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妄想女がリモートで新卒研修やってみた

4月に入社されたGMOペパボ株式会社新卒11期生に向けての研修を担当することが決まったのは、1ヶ月半ほど前のこと。

私自身新卒3期生として入社したものの、一度退社し昨年再入社した身であるため、新卒で入社される方達と交流できることができる研修担当になれたのは大変光栄で、ありがたいことであった。

これはもうやるしかない……!
妄想コンテンツばかりを垂れ流す先輩として、伝えられることは余すことなく伝えなければ……妄想の楽しさとか、妄想の素晴らしさとか、Let's enjoy 妄想Life!とか!

というわけで、完全に私利私欲にまみれた「私得!妄想新卒研修」の準備が始まった。

※注意)ちゃんと真面目にやりましたし、この記事は真面目な内容です

1. 「新卒研修」問題点として想定したこと

燃えに燃えノリノリで引き受けたはいいものの、「シンソツケンシュー」ってやつ、ぶっちゃけどうすりゃいいのさ。うん年前の自分の研修とは日数も違うし、時代も違う。そんなことより詳細全く覚えてない。
というわけで、研修を行う前に、まずは問題点について考えた。

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1-1. リモート研修による心理的距離感

会ったことのない人間に対して距離を感じてしまうのは致し方ないことだ。
しかしながら私は「研修」において、同じ会社の仲間になってくれた新卒のパートナーと単純に仲良くなりたかった

我ながらとてつもなくアホみたいな理由ではあるが、せっかく出会った仲間なのだ。ジャンプとかでもそうじゃん、ヒーローは大体出会ってすぐ喧嘩して仲直りして生涯の友になったりするじゃん。いや、喧嘩はしないけども。しないけども、ジョセフ・ジョースターとシーザー・ツェペリみたいになりたいじゃん。

ともあれ、リモートであっても心理的距離感を抱かせることなく研修を受けていただきたいと考え、様々工夫をしてみたので一部を紹介したい。メメタァ!

資料に全員分の小ネタを入れ込む

事前に自己紹介プレゼンを行っていただいていたので、そこで得た情報を元にプレゼン資料に12人分一人一人の小ネタを入れ込んだ。

例えばシルバニアファミリーがすきな方用にはシルバニアファミリーの画像を差し込む、入社前に作られたアプリの画像を画面の端に映り込ませる等である。

これに良い効果があったかは正直なところわからない。
なぜなら、研修初日の朝の段階で、11期生たちは全員私の妄想テレビ出演の際の画像をMeetの背景にしてきてやがったからだ。

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そう、全く心配いらなかった。

リモートによる「心理的距離」とやらは私たち旧世代が作り出した幻影であり、簡単に言ってしまうと取り越し苦労、というやつだったのだ。
リモートネイティブ世代はすでにそんなこと乗り越えて入社してきているのだと感じた瞬間だった。

(これもう超おいしくて最高でした!)

1-2. リモートでのコミュニケーション

基本的なテキストでのコミュニケーションはSlack、記録として残すものはGHE、ビデオ会議ツールはGoogle Meetを使用した。

私の研修に入った段階ではすでに上記ツール及び円滑なリモートコミュニケーションはマスターした状態だったため、こちらから特段注意してアプローチを行うシーンはなかった(入社前からすでに習得済みだったかもしれないが)

ただ、少しでもコミュニケーションが楽しくなればと思い、以下のようなmeet背景を作成した。

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不在時トイレに行ったことがわかる

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ホスティング事業部の方に使用していただいた背景
我々は11期生がだいすきだ

1-3. 知識の差

私が普段担当しているホスティングサービス(ロリポップ!・ムームードメイン等)について研修を行ったが、11期生はエンジニア・デザイナ・ビジネス職・CSと様々な職種の方がいらっしゃるため、人によっては耳慣れない・難しいと感じる方もいるだろうと想定していた。

実際、初めてサービスを使う方が半数以上だったため、「サーバー」や「ドメイン」の仕組みについて理解するのに難儀したと思う。

今回サービス理解のために、実際に商材に触れていただく時間をとったが、あえて【1人ずつ】サービスのお申込みから各種機能の使用、WordPressのインストール等を行っていただいた。
(Google  Meetのルームはブレイクアウトセッションでグループごとに分けて、その中で相談し合える形にした)

例年グループワークでやっていただいていたため、1人ずつ対応していただくか悩ましいところではあったが、「ユーザーさんがロリポップを初めて使う時、講義を受けることはできないよね」という先輩パートナーの声の通り、「ユーザー目線を理解する」ためにもどの職種の方も同じように対応していただけてよかったのではないか感じている。

ここで得た「わからない」や「難しい」がユーザーファーストなサービス作りに繋がる経験になってくれたら嬉しい。

また、11期生の中には、わからないことをまとめて先輩パートナーに質問する姿もみられた。本当に頼もしい方達が入社してくださったのだなと感動した。

1-4. ホスティングサービスへの親近感を持てるか

先ほども書いたが、「SNS時代」となったインターネットにおいてホスティングサービスへ親近感を持って楽しんで研修を受けていただけるかについてはとても悩ましかった。

これについては2つの目線でサービスを見ていただくことでホスティングの商材を身近に感じてもらいたいと考えた。

1つ目はユーザー目線である。後述する「サイト作成」や「お問合せ対応体験」のグループワークがそれにあたる。実際にユーザーとして商材を使って何かを作り上げる、ユーザーの疑問点を知るといった経験が、ホスティングサービスへの理解につながれば良いと考えた。

2つ目はサービスの担当者目線である。研修の序盤でホスティングサービスを担当する各職種の先輩パートナーに普段の業務の様子について講義をしていただいた。それぞれのサービスへのアプローチ方法について知っていただくことで、サービスがどのように運営されているのか具体的なイメージがつくと良いと考えた。

実際、ホスティングサービスを使ってみて「ロリポップが好きになりました」という声をいただいたので、良い取り組みだったように思う。

完全に余談だが私は弊社へテムルというサービスを心から愛している。

2. 主な研修内容

結局のところ実際に「リモート新卒研修」で何をやったのかについて紹介したい。

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ざっくりと上記4つについて研修を行った。
今回「サイト作成」と「お問合せ研修」について紹介する。

2-1. サイト作成

「ペパボのサービスを使ってアウトプットを楽しもう!」というテーマのもと、ロリポップ(レンタルサーバー)とムームードメイン(ドメイン取得サービス)を使用してサイトの作成を行っていただいた。

ルールは以下の通り。

・こちらで指定した「法人」のサイト
・WordPressを使用する
・SEOを意識する
・サイトに合った独自ドメインを取得する
・それぞれの職種の動きを意識する

短い時間でサイトを作成していただくため、ペルソナはこちらで用意した。

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妄想しちゃった☆
仕事なのに、完全に私利私欲〜〜〜〜〜!

PPTでそこそこの分量の設定資料を作ってる瞬間。
代表取締役社長の名前、資本金、設立年、本社、主力商品、エピソード。妄想に妄想を重ねている時、仕事でこんな幸せな時があっていいものかと思った。最高だった。

しかもみんな想像以上に最高の妄想会社サイトを作ってくれた。
ホスティング事業部の方々に集まっていただき、作成したものを「サイト発表会」で発表して頂いたが、サービス改善に繋がる意見も多く出てきて大変素晴らしかった。

作成してくれたサイト、せっかくなので一部を紹介したい。

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最後のキャプチャは私の妄想彼氏ケンジのアーティストページに書かれていた文章だが、「芸能事務所」のページを作ってくれたチームは小ネタが効きまくってて最高だった。
私もよおおういじられました。ありがとう。ケンジも喜んでます。

2-2. お問合せ研修

今回、お問合せ対応体験も行った。
担当者で作ったロリポップ宛のお問合せに対して、「ユーザーが真に求めているのは何か」を考え、案内文を作成していただいた。
狙いとしては「ユーザー目線」を学んでいただきたかったというところが一番である。

これに関しては他の研修との兼ね合いで全部で3時間程度しか時間をとることができず、もっと時間を割いてもよかったのではないかと反省している。
3人1チームで対応していただいたが、1人1問ずつ案内文を作成するよう指示し1巡することができなかったため、全員に体験していただくことができなかった。
完全に時間配分のミスである。

また、リモートであるため常に様子を見ることができない環境の中、サクッとアドバイスをするといった対応ができなかったのも悔やまれる。

時間配分については、来年の課題として残しておきたい。

なお、これまた余談ではあるが、お問合せ研修が楽しくなればと思いお問合せ研修で登場するページをわざわざ作った。
(11期生から「まさか存在すると思わなかった」と言われたり、コンテンツ内にコメントをもらったりしました。ノリが良すぎるで〜〜)

※SSL化されていないのはお問合せが「独自SSLを使用したい」という内容だったからです!ちなみにロリポップでは独自SSLが無料で使えるよ!(宣伝)

3. 工夫したところ

今回、新卒研修を行うにあたって工夫した点について紹介したい。

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3-1. アウトプットに特化した研修内容

弊社「大切にしていること」の1つは「アウトプットすること」である。

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私自身もアウトプットをとても大切にしているため、「新卒研修」で伝えられることの一つとしてアウトプットをとにかく楽しんでもらいたいという願いがあった。

そのため、研修の1つとして「弊社の商材を使ってのサイト作成」をしていただいたのだが、そのほかに、「Twitterで実況OK」というルールを作って自由に発言していただいた。
研修しながらの発信はなかなか大変だったと思うが、研修での11期生の様子については【#ペパボ研修】で確認していただきたい。

※ハッシュタグについては@hsbtさんにアドバイスいただきました!ありがとうございました!

3-2. 社内外巻き込むコンテンツでエンタメ感を出す

【#ペパボ研修】でせっかくTwitterを利用するならばと思い、ペパボ界隈の先輩社員に「初任給の思い出」についてのツイートをお願いした。

これについては、「初任給について社内でアンケートをとって11期生にお知らせすれば良いのではないか」という先輩からのアドバイスがあったのだが、時間がなさすぎて急遽研修2日前にTwitterで募集する方法に切り替えた。

様々な方にご協力は頂けたが、アンケート方式にしてお渡しできれば11期生にとっても回答者にとってもベターだったなと今でも思っている。

とはいえ、このツイートを見た社外の方から、「面白い取り組みですね」というお声を頂けたので、社外の方にペパボを知っていただくという意味では良い取り組みができたように思う。ちょっとしたお祭り感も出た。

3-3. 「#運動タイム」の活用

弊社では健康への取り組みの1つとして「#運動タイム」として週に2回30分ずつ運動時間をとることが認められている。

私自身この「#運動タイム」に大変助けられているため知っていただきたかったのと、座学の多い日々であったことから一緒に運動ができる時間を設けた。

Google MeetではYouTubeの画面を共有することもできるため、座ってできる眼精疲労をとるヨガを一緒に行った。

4. 便利だったこと

グループワークなど、ビデオ通話の中で部屋を分けたい場合、Google Meetの「ブレイクアウトセッション」が大変役に立った。

1度設定してしまえば、通話を切るまでは設定し直す必要もなく、管理者が自由に部屋を行き来することもできるので、グループでの活動の多い研修中何度も活躍した。
メインセッションに戻ってもらう際、タイマーでも手動でも可能で、時間制限をかけたワークの時にもごたつくことなく帰ってきていただくことができた。

1つだけ難点があるとすれば、管理者以外は自由に他の部屋を行き来ができないというところである(管理者が設定すれば移動はできる)
お問合せ研修時、査読担当として研修担当者が私以外にもう1人いるシーンがあったが、彼女が他の部屋に様子を見に行きたい時、管理者である私が逐一設定する必要があった。

しかしながら、万事この機能が重宝したので、今後も研修のみならず様々なシーンで活用していきたい。

ちなみにブレイクアウトセッションにて部屋を訪れた際、メンバーの1人が離席していたため、図らずとも私と私のセッション部屋が出来上がってしまった。何これ。

5. まとめ

弊社の企業理念「もっとおもしろくできる」である。

新卒研修を担当するにあたって、このもっとおもしろくできる精神を念頭に企画を行ってきた。

ホスティングサービスという、人によってはちょっと馴染みのない商材に対して、「楽しく」取り組めることを大切にしたかった。

そして私も「楽しい」と思える研修にしたかった。

「楽しいは連鎖する」というのが私のアウトプットにおける一つの信条でもある。
私が楽しいと思えない研修を誰が楽しいと思えるだろう。
だから思い切り楽しんだ。
妄想もしたし、面白いと思うことは全部やった。

今後サービスを運営するにあたって、社会人として働いていくにあたって、そして生きていくにあたって、「迷ったときは楽しい方へ進んでほしい」と思う。これはペパボの先輩から教わったことで、後輩に伝えていきたいことの1つでもある。

実際、楽しんでもらえたかは正直わからないが、「もっとおもしろくできる精神」で研修を作り上げる努力ができたことは、私にとっても良い経験となった。

何より、11期生の一生懸命に取り組む姿や、多くを吸収し楽しもうとする姿が私自身の大きな励みとなったのは間違いない。そういった意味でも、11期生にはとても感謝している。

またこの試みがきっかけで様々の方からお声がけ頂き、思いがけず新しい取り組みができそうな予感もしている。楽しくなってきたぜ〜〜!

最後になったが、研修に当たって協力してくださったチームの方々、尊敬する先輩、同期のあちゃ、いつも支えてくれる友人、Twitter上で応援してくださった方々、そして11期生、全てに感謝をしたい。

(あちゃだけ名指しでごめん)

おまけ

研修中、空き時間にはBGMとして音楽を流していたのが好評だったので、私が今回流した音楽達を紹介したい。

1日目オープニング前に使用。
「プラダを着た悪魔」の働くワクワク感を出したかった
2日目オープニング前に使用。
「ネタツイが思い起こされてもうそのまま聴けない」との声が多かった
「サイト作成発表会」前に使用。
Thrillerにしようとしていたが、発表会でゾンビってどういうことだよと思ってやめた。

3日目オープニング前に使用。
11期生にMARVEL好きがいたのでこの曲にした。

集合写真

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楽しかった〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!

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