自分を見つめ直し、幸せを手に入れる旅が始まった【第10期京都ライター塾 第1回受講レポート】
「文章を書くことを仕事にしたい」
新卒から7年半勤めた会社を退職すると決めた時、心の底からそう思った。
今までなんとなく、副業としてちらほらと書く仕事をやっていたわたし。だけど、依頼なんて年に数件あるかないかだし、旅系のエッセイをメインジャンルとして細々と書く仕事をしていたわたしは、コロナ禍の外出自粛ムードも相まって、そんな数少ない仕事もなくなった。そして、自身の妊娠出産育児に追われているうちに、気が付けば仕事で書くという機会がめっきりなくなり、現在に至る。
もう一度、イチから書くことを学んでみたい。どうせ学ぶのなら、もっと自分の書ける幅を広げてみたい。そんなことを考えていた時にふと目に止まったのが、エッセイストでライターの江角悠子さんが主宰されている『京都ライター塾』の存在だった。
京都ライター塾のゴールは、「ライターになること」ではなく「幸せになること」。今までの数少ない執筆実績経験の中でも、めちゃくちゃ消耗しながら書いてきた過去のあるわたしにとって、「あぁ、これだ」と、自分が求めていたものを見つけた気持ちになった。もちろん、すぐに受講を決めた。
講座は全部で6回。これを3か月かけて行われる。基本はZOOMを利用してのオンライン開催で、最終回のみ京都での対面開催。
先日、記念すべき第1回目の講座が行われたので、今回は、その講座のレポートを、自身の復習も兼ねて、ここに書き記しておく。
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書けるは武器になる
これからはSNSの時代。文字を見る機会が今までよりも格段に増えた。Facebook、Instagram、X、オウンドメディアなど。どれにおいても、各力が必要になってくる。
「書く」仕事には、様々な種類がある。脚本家、小説家、エッセイスト、コラムニスト、ジャーナリスト、翻訳家、そして、ライター。
書いて伝えることは、何においても力になる。自分の商品も書いて魅力を伝えられれば売れるようになる。書くことは、人生にも活かせる。
商業ライターとは?
ライターが活躍する場面は様々。WEBライター、紙媒体ライター、広報・PRもそう。その中でもジャンルがあり、美容、映画、グルメ、旅、スイーツなどなど。自分の得意な分野や好きなものがあると、他と差別化出来るので強い。
とはいえ、自分の強みが最初から分かっている人は多くない。無理に見つけるのではなく、ないならないなりにやり方はあるので、今すぐに見つからなくても大丈夫。仕事をしていくにあたって、他の人に見つけてもらえることだってあるし、書いていくうちに「あ、わたし、この分野好きかも!得意かも!」と見つかることもある。
ライターに必要な素質
①「伝えたい」という情熱を持っている人
ライターに向いているのは「書きたい人」ではなく「伝えたい人」。"~だから伝えたい"の想いが大切。
②読者のために書ける人
自己表現ではなく、"読者のために"どういう情報が必要かを考える。この記事を読むのはどんな人なのか?を想定して、必要な情報を書く。
③人の話が聞ける人(コミュニケーション能力の高い人)
情報をきちんと集めるために、人の話が聞けることは大切。ライターは、「美しい文章」ではなく、「伝わる文章」を書けることが必要(美しい文章なら、ライターが書く記事でなく小説でいい)。「伝わる文章」というのは「分かりやすく書かれた文章」だということ。分かりやすい文章を作るためには、そのための素材を集める必要がある。その素材を集めるためには、人から話を聞く必要がある。
どんな風に仕事が進むのか?
大まかな流れはこんな感じ。書籍や雑誌の支払いは物が出てからのことが多く、数か月後~1年後とかになることもある。支払い時期の確認は大事。
自分と向き合う
成功している人が幸せなのではない。幸せな人が成功している。成功と幸せは、「幸せ」が先。もし、お金も時間も能力もあるとしたら、何がしたい?自分が時間を忘れて夢中になったことって何?憧れる人や目指したい人は誰?「嬉しい」と感じるのはどんな時?これらを、自己分析ノートを使用して考えてみる。そして、そんな自分がどんなライターになりたいのか、ライターとして何を書いて伝えたいのかを考える。
3か月後になっていたい自分は?
この講座が終了する3か月後に、自分は一体どのような状態になっていたいのか、具体的に考える。
例えば、「自分の思ったことが書けるようになっている」だと曖昧なので、「週に3回noteの記事を更新できるようになっている」「WEBサイト〇〇に企画書を提出する」「〇〇(2500字)の記事を自分のブログに公開する」くらい、明確なものを。
わたしが掲げた3か月後になっていたい自分は「ライターとして5万円以上を既に稼いでいる」という状態。全ての講座が終わった後に、この1回目の講座を思い返した時に、これが叶っている状態を創り出せるように頑張りたい。
屋号・ビジネスネームを考える
屋号は、フリーランスとして活動するときにあると便利。今すぐ決めなくても問題はない(講師の江角さんも屋号「京都くらしの編集室」を決めるまで10年くらいかかったらしい)。
ビジネスネームは、活動する名前のこと。ポイントは、「分かりやすさ」「覚えやすさ」「検索されるか」の3点。例えば"山田花子"をビジネスネームにしてしまうと、検索した時に他にもたくさん情報が出てくるので、自分の情報が上にこない可能性がある。なので、検索のしやすさは結構重要。
グルメライターで、目立つように奇抜な名前をつけて覚えてもらう方もいる。どのようなビジネスネームをつけるかは、「自分がどういうところで仕事をしたいのか」で考えると良い。
情報発信をしていこう
講師の江角さんの仕事の依頼は8割がブログ経由で、2割が知り合いから、という割合。「この人がどういう人なのか」を、誰もが見て分かるようにしておくことが大切。自分を知ってもらうために、情報発信をする。
ブログが書けない理由は?
ブログが書けない理由は、だいたいこの5つに分類される。
・私なんかが書いて意味あるの?
「私」にしか書けないことがある。どう思ったかの気持ちは自分だけのもの。感情に不正解はない。ただの情報だけでなく、例えば「ここに泊まってどう感じたのか、どう思ったのか」という、主観(一次情報)を書けば、その人にしか書けない文章になる。映画を見てつまらないと思っても、つまらないと感じた自分の気持ちを否定しなくて大丈夫。「よく分からなかった」という感想も、自分の立派なオリジナルの記事になる。
・私よりもっと詳しい人がいる
今の私だからこそ書けることがある。初心者にしか書けないこともあるし、経験しているからこそ知りえたことを書けることもある。それぞれが強みになり得る。「トップレベルの人はすごすぎて参考にならないけれど、今の自分のレベルの少し上くらいの人のは参考になる」ということもある。自分の後ろにいる人はいっぱいいるはず。
・書いて、まわりの人になんて思われるか怖い
思っているより誰も読んでいない。意外と読まれていないし、まわりはそんなに気にしていない。でも、誰も読んでいないけれど、それでも読んでくれる人はいる。自分の記事にたどり着いてくれたことが奇跡でもあるので、そんな読んでくれるたった1人に向けて書く。そのたった1人は、自分でもいい。
・間違ったことを書いたらどうしよう?
きちんと調べてから書けばいい。正しい情報を伝えるように努めればいい。そして、自分の感情に不正解はない。自分が抱いた感情は否定しないこと。嫌なことは嫌と言っていいし、嫌だと感じたことはそれで正解。自分の感情は間違っていない。
・うまく書けないから書かない
書かないと上達はしない。そもそもうまく書けなくて当たり前。それよりも「何を書くか?」の方が大事。書いてないのに「書けません」は当たり前。まずは書いてみよう。
ブログを書くことの効用
「客観的に書く」と「主観的に書く」の両方を書けるように意識する。嫌ということから目を背けていると、どんどん鈍感になっていく。書いて自分と向き合うと、取り戻せる。書かなかったら見つからなかった気持ちがある。書こうとしなければ考えなかったこと、気づかなかったことがある。聞き方が変わると、良い情報が入ってくるようになる。見方を変えるだけでいいところになることはたくさんあるので、それを書くことで、自分の視野が広がり、ポジティブになれたりする。
ブログ(情報発信)のメリット
ただお金を持っているだけの人よりも、応援してくれる人が多い人の方が強い。情報発信をすると、さらに情報が集まってくる。
潜在意識がイヤと言っていることはできない
自分が自覚している「顕在意識」は、実は氷山のほんの一角。だいたい10%くらい。残りの90%は「潜在意識」。なので、自分の想いを大事にすること。自分の潜在意識がイヤだと言っていることは、できない。
書いてもいいと自分に許可を出す
「書くネタがない」「書く時間がない」のではなく、実は自分に許可が出ていないだけなのかもしれない。人生のほとんどは、許可をしてあげることでうまくいくはず。
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初回の講座を受けて、たくさん刺激を受けた。
途中の自己分析ノートを使ったペアワークで「自分が夢中になったこと」について、それぞれ過去を話した際、自分の口から出てくる言葉に「わたしの人生って意外とそんなところで繋がっていたんだ!」という新たな発見があった。
同じ受講生が、みな"ライターを目指す"というところで繋がっているので、聞き方も、質問の仕方も参考になることばかりで、「こういう聞き方をすれば答えやすいのか」という学びにもなった。
ただ一方的に講義を受けているだけだと得られないものが、ワークの中にたくさんあって、とてもとても充実した時間になったなと思う。
ライターになること、書けるようになることがゴールなのではなく、「自分が幸せになること」がゴールなのだと、ひしひしと実感した、初回の3時間だった。
これからの講座も楽しみだ。
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