人生1回目だけど、悟りを開いてしまったらしい

「何回人生を経験したの?」「今のあなたは人生何回目?」

なんて、大真面目に聞かれることがある。
ちなみにわたしは何か特別な経験をしただとか、壮絶な過去があるとか、そんなことも全くなく、ただただ日常を生きてきた人生1回目の26歳会社員女性である。

昔、自分には壮絶な過去が無いからこそ、なんだか語れるものがないというか、説得力が無いなって思っていた。
例えば、いじめられた経験だったりとか、虐待されていたとか、極端だけど、そんな辛い経験をしたからこそ感じられる強い想いだったり、確固たる信念が作れるものだと思っていた。
家族に愛され、お金に苦労することもなく、順風満帆に幸せな人生を送ってきたわたしは、特に試練など何もなさすぎて。逆にこんなに苦労しなくてもいいのか?なんて思っていたりもした。

それくらい、特に何か大した出来事があったわけでもなく、多少の山や谷はありながらもそれなりに楽しく幸せに生きてきた。


そんなわたしは、よくいろんな人から相談を受ける。恋愛の悩み、人生の悩み、今後のキャリアについて。人それぞれ色んな悩みを持っていて、色んなことでつまずいていて。わたしにできることは話を聞くことくらいなんだけれど、それでも「あやめしに聞いてほしい」と連絡をくれる人が少なからずいる。

そして言われる。「どうしたらそんな風に考えられるの?」「どうしたらそんな風になれるの?」

わたし、本当に大したことは何も話してないし、ただただ耳を傾けて「わたしもこんなことがあったよ」なんてちょっと自分のことに重ねて共感しているだけなんだけど。あ、あと「あなたの力になりたい」って本気で思いながら話を聞いているのは、ちょっと影響あるのかもしれないけれど。


でも、「どうしたらそんな風になれるの?」って言われる度にすごく考えることがあって。わたしはそんなに高尚な人間ではないし、立派な人でもないし、わたしに相談を持ち掛けてくれる人の人生の先輩というわけではない。
それでも、彼ら彼女らにとって、何かしらのプラスというか、自分自身にはないものをわたしに見出してくれているからこそ、そんな言葉をかけてもらえるんだなと思っていて。

そこでひとつ思いついたのがあった。

大げさな言い方なのかもしれないけれど、わたしは「悟りを開いた」のだと思っている。

そんな、何か新しい考え方とか、変な宗教に入ったとか、全くそういうものではなくて。

悟りを開いたというか、パラダイムシフトがあったというか、コペルニクス的転回というか。


それのきっかけになった考え方が「過去と他人は変えられない。変えられるのは自分と未来だけ。」って言葉なんだけど。
多分、多くの人が知っているし、手垢のついた言葉なのかもしれないけれど。

それでも、その意味を自分なりに解釈できたとき、自分にちゃんとすとんと落とし込めた時に、悟りが開けたような気がしていて(笑)


例えば家族でも、恋人でも、親友でも。どれだけ自分に近い存在の人がいたとしても、全員、自分とは違う人格を持っている他人で。わたし自身と全く同じ人なんてこの世に一人もいなくて。だから、同じ事象に対して感じることだったり、思うことだったりとかは、それぞれ全く違っていて。
ある事象に対してわたしがAという感情を抱いたとして。それに対して友人はBという感情を抱いたとする。わたしが友人に対していくら「絶対にAだ」と主張したとしても、友人はBだと思っているからその思考までは変えることができない。他人の考えまでをもコントロールすることなんて、絶対にできない。
だから、一旦受け入れてみることにした。「B!なるほどそういう考えがあったのね!ちなみにわたしはAだと思ったよ!」みたいに。


その、一旦受け入れるということが、すごく大事だなって思ってる。どんなに相入れることのない意見だったとしても、真っ向から否定するのではなく、一意見として受容する。これができるようになってから、なんだかすごく、人の意見を聞きやすくなったというか、反発することなく受け入れることができるようになったというか。

これができるようになってから、すごく心のキャパシティが広がった気がして。何があっても大抵のことは怒ることなく「そうなんだね」って受け止められるようになった。


よく言えば受容できる器の拡張、悪く言えば何に対しても過剰な期待はしなくなった、って感じ。



こうした何でも受け入れられる器が拡張したことが「何回人生経験したの?」って言われる所以なのかな。

考え方や見方、捉え方を変えるだけで誰にだってできる。自分が生きやすくなるための物事の捉え方って何だろうって考えた結果今のわたしに行き着いたわけだから、誰にだってできると思う。し、もし何か悩んでいる人がいるのであればお試しあれって思う。

変えられないことに悩んでいても仕方ない。他人を自分の思い通りにはできないし、Bだと思っている思考をAにすることはできない。でもわたしは、Bを理解しようとすることはできるし、Aの魅力を伝えることだってできる。
大切なのは、自分ができる範囲に焦点を当てること。



わたしだけじゃなく、わたしの周りも、みんながうまくいけばいいなって思う。




今日もおつかれさまでした。




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