いつ命が尽きるかなんて、誰にもわからないから
母の口から淡々と聞かされたのは、妹の訃報だった。
東京から夜行バスで大阪の実家に戻った後、体調を崩してベッドに横になったまま起き上がってこず、突然死だったという。
信じられない気持ちで実家に帰った。どうしてこんなことに。
あまりにも突然すぎて、動揺して、どうしたらいいのかわからなくなった。
空っぽの部屋を見て、むなしくなった。机においたままだった妹のiPhoneには、通知が溜まったまま。このパスワードを解除出来る人は、もうこの世にはいない。
こらえきれない感情があふれ出しそうで、涙がこみ上げそうにな……
……ってところで目が覚めた。
危なかった。危うく妹のこと殺してしまうところだった。
すごい夢だった。目覚めた時しんどかった。もう、心臓に悪い。
本当にどうしたらいいのかわからなくなったもん。
夢から目覚めてこんなにほっとしたのは初めてなのかもしれない。
思わずベッドの中でiPhoneを見て、妹からのLINEを探した。
「なんかめっちゃええ感じじゃない?」
っていつものようにディズニーで撮った写真が夜中に送られてきていた。
あぁ~よかった~生きてた~~~!!!!ピンピンしてた~~~!!!!!
朝からこういうしんどい思いはしたくないなぁ。こりごりだなぁ。
誰かが亡くなる夢はその人にとっても自分にとっても吉夢だって言うけれど、でも心がずんと重くなってしまう。しかも、こういう夢ほど鮮明に覚えているもんだからタチが悪い。
夢で良かった。夢で良かったけど、もし、これが現実だったら?
それを朝から考えて、すごく怖くなった。
わたしは今当たり前に生きているし、明日だって明後日だって、何事もなく迎えられると思っている。これから先のキャリアをどうするのかとか、いつ子供を作るのかの家族計画とか、拠点はどこに持つのか、関西に帰るのか、みたいな今の悩みって、未来が当たり前に来ることを前提としている。これから先何年も何十年も、当たり前に生きていられることを前提に。
でも、わからないんだ。いつ死ぬかなんて、誰にもわからないんだ。
わたしだって、妹だって、お父さんもお母さんも、旦那さんも、友だちも、同僚も、みんなみんな。
人は必ずいつか死ぬ。でも、みんな、それはだいぶ先だと思っている。少なくとも、今では無い、遠い未来だと思っている。
だから、「明日でいいや」「また今度でいいや」って色んなことを後回しにしてしまったりする。
でも、突然誰かの明日が来なかったら。大切な誰かの明日が、無かったとしたら。わたしは多分、今日「ありがとう」を伝えなかったことを、「ごめんなさい」を伝えなかったことを、絶対に、絶対に、後悔してしまうだろう。
だから、やっぱり、目の前の人には、ちゃんと伝えられる時に伝えなきゃいけないことがある。恥ずかしがらずに、意地をはらずに、伝えるべきことがあると思う。
今日があるのは、明日が来るのは、きっと当たり前なんかじゃない。
だから、貴重な今を、大切にしたい。大事にしたい。
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ここまで書いてきて、ふと思ったことがある。
わたしは今日に限らず過去のnoteでも、度々「大切にする」とか「大事にする」って言葉を使っている。
でも、その「大切」「大事」って、一体どういうことなのだろう。
聞こえの良い抽象的な言葉できれいにまとめたつもりで、結局はどういう行動を取るのが、どういう意識を持つことが「大切」なんだろうか。
考えてみたら、ひとつの答えが見つかった。
それは、「ないがしろにしないこと」。
時間も、お金も、誰かのことも。
ないがしろにしない。なぁなぁにしない。雑にしない。向き合う。心を傾ける。意識する。丁寧に気をつける。
きっと、そういうことなんだと思う。
大切にするって、そういうことなんだと思う。
自分の人生も、誰かの人生も、時間も、お金も、全部全部、ないがしろにせず、大切にしながら、生きていきたい。
今日もおつかれさまでした。
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