ さあ いこう アクリル樹脂 B3サイズ 1995 夢の時間は大切な時間。3歳くらいの子供のころから、朝起きて玄関の外に出た時に表の道路一帯に残っている匂いを嗅いでいました。陽が昇って朝が来る前の匂いです。言葉を覚えた後には「おっきい人たちが来てたよ」って言っていました。その後にさらに「巨人さ

いつか見た風景 45

「健全な無関心推奨週間」  いつもより散歩の足を伸ばしてよかった。さっきトイレを済ませておいてよかった。保湿クリームを顔や手に忘れず塗っておいてよかった。年寄り臭い格好じゃなくてよかった。黒でコーディネートしていてよかった。ベンチの隅っこに座っていてよかった。最初にジロジロ見ないでよかった。さてさて、最初の一言目は何と言って声をかけようか?                 スコッチィ・タカオ・ヒマナンデス  ぼんやりしている心にこそ恋の魔力が忍び込むって言ったのはシェイ

いつか見た風景 43

「虫の知らせが届くまで」  2500年も前から中国ではそう言われていたらしいよ。生まれつき人間の体の中には3匹の虫がいるってね。頭に一匹、お腹に一匹、それから下半身にも一匹ってさ。虫たちが何をしてるかって? それが驚いたことに人間が悪い事をしていないか監視しているんだよ。虫たちは庚申の日の夜に人間が寝ている間に体から抜け出して天帝に報告するんだってさ。あ、天帝ってのはこの世の創造主みたいな神様って感じかな。つまり昔流に言えば先生に告げ口する学級委員みたいな奴がさ、私の体の中

【作品紹介】事を成して 無事に帰る

 ようやく完成した拙作『茄子に蛙』。  この根付は ” 事を成して 無事に帰る ” という意を込めて製作しました。  即ち「茄子=成す」そして「蛙=帰る」を掛けているのです。こうした言葉遊びもまた、根付が内包する面白みのひとつと言えるでしょう。  此度は、古典からの引用ではなかったので、手本となるような雛形は無かったのですが、茄子にしても蛙にしても、数多の名人上手が題材にしてきたわけでして …… 。  さすれば、この凡庸なる若輩は、今は亡き名人上手たちが放つプレッシャー

【告知】本日開店 はじめの一歩

 11月1日 吉日也。   「はじめの一歩」と云えば、人気ボクシング漫画が思いついてまうけれど、此度の「はじめの一歩」とは、僕が製作した作品を販売するネットショップの開店を意味します。  それは小さな一歩ですが、これまで僕が経験してきた販売方法とは違って、趣味趣向の異なる方々の目にも触れることにもなるので、曰く難い緊張を覚えていたり(笑)。  さわさりながら、自己表現できる場所が今まで以上に広がったと考えれば、ある種の愉快さも同時に感じるのです。  ネットショップを通じて

いつか見た風景 10

「忘却の作法」  忘れたくないものたちには、それぞれに理由がある。それぞれには背景があり、プロセスがある。何よりそのものたちが持っている固有の匂いが存在する。だからそのものたちを忘れないために書くこの記録には、タイトルが必要だ。                     スコッチィ・タカオ・ヒマナンデス  今思い浮かぶ私のお気に入りのタイトルはと言えば、アンソールの「酢漬けのニシンを奪い合う骸骨たち」、ダリの「記憶の固執」、フリーダ・カーロの「死を考える」、シャガールの「

いつか見た風景 4

「夜の監視人」  トイレから出ると、ちょうど私の息子を名乗る怪しい男が帰宅した。    最初は警戒したが、案外気が利くいい奴だ。夕飯はどうやら毎日奴が当番のようで、何か買って来てくれたり、週に何回かは台所で料理も作る。奴は時々マシンガンみたいに話すから、何を言ってるのか全く分からないこともあるけど、後から必ず「別に怒ってる訳じゃないからさ」って気まずそうに言って来るんだよ。きっと何かやましいことでもあるんじゃないかな。そうそう、夜はリビングのソファに陣取って、寝るんだか寝な

【作品紹介】尺 鮎

 夏の風物詩に数えられる「 鮎の友釣り 」。  その時節を迎えると、清き流れの川岸は釣り人の熱気で充満します。そして誰もが、良い流れをものにして多くの鮎を釣ろうと躍起になるのです。  しかしそれは、川の中も同様で … 。釣り人だけではなく、鮎の方も熾烈な 縄張り争い を繰り広げているのです。  釣る側も釣られる側も、同時に似たような時を過ごしていると云うわけです。ちょっと距離をとって眺めてみると、実に滑稽な話ですよね(笑)。  そんなこんなで、鮎釣りの解禁前に完成できて安堵

人はなぜ絵を描くのか

こちらの記事は私が運営している BLOG「絵.cocoro」の記事の内容を 転載したものです。 元ページはコチラ 人類は旧石器時代から 絵を描いていたことがわかっています。 また、作例として残っていたのが その時代のものなだけで、 もっと古くから絵を描いていた 可能性も大いにあります。 今回は美術以前の、 人はなぜ絵を描くのかという 人間の本質に迫る内容を、 斎藤亜矢さんの著書と共に考察していきます。 人はなぜ絵を描くのかホモ・サピエンスの歴史で文字をもたない 文化は