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【武蔵村山市議会議員 清水彩子の一般質問 マンホールトイレの運用方法について】


【清水彩子の質問】
先日、第十小学校で、総合防災訓練が開催されました。マンホールトイレ設置訓練では、マンホールトイレの設置を見学させていただきました。現在、市内のマンホールトイレの設置状況は、全ての小中学校、総合体育館と市民総合センターに設置されることとなっています。 避難所で、トイレが利用しづらい環境であると、できるだけトイレに行かないように、飲食を控えてしまい、その結果、健康を損ね、災害関連死へと繋がることもあります。
また、多くの方が、災害時のトイレに対し不安を感じています。 設置の必要が生じた時、速やかに設置でき、安全で清潔に利用できる必要があるため、マンホールトイレの運用方法と配備状況について伺います。

【市長答弁】
マンホールトイレにつきましては、災害時に避難所となる施設のトイレが使用できない場合又は数が足りない場合に設置することとしております。また、設置及び運用につきましては、避難者である市民が主体となって行うことを前提に、マニュアルの整備を進め、順次訓練を実施してまいります。
次に、配備状況につきましては、避難所である小・中学校、総合体育館及び市民総合センターに一般用マンホールトイレ4基、車いす用マンホールトイレ1基をそれぞれ配備しておりますので、御理解を賜りますようお願いいたします。

(清水彩子の再質問)
先日の総合防災訓練で、車椅子の方が車いす利用者用トイレに入ってみたところ、電動車椅子ではトイレが狭すぎるとのことでした。また、鍵を閉めると「使用中」と外に表示が出るのですが、その鍵が、車椅子で入ったらトイレが邪魔で届かない場所についていました。

設置したトイレの位置が正確でなかったのかもしれませんが、それも含め、訓練の大切さを感じました。 総合防災訓練の際に、当事者の方々に入っていただき、そこまでわかったので、もう少しその場で一緒に、どうであれば使いやすいのかご意見を伺ったり、トイレの向きを変えてみたりして、これなら大丈夫そうだという気持ちでお帰りいただけたらよかったのではと思います。 訓練に参加して、不安な気持ちを抱えて帰られたので、早急に不安を解消する必要はあると思います。また、車椅子だけでなく、多目的トイレとして利用する方々の声を聞く機会が必要であると思いますが、今後どのよう利用する当事者の方々と車いす利用者用トイレについて考えてくのか教えてください。

(市の答弁)
現在、市で備蓄しているマンホール用トイレは、健常者用と車いす利用者用を想定しておりますが、多目的に利用することを想定した資機材の備蓄は行っていないことから、今後、避難訓練等の機会を捉え、市民の意見を参考としながら課題の解決を図ってまいりたいと考えております。
  
(清水彩子)
車椅子利用者だけが障がい者ではありませんし、誰にとっても利用しやすいトイレを目指していただきたいです。ストーマ装具など置ける折り畳み台になるようなものも、使用が必要な方がいれば、使用できるものをお貸しできることも必要だと思います。そして、様々な方に配慮した環境を整えることができましたら、表記も「車いす利用者用トイレ」から、「多目的トイレ」や「バリアフリートイレ」など、車椅子利用者以外の障がいがある方も入りやすいように変更していただければと思います。
 サニタリーボックスの設置は男女共に全てのトイレにつくのでしょうか。また、購入してあるのでしょうか。

(市の答弁)
サニタリーボックスについては、現在、備蓄は行っておりませんが、今後、市民等の御意見を踏まえたうえで、備蓄スペースも考慮しながら運用マニュアルや備蓄の考え方を整理してまいります。

(清水彩子)
使用済みの衛生用品など、避難所に持ち込むことにならないように、トイレ内に捨てる場所は必要になると思いますので、お考えいただければと思います。
子供用の補助便座は備蓄されているのでしょうか。

(市の答弁)
子供用の補助便座については、現在、備蓄は行っておりませんが、今後、市民等の御意見を踏まえたうえで、備蓄スペースも考慮しながら運用マニュアルや備蓄の考え方を整理してまいります。

(清水彩子)
よろしくお願いします。貴重品を肌見離さず持ち歩く方も多いと思います。荷物掛けフックはついているのでしょうか。

(市の答弁)
装備品としてついておりませんが、内部のフレームを活用して、S字フックや針金等で設置することは可能と考えております。

(清水彩子)
かばんなど掛けられるところがないと、かばんを汚れた床に置いてしまったり、誤って貴重品をトイレに落としてしまうこともあるので、準備しておいていただきたいと思います。
防犯ブザーは設置するのでしょうか。

(市の答弁)
現在、ブサーの設置の想定はしておりませんが、今後、避難訓練等の機会を捉え、市民の意見を参考としながら課題の解決を図ってまいりたいと考えております。

(清水彩子)
必要になりそうなものは限られるので、備蓄しておくもの、備蓄はしないけれど必要な時代用するものなど決めて、様々な方が利用しやすいトイレを目指していただきたいと思います。

車いす利用者用トイレの広さが十分でないようですが、次に購入するときは、もう少し大きめのものを購入できる可能性もあるのしょうか。

(市の答弁)
購入業者へ確認したところ、同一仕様で大きめのサイズはないとのでした。次回購入時には、そのような仕様のものの販売状況も含めて考えていきたいと思います。

(清水彩子) 
よろしくお願いします。車椅子からトイレに移るときに、手すりに体重を乗せるのですが、グラグラしていて不安定でしたが、転倒の可能性はないのでしょうか。

(市の答弁)
購入業者へ確認したところ、手すりの不安定感については、折りたたみ式のパイプを使用していることから、性能上、やむを得ない事であると回答をいただいております。そのうえで、転倒の可能性についても確認したところ、現在配備しているトイレは、介助者がいることを前提としている物であることから転倒の可能性は低いとのことでしたが、コンクリート又はアスファルト専用アンカーや重しとなる資機材の配備についても研究してみたいと考えております。

(清水彩子)
車椅子でも、環境が整っていれば一人でトイレに行く方もいますし、避難所で介助者がいつでも付き添えるとも限りませんので、できれば転倒しないよう工夫ができると良いと思いますので、研究をよろしくお願いします。
武蔵村山市第五次障害者計画・第六期障害福祉計画・第二期障害児福祉計画によると、震災時、避難所の設備(トイレ等)について不安を感じている障がい者は43.9%と高くなっています。 このアンケートが、「トイレ等」となっていて、実際は何に不安を感じているのかまでの記載がなく、わからなかったので、どのような設備に不安を感じているのか、対象の方にお話を伺っているのでしょうか。

(市の答弁)
本調査は、無記名の調査であり、具体的に何に不安を感じているかについて、追加の調査は行っておりませんが、日常生活を送る上で必要となる「排泄」、「食事」、「睡眠」、「風呂」、「移動」などの設備が、避難所に整えられているのかという不安であると考えております。

(清水彩子)
アンケートで、この不安の部分を知ることが大事だったと思います。そして、なぜ不安なのかも知り、その不安を軽減できる方法を考えていただきたいので、当事者の方々から機会をみて、避難所で不安に感じることについて伺っていただきたいと思います。

車椅子で訓練に参加された方々は「実際の避難所は、トイレに市の職員がついてくれているだろうか。そうでないと自分では閉められない。」「自分ではこの車椅子の角度からトイレに移ることができない。」とおっしゃっていましたが、24時間、トイレに介助もする職員は配置されるのでしょうか。

(市の答弁)
避難所には、市職員の派遣も行う予定ですが、震災時及び風水害時、いずれの場合も市職員が参集し、開設準備や運営などを行います。しかしながら、被害状況や市役所内の担当業務などに応じて、配置人数が少なくなることが想定されますので、その避難所に避難されている方同士の助け合いやボランティアの力も借りながら対応していくことも想定しております。

(清水彩子)
トイレのことは、頼みづらいことでもありますし、突然頼まれたからといって、介助したことがない人や、本人の体のことがわからない人が介助することは難しいと思います。 
トイレに行きたくなれば、夜中でも誰かにお願いしないといけないとなると、できるだけいかないようにしようと飲食を控えてしまうことに繋がりかねません。
普段自分ひとりでトイレに行ける方は普段どおり使用できるよう、環境を整えていただきたいです。

以上のことからも、車いす利用者用トイレについて、様々な障がいがある方、子連れの方などが入ってみて、意見を述べる必要があると思います。組み立ててあるものを見るだけではなく、例えば福祉まつりなどでも、実際入ってみることまでする機会を設けられないでしょうか。

(市の答弁)
車いす用トイレを展開し、実際に見て、触れてもらう機会は大切であると考えています。
今後、開催される市内のイベント等においてトイレ展示や体験会についても機会を捉え、実施の可否についてイベントの実施主体と協議してみたいと考えております。

(清水彩子)
総合防災訓練でも、マンホールトイレが設置してあるものを見ているだけになっていますが、実際、かばんをどこに置くのか、雨なら傘をどこに置くのか、閉めて座ってみる必要があると思います。総合防災訓練でも、中に入ってみることを促していけないでしょうか。

(市の答弁)
総合防災訓練におけるマンホールトイレの設置につきましては、展示だけでなく実際の中に入って体験してもらうことを想定し行っておりますので、今後、積極的に体験していただけるよう周知方法等についても工夫してまいります。

(清水彩子)
是非中に入って閉めてみるなど、日頃から慣れておくことも必要だと思いますので、体験していただくようよろしくお願いします。トイレは、男女別なのでしょうか。 女性トイレの数の方が多い必要があるようですが、そういう計画になっているのでしょうか。

(市の答弁)
マンホールトイレは、各避難所に5基配備しており、男女2基ずつ、車いす利用者用1基を想定しておりますが、利用状況等に応じて男女2基ずつの比率を変更するような運用を行うことも必要と考えております。
 
(清水彩子)
状況により柔軟に対応していただくとのことで、よろしくお願いします。職員が組み立てられるよう、練習しておく必要があると思いますが、職員は練習する機会はあるのでしょうか。また、市長答弁では、避難者である市民が主体となって行うことを前提に、マニュアルの整備を進め、順次訓練を実施していくとのことでしたが、市民の皆様はそうしたことをご存知でしょうか。

(市の答弁)
例年の総合防災訓練では職員が組み立て、マンホールトイレの展示を行っておりましたが、今年度は、地域の方々を主体として組み立てを行って頂きました。引き続き避難所設営訓練等の機会を捉えて地域の方と組み立て訓練を行ってまいりたいと考えております。

(清水彩子)
中高生も、マンホールトイレを組み立ててみたり、避難所開設についてある程度どのようなことが必要なのか、知っておく必要があるのではないかと思うのでしが、中高生がマンホールトイレの組み立てなどしたことはあるのでしょうか。

(市の答弁)
これまで、中高生を対象としたマンホールトイレ設置訓練を行ったことはありませんが、今後は、様々な方に避難所の設営や運営に携わっていただく必要があると認識しておりますので、多くの市民が関われる機会を増やしてまいりたいと考えております。

(清水彩子)
組み立て方を知る機会がないと、自分は組み立てをやる立場ではないと思ってしまうと思います。若い人は力もありますし、一人でも多くの人が運営に携われるよう、若い世代への訓練もよろしくお願いします。
マンホールを開ける工具については、各避難所にあるのでしょうか。また、職員が皆、工具がある場所や開け方を把握しているのでしょうか。

(市の答弁)
マンホールを開ける工具については、マンホールトイレの資機材とあわせ、各避難所に配備しております。また、場所や開け方についても避難所設営等に携わる可能性のある職員に対し、周知を行っているところでございます。

(清水彩子)
職員は人事異動や退職があるので、災害時に毎年同じ方が、同じ場所で同じことをすることはできないと思うので、共通のきまりが必要になると思います。 国土交通省のマンホールトイレの整備・運用に関するチェックリストによると、「マンホールトイレの備品保管庫は専用のものを整備場所近くに設置する」という項目があり、そのねらいとして、3点あり、①専用の保管庫を設けることで、他の備蓄物資との混乱を回避でき、取り出しやすくなる。②トイレに隣接して設置することで運搬の労力を抑えることができる。③保管庫がトイレ設置場所の目印になり、住民への説明や組立指示がスムーズになるとあります。 職員、地域の方が備品がどこにあるのか共通認識し、急遽対応してもわかるようになっているのでしょうか。

(市の答弁)
各小・中学校に備蓄してあるマンホールトイレは、いずれも備蓄倉庫内へ保管し、有事の際に取り出せる状態となっております。なお、備蓄倉庫内の備品がどこの場所に保管されているかを平時から把握できるよう順次、マニュアルに基づき避難所設置訓練を実施してまいります。

(清水彩子)
「わからない」という状況を防ぐには、マニュアルと訓練による確認が大事なので、よろしくお願いします。夜間はトイレの周辺と、中に電気が必要ですが、電気はどのようにつけるようにするのでしょうか。その訓練はしたことがあるのでしょうか。また、電気をつけた時に、シルエットが出ないマンホールトイレを選ぶ必要がありますが、シルエットが出ないものなのでしょうか。

(市の答弁)
夜間の対応としましては、備蓄品であるランタンをトイレ天井のフレーム内に取り付けて使用することを想定しております。
また、内部のシルエットについては、トイレ内側にアルミコーティングが施されており、シルエットが出にくい仕様のものを採用しております。
なお、夜間の設置訓練はこれまで実施しておりませんので、今後、機会を捉え、そのような訓練の必要性についても判断してまいります。

(清水彩子)
避難訓練を夜に開催しなくても、例えば、夜間の住民のパトロールの際にその地域の方に少しお時間をいただいてやってみていただいたり、夜の集会の時にお時間をいただいたり、夜に実施できる方法はあるかと思いますので、ご検討いただきたいと思います。
暴風雨も想定されますが、傘をささなくても行けるマンホールトイレはどのくらいあるのでしょうか。

(市の答弁)
マンホールトイレの設置場所であるマンホールは全て屋外の避難所敷地内にございますので、雨天時にマンホールトイレを利用する際は、傘が必要となると考えております。

(清水彩子)
避難した時は雨が降っていなかったから傘がない場合や、暴風雨の場合もあるということを、皆がイメージしておく必要はあると思うので質問しました。

次に、トイレの衛生管理必要になりますが、トイレの掃除はどなたが行いますか。誰がいつ行うのか、どのように行うのか、避難所運営に関わる方々が理解しているのでしょうか。

(市の答弁)
避難所の運営は、避難者、職員、ボランティア等の相互協力により行うことを想定しておりますので、具体的にトイレ掃除について、誰が、いつ、どのようにといった運営をマニュアルでは定めていません。
しかしながら、マニュアル内にも記載しているとおり、市が設置しているマンホールトイレは水を配管内に貯めた後、一日一回は放流することが必要となります。対応者、時間などについては、避難者及び地域団体の方々で構成される避難所運営委員会内で協議し、対応することを想定しております。

(清水彩子)
一日一回の放流が抜けないよう、チェックもよろしくお願いします。マンホールトイレに限らず全てのトイレに言えることですが、汚れたら掃除をしたり、ごみが溢れないようにサニタリーボックスを空にしたり、こまめにチェックする必要もあります。感染症のこともあるので、衛生面に気をつけながら、皆で協力し合える体制づくりをよろしくお願いします。
トイレの掃除用具がある場所の把握などはされているのでしょうか。飛沫防止など、感染症予防も含めた衛生対策として使い捨ての衛生用品を用意したり、他のトイレと清掃道具を共用すると混乱や不足が生じるためマンホールトイレ専用の清掃道具を用意する必要があるようですが、そうした準備はされていますか。

(市の答弁)
飛沫防止資器材、手袋などの衛生対策資器材は備蓄しております。マンホールトイレの清掃に関しましてもそのような機材を振り分け使用してまいります。なお、機材及び清掃用具は可能な限り、マンホールトイレと屋内トイレを使い分けていきたいと考えております。また、屋外に設置してある応急給水栓からトイレの洗浄等に必要な水を確保できるよう、スタンドパイプ及びホースを配備しております。

ありがとうございます。今回の質問を通じて、マンホールトイレについて色々わかりましたので、市民の皆さんにも共有していきたいと思います。
災害時に、避難所のトイレが、安全で清潔であり、安心して使えるようにするには、日頃からの準備と訓練が大切です。災害が起きる前の準備が、市民の命を守ることに繋がりますので、訓練の積み重ねと、使い勝手が本当に良いのか検証していただくことと、様々なご意見からの改善を宜しくお願いします。 以上で質問を終わります。

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